高収入でも大赤字 高収入家庭が陥りがちな生活スタイルの落とし穴とは?

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2017年05月04日 09:03  JIJICO

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JIJICO

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奨学金を受給する大学生の11%が世帯の年収1,000万円以上の家庭出身


経済的な理由で修学が困難な優れた学生に学資の貸与を行う制度である「奨学金」。
ところが、奨学金を受給している大学生(昼間部)のうち11%が世帯の年収が1,000万円以上となっています。
一般的に考えれば、1,000万円の年収があればそれなりの貯蓄が可能と考えられます。
ですが、貯蓄ができず子どもの大学進学費用を準備できない理由はどこにあるのでしょうか?


子どもの数が多いなど、何らかの事情があり仕方なく奨学金を借りなければならなくなったという家庭もあると思いますが、今回は高収入家庭が陥りがちな生活スタイルの落とし穴について考えてみたいと思います。


高収入家庭が陥りがちな生活スタイルの落とし穴


住宅
生活費の中で一番大きな出費になる住宅ローン。
家や土地を選ぶとき、高収入家庭の場合、よりよい条件、よりよい環境を選びがちです。
いい場所、性能のいい家は魅力的ですが、住宅ローンを組む場合、支払いはボーナスを含めず、月の手取りの25%以内、定年までに支払いが終わるようにしましょう。


食費
国産のもの、旬のものなど食材に気を配ることは大切ですが、収入が多いと過度に高級食材を利用しがちになります。
また、ことあるごとに外食をすることで食費が多くなってしまうこともしばしば。
多くとも手取りの15%以内に納めるように心がけましょう。


通信費
高収入の方は忙しいことが多いので、スマホの契約をしたらずっとそのまま見直さないことが多くあります。
しかし、料金プランが変わったり、最近では格安SIMが登場したりで、通信費を節約する方法の幅が広がりました。
夫婦と子ども2人であれば、家のネットも含めて2万円程度に抑えられるようにしましょう。


保険料
高収入の方の場合、保険料の高い商品を提案されがちです。
しかし、収入が多いからといって必要な保障も多くなるとは限りません。
本当に必要な保障内容を見極め、勧められるままに加入しないことが大切です。
保障性商品の保険料は家族全体で15,000円程度に抑えましょう。


自動車関連
自動車を選ぶ際、どうしても高級車に目が行きがちです。
現金で購入できるのであればまだいいのですが、自動車をローンで購入することはお勧めできません。高収入の方の場合、買い替えのタイミングも短くなりがちですが、気に入った車に長く乗るように心がけましょう。
また、自動車は夫婦で1台ずつが当然のように考えている家庭もありますが、本当に2台必要かも考えてみる必要があります。


教育費
高収入の家庭の場合、英会話、ピアノ、バレー、スイミング、学習塾など1人でいくつもの習い事に通っていることがよくあります。
本人がやりたいことは何でもやらしてあげたいという気持ちはわかりますが、そのために大学への進学資金が準備できず、奨学金を借りるのでは本末転倒です。
すべてなくすということではなく、本人のやる気と費用を考えて選ぶことも大切です。


お小遣い
飲み会やゴルフなど誘われることも多いと思いますが、いくら高収入とはいえ、交際費が無限にあるわけではありません。誘われたら全部行くのではなく、選ぶことも必要です。
妻の化粧品代や美容室代が高くなるケースも多々あります。
夫婦でお小遣いの金額はきちんと決めて、その範囲の中でやりくりするようにしましょう。


平均的な収入の家庭でも同じことが言えますが、高収入の家庭の場合は、輪をかけてこれらの出費が多くなりがちです。
手取りの20%は貯蓄にまわせるように、お金の使い方を考えてみましょう。



(北村 きよみ・ファイナンシャルプランナー)

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