<野球の練習をしていた共和党議員らが銃撃された事件。現場にいた共和党議員は銃社会を嘆くどころか、警護の警官が銃を持っていたことに感謝した>
米共和党議員らが野球の練習中に銃撃された事件で辛くも難を逃れたマイク・ビショップ米下院議員(共和党、ミシガン州選出)が、命が助かったのは銃のおかげだと語った。
米バージニア州アレクサンドリアで14日朝、共和党下院ナンバー3のスティーブ・スカリス下院院内幹事と議員スタッフ、議会警察の警官2人の計4人が撃たれて負傷した。容疑者の男は警官との銃撃戦で死亡した。
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ビショップは米ラジオ局WWJニュースラジオ950の番組に出演し、犯人が野球場に到着したとき、野球チームに参加した共和党議員とスタッフは「無防備だった」と語った。報道によれば、犯人は銃撃前に、共和党と民主党のどちらのチームが練習しているのかを尋ね、共和党だと確認したうえで犯行に及んだという。
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「今回の銃撃から生き延びることができたのは、神の庇護によって、我々の1人(スカリスの警護をしていた警官)が銃を持っていて応戦し、隠れる時間を稼いでくれたからだ」とビショップは言った。「もしあの勇敢な警官が撃っている間に隠れなかったら、恐らくみんな死んでいた。1人残らず、全員が撃たれただろう」
"WE WERE LOCKED IN A CAGE": @RepMikeBishop describes the scene after a gunman opened fire at the @GOP charity #baseball practice #FOXNews pic.twitter.com/3ifA5k0ruH— Shepard Smith (@ShepNewsTeam) 2017年6月14日
(銃撃を受けたときの模様をテレビで話すビショップ議員)
全員が至近距離で撃たれていた
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臀部を撃たれたスカリスは、ヘリコプターで病院に搬送された。銃撃直後は容体が安定していたが、その後、悪化した。別の議員スタッフの1人は胸部を撃たれる重傷を負った。
米CBSニュースが伝えた目撃者の証言によれば、犯人はライフル銃とそれより小型の銃を携え、数分間にわたり発砲を続けたという。
ビショップは事件後の数時間後、現場にいた自分たちは銃のおかげで命拾いしたと言った。
「犯人はフェンス沿いに近づき、散り散りになって隠れた我々全員を探し出そうとした」とビショップは言う。「こちらが応戦しなければ、犯人は1人1人を至近距離で撃っただろう」
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ビショップの反応は、ドナルド・トランプ米大統領が過去の銃乱射事件後に示した反応に通じるところがある。被害者も銃を所持していれば犯人に反撃できて、結果的に犠牲者は少なくてすむ、というのだ。
2015年11月、パリで127人が死亡し、352人が重軽傷を負った同時多発テロが起きたとき、トランプはテキサス州の集会で言った。「パリで起きたことを見ろ。世界一厳しい銃規制を敷くパリで、悪党以外は銃を持っていなかった」「もしパリ市民が銃を持っていたら、もし我々が銃を持っていたら、もしパリ市民に銃の携帯が許されていたら、状況は随分違っていただろう」
今回の銃撃事件を受け、インターネット上でバージニア州の銃規制をめぐる議論が巻き起こっている。バージニア州ではショットガン(散弾銃)やライフル銃など殺傷能力の高い銃や拳銃を、公共の場で他人に見える形で携帯(オープンキャリー)することが法律で認められている。
しかも銃を購入したり所持する際、犯罪歴の調査や銃所持許可証の取得、登録は一切不要。野球場でライフル射撃を行うような場合でも、銃携帯許可証すら必要ない。
(翻訳:河原里香)
クリス・リオッタ
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