電話基地局を搭載し遭難救助への活用を目指すYOROIドローン【国際ドローン展】

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2017年04月25日 20:02  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

多くの産業などへの導入が期待されるドローンだが、人命救時の活用もそのひとつ。

4月19日〜4月21日に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催された「第3回 国際ドローン展2017」では、ドローンに電話基地局を搭載し、遭難者の捜索に活用できるドローンを展示。サイトテックが展示した「YOROI GS1200JW」がそれだ。

スマホの電波で遭難者を探す

2106年12月に、北海道で実際に実証実験に使われたのがこのドローン。

実験では、重さ8kgの電話基地局をボックス内に収納し搭載。高さ100mまで上昇して飛行し、雪や雪崩に埋もれた遭難者が持つスマートフォンの電波をキャッチすることで、遭難者がいる位置を探るテストが行われた。

また、同時に、ドローンに搭載したカメラのリアルタイム映像を電波で送信し、地上でチェックしながらの捜索実験も実施。

それらの紹介ビデオがあるのでご覧頂こう。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=VTr-EsA3i6I]

電話基地局を搭載したドローンは、他にも災害時の緊急用・調査用への活用も考えられる。実用化されればかなりの活躍が期待できるだけに、今後も注目だ。

ちなみに、「YOROI GS1200JW」は、サイズが幅1,338mm×奥行1,173mm×高さ720mm 。総重量24kgで、最高速度は65km/hを発揮する。フライト時間は積載物が無い状態で19分、8kgの電話基地局を搭載した場合で10分だ。

その名の通り、兜のような丸みを帯びた機体にはカーボンシェルを採用し、高剛性と軽量化を実現。また、マウントを変えれば、空撮から物資運搬、農薬散布など様々な用途に使える汎用性が高いモデルだ。

クルマで運び現地で飛ばす

サイトテックのブースでは、今回ほかにも、クルマのルーフにドローンを積み、現地へ運搬。現場でクルマのルーフからそのままフライトさせる提案も行っている。

ドローンは飛行時間が短いだけに、できるだけ飛行させるエリア近くまで運搬する必要性は高い。運用する場所によっては、大型車では入れない場所もあるため、今回展示されたトヨタ・プリウス程度の比較的コンパクトなサイズのクルマに積載するというのは、かなり現実的だといえよう。

ちなみに、前述の電話基地局を搭載したドローンは、2017年3月に自律飛行のテストも実施。操縦者が入れない場所での飛行を可能とする実証実験も行われている。

このような運用に関するテストを重ねることにより、より活用範囲が広がりつつあるドローン。今回紹介したような電話基地局の他にも、様々なIoTデバイスとの組み合わせにも期待が持てる。今後も、多くの事例が増えてくることを期待したい。

【参考】

※ サイトテック ホームページ

【動画】

※ 電話基地局ドローン – YouTube

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