痛みがないから気づかない?“大人むし歯”の実態とは

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2017年05月01日 12:02  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

7割以上が痛みを感じず


画像はリリースより

 4月18日は「よい歯の日」。年齢に関わらず、むし歯のない健康的な歯をキープしたいものです。子どもの頃は、親に連れられて歯医者に通っていた方が多いかもしれませんが、大人になると、何回も通院するのが面倒になったり、痛みがないからむし歯ではないと自己判断したりして、歯医者から足が遠のきがちではないでしょうか?

 厚生労働省の調査によると、子どものむし歯は減りつつあるものの、20〜70代までの約8割以上がむし歯を経験しており、なかでも高齢者のむし歯が年々増加しています。大人になると、治療後の詰め物の隙間にむし歯菌が入って再発する「二次う蝕(再発むし歯)」や、加齢や歯周病で歯茎が下がり歯の根元の象牙質が露出することで、根元にできる「根面う蝕(根元むし歯)」が生じやすくなります。

 サンスターグループオーラルケアカンパニー(以下サンスター)では、このようなむし歯を“大人むし歯”と呼んでおり、20〜60代の男女3万8,476人を対象に実態を調べました。すると、むし歯がある人の74%が「歯が痛む・しみる」と感じておらず、年齢を重ねるとむし歯に気づきにくくなるという傾向が明らかになりました。

40代以降は自覚症状がない人が増加

 むし歯がある人で痛みなどの自覚症状がない人の割合を年代別でみると、20代は約68%なのに対して、40代になると約76%までアップ。40代を境に症状を自覚しにくくなる人が増えることがわかりました。

 大人むし歯に自覚症状がない理由について、サンスター財団附属千里歯科診療所の鈴木秀典所長は次のように説明します。▽再発むし歯は、治療で神経を取り除いた歯である確率が高いこともあり、痛みなどの症状を感じにくい▽歯は年齢とともに象牙質が厚くなる傾向があるため、高齢の方に多い根元むし歯は、むし歯の深さの割には痛みを感じにくい――という特徴があるそうです。

 「痛みがないから、むし歯ではない」と思いがちですが、大人むし歯は自覚症状がないまま進行するのが怖いところ。フッ素入りハミガキ剤を使うなど自宅できちんとケアをした上で、鈴木所長は「過去にむし歯の治療を受けた歯が何本かある方や、高齢の方で歯茎が下がってきたと感じる方は、痛みの有無に関わらず、定期的に歯科医院を受診されることをおすすめします」としています。(菊地 香織)

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