230億円を一瞬で失い、復活を遂げた実業家の名言とは? 【鬼頭あゆみの「本が好きっ!」】

0

2017年07月05日 19:03  新刊JP

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

新刊JP

著者の山口伸廣さんと鬼頭あゆみ
みなさん、こんにちは!インターネットラジオ「本が好きっ!」のパーソナリティ鬼頭あゆみです。

「本が好きっ!」26回目のゲストとしてお越しいただいたのは『逆境の教科書』(集英社刊)の著者、山口伸廣さんでした。

本書の「ピンチをチャンスに変える思考法」という副題に興味をひかれ手にした私。冒頭に書かれていたのは、著者の山口さんが49歳の時に、それまで築き上げてきた230億円を失うという大ピンチに直面したという衝撃の事実でした。

高卒で失敗を繰り返しながら育ててきた建設会社を乗っ取られてしまったというのです。

そして、自宅も売却しなければならなかったというのですから、普通ならば心が折れてしまうと思います。そこからもう一度ビジネスを起こし、およそ10年でもう一度成功を手にしました。



■今すぐにでもできる? 逆境に陥ったときの5つの行動

山口さんの経歴をお聞きするだけで、どうしたらそんな逆境を乗り越えられるのだろう。きっとスーパーマンなんじゃないかと思い、ドキドキしていたのですが、実際にお会いしてお話を伺うと、とても柔和で優しいジェントルマンでした。

しかも、山口さんが逆境に陥った時に取った行動が、今すぐにでもできそうなことで、驚いてしまったのです。

その1 手帳を買う
その2 逆境をバラバラに分解する
その3 びっしり予定を入れる
その4 予定通り淡々と行動する
その5 えくぼができるくらい大きな笑顔をつくる

「大ピンチなのに手帳?」「予定通りに淡々と行動する?」と疑問ばかりが浮かんでいたのですが、お話をお聞きし、この5つに大事な意味があることに気づかされました。

逆境に陥った人は、元気と自信を失い消極的になるので、まずはそこからの脱却を図ることが大事だというのです。

手帳を買い、何が問題なのか、逆境を細かく細分化してメモのページに書き込む。そうすることで、とても乗り越えられないと思った問題も細かく箇条書きにすれば、一つ一つは対処できると思えるようになる。

さらに、山口さんは、スケジュールには自分に役立ちそうな活動を無駄だと悩まずどんどん入れるべきだと言います。そして、やると決めたらくよくよ考えたり、何が役立つのだろうと神経質になったりせず、淡々と実行に移してくことが大切なのだそうです。

これを実行することで、新しい考え方、行動パターン、人脈を手にすることができるのです。そして逆境にある人は、険しい顔になりがちなので、この行動を笑顔でやってほしいと山口さん。「笑顔は人とチャンスを惹きつける磁石のようなもの」だと言います。



■「逆境の先は青空」という言葉に込められた意味

山口さんとのお話の中で、最も印象に残ったのが「逆境の先は青空」という言葉。どん底にいるならば、その先は上がっていくしかない。そしてその先には「青空」があると信じられることが、落ち込み傷ついている逆境時に一番大切な事なのかもしれません。

最後に、山口さんは今、美術館をつくり、世界の無名アーティストを発掘し支援する活動を行っています。
逆境を乗り越えてきたからこそ、今まだ才能を持ちながら必死に苦労しているアーティストに目がむくようになったそうです。その話も「本が好きっ」では伺っていますので、ぜひ聞いてみてくださいね。

(鬼頭あゆみ/『本が好きっ!』パーソナリティ)

 ◆   ◆   ◆

【鬼頭あゆみの「本が好きっ!」】
ブックナビゲーター・鬼頭あゆみによる書評ラジオ。毎回、話題の本の著者が登場して、本について掘り下げるインタビューを届ける。
オーディオブック配信サービス・FeBeにて無料配信中。http://febe.jp/honga

    前日のランキングへ

    ニュース設定