『夢の4割打者』は夢のまま…?近藤に課せられた“233打席”

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2017年06月22日 17:12  ベースボールキング

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ベースボールキング

日本ハム・近藤健介(C)KYODO NEWS IMAGES
◆ 首位打者を襲ったアクシデント

 日本ハムは22日、故障で離脱中だった近藤健介の診断結果を発表。ところが、今回発表された診断結果は、かねてから不安を抱えていた太ももに関するものではなく、「腰部椎間板ヘルニア」というものだった。

 背骨をつなぐクッションのような役割をしている『椎間板』から髄核の一部が飛び出し、それが神経を圧迫することによって不調が生じる「椎間板ヘルニア」。しびれや痛み、また力が入りにくいといったものが主な症状で、程度によっては手術が必要となる場合もあるという。

 球団は「今後は痛みを指標に運動を開始し、ゲーム復帰へ向けて練習を始める見込みです」とコメントしており、現時点で手術に踏み切る考えはない模様。経過を見ながら、痛みと相談しながら調整を行い、復帰を目指すことになる。

 ただし、バットを振るにも腰の動きは不可欠であり、痛みが引いていても「また痛くなったらどうしよう」という不安は常に付きまとう。守備でも急な体勢の変更やひねりといった動きは必ずどこかで出て来るだけに、常に腰に爆弾を抱えたような感覚でプレーせざるを得ないということだ。


◆ 規定まで『233』

 今季は50試合の出場で打率.407を記録している近藤。現在もパ・リーグ個人打撃成績の一番上に名前が載っている。

 ただし、ここに名前を載せておくためには『規定打席』をクリアしていることが条件であり、「チーム試合数×3.1」にあたる打席数を割った瞬間、表から名前が消えてしまうのだ。

 『夢の4割打者』誕生へ…。驚異のハイアベレージをキープしてきた23歳に対する期待は大きかった。特にシーズン通して戦った結果として届かなかったならまだしも、ケガで規定打席に届かずに終わってしまうというのは、ファンとしても本人としても悔しさが残る結末だろう。


 ちなみに、今シーズンの規定打席は「143(試合)×3.1」で『443』。近藤はここまで『210』打席に立っているので、規定に達するにはあと『233』打席に立つことが必要となってくる。

 仮に1試合=4打席として単純計算すると、『233』打席立つためには58試合への出場が必要。日本ハムの残り試合は79なので、これから20試合以上欠場することになると徐々に厳しくなってくるという計算だ。

 途中にオールスターブレイクもあるため、20試合といっても期間にすると丸1カ月ほどの猶予となるが、果たして近藤はどれだけの時間で復帰することができるのか…。そして早期の復帰が叶ったとしても、そこからギリギリの状態で打率をキープしなければならない。夢の4割への挑戦は、とてつもなく過酷で難しい。


 また、今回は『規定打席』というところに絞ってフォーカスを当ててきたが、そこに限らずとも「近藤がいつ万全な状態で戻ってこれるか」ということは、日本ハムにとってシーズンを左右しかねない大きな要素となる。まずは治療を最優先に、なるべく早いうちに完全復活を…。今後の経過から目が離せない。


▼ 近藤健介・今季成績
50試合 打率.407(1位) 本塁打3(-位) 打点28(17位)
打席210 打数150 得点26(22位T) 安打61(19位T)
二塁打14(6位T) 三塁打0(-位) 塁打数84(20位T)
盗塁3(16位T) 盗塁刺0(-位) 犠打0(-位) 犠飛2(10位T)
四球56(1位) 死球2(21位T) 三振26(-位) 併殺打2(-位)
出塁率.567(1位) 長打率.560(4位) OPS1.127(1位) 

このニュースに関するつぶやき

  • 浅間もそうだが、ハムの天才枠はよりによって腰を痛めるとは…。今年だけの問題じゃない。深刻だ。
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