研究歴24年のボディトレーナーに聞く、世の中に氾濫するダイエット情報との向き合い方

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2017年08月15日 18:04  新刊JP

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『あなたが痩せられないのは、一生懸命ダイエットしているからだ』の著者、鴨頭明子さん
男女関係なく、ダイエットに成功して痩せたいと望んでいる人は少なくないだろう。しかし、ダイエット方法を追いかけていると、どんどん新しいものが登場しては消え、結局何をすれば痩せるのか分からなくなることが多い。

また、実践したとしても我慢に耐えきれず途中で挫折したり、リバウンドしてしまいダイエットの意味がなかったという経験をしたことがある人は多いはずだ。

24年間で800冊以上のダイエット本を読み、80種類のダイエットに挑戦。その投資額は1000万円超というダイエット研究家でボディトレーナーの鴨頭明子さんは、その研究成果を『あなたが痩せられないのは、一生懸命ダイエットしているからだ』(かも出版刊)にまとめている。

タイトルの通り、一生懸命ダイエットしても痩せない。本書で明かされる「かもあきダイエット」の内容は極めてシンプルだ。
では、氾濫するダイエット情報について、ダイエット研究家の鴨頭さんはどのように考えているのか? お話を伺った。
(新刊JP編集部/金井元貴)

■ダイエット情報のリテラシーを身につけるためには?

――鴨頭さんはとにかく新しいダイエットが出てきたらすぐにチェックするダイエットマニアでもいらっしゃいます。今までのダイエット歴を教えていただけますか?

鴨頭:おっしゃる通り(笑)24年前から、世の中に出ているダイエットはとにかく実践していて、目を通していないものはほとんどないと思います。おそらく1000万円以上は使っていますね。ジム通いもそうだし、モムチャンダイエットやカーヴィーダンス、DVD系はまず実践しますし、サプリも器具もそうです。

今でも続けているのはファスティングです。胃腸のリセットも兼ねているのですが、これは今後も続けていく予定です。とても気持ちが良くて、感覚が研ぎ澄まされていくというか。私に合っている方法なんでしょうね。

――鴨頭さんは800冊以上のダイエット本を読み込み、雑誌も目を通すなどしてダイエットを研究されてきました。その研究の成果を通してカウンセリングを行っていると思うのですが、太りやすい人に共通する傾向ってあるのですか?

鴨頭:分かりやすいところでは、不摂生ですね。夜遅い時間に食べる、遅寝遅起き。また、誘惑に弱い方も太りやすいし、ダイエットに失敗しやすいです

逆にダイエットが成功しやすいのは、主婦の方や、意外と50代、60代の方が多いんです。あとは男性ですね。目標に対して言い訳せず淡々と遂行できる人は痩せやすいです。

――鴨頭さんのお体を見るとスラッとしていますよね。そのような体型でも新しいダイエットは試してみるのですか?

鴨頭:必ずしも試しはしないけれど調べますよ。未だに本は月に20冊くらい買いますし、どんなダイエットなのだろうという好奇心もありますから(笑)

――ただ、新しいダイエット方法って次々に登場しますよね。本当にこれが正しいものなのかどうかを取捨選択できるリテラシーを身につけるにはどうすればいいのでしょうか?

鴨頭:拙著『あなたが痩せられないのは、一生懸命ダイエットをしているからだ』を読んでいただくことでしょうか(笑)。

そうですね…。情報が正しいかどうかを見る目を養うには、前提として大量のインプットが必要になります。例えば、ある経営者は新しい事業を考えるとき、最低でもその分野の本を30冊以上は読みなさいと言います。

その分野において、正しい判断基準は一度大量にインプットをした上で、自分の物差しを正しく磨いていくしかないと思います。特に、ダイエット情報は間違った情報が多い分野の一つですから、相当な量のインプットが求められると思います。

また、実践してみるというのも一つの手ですね。ダイエットは本当に体と合うかどうかですから、やってみて我慢している意識があればそれはやめるべきでしょう。

――食品系のダイエットは「楽して」「食べるだけ」とつらさを感じさせないものが多いですよね。

鴨頭:そうなんですよね。でも、一度始めたらずっと続けることが前提ですから、サプリなんかでも「あなたはそのサプリをずっと飲み続けるの?」と言うことです。
ただ、本当に情報を持っていない人が多いので、いつももどかしい気持ちになりますよ。

――今はインターネットで情報を仕入れている人も多いのではないですか?

鴨頭:これはだいぶ由々しいですね。というのも、ダイエット名で検索をかけて、どのサイトを見てもだいたい同じことが書かれている。つまりコピペでページが作られているんです。ファスティングなら、どこでも「最初は重湯かおかゆで体を慣らしましょう」と書いてあるけれど、実践したらリバウンドしますよ。私は野菜や果物で入ってもらうようにしています。

ただ、何も知らない人が検索をかけていろんなサイトに同じことが書かれていたら、「あ、これが正しいんだ」と思ってしまいますよね。そういう意味でも大量のインプットは前提として必要になるんです。

水は飲み過ぎると浮腫むから、とまったく飲まない女性は実は多いです。でも新しい水を体内に入れないと古い水を出せないから、飲まない方が余計に浮腫みます。1日トイレ2回とか、500ミリリットルしか水を飲まないという話を聞くと「大丈夫?」と思ってしまいますね。

――では最後に、どのような方に本書を読んでほしいですか?

鴨頭:一定の成功体験を味わったけれどリバウンドしてしまった人です。
ダイエットは体型が変わることにより美しい自分と出会えるという大きな喜びがあります。でも、リバウンドしてしまったとき、ついつい自分を責めてしまう人がいるのも事実です。だからこそリバウンドしない方法を伝えたいですね。一番キレイな自分に戻れる、その喜びを味わってほしいです。

(了)

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