昨年春、現代人の食生活について米コーネル大学で人間生態学・栄養学の研究を続けているトム・ブレンナ、クマール・コタパリ両博士が「先祖は野菜・穀物中心、自分は肉食」という人がガン・心臓病になりやすいとの論文を『Molecular Biology and Evolution』誌に発表して話題になった。アジア人の消化器にとっては、美味しくともやはり大量の肉はハードなのだろう。中国から興味深い話題が伝えられた。
肥満はもちろん児童に限ったことではない。英・医学誌『ランセット』は中国の肥満率がついに米国を抜いたとの調査結果を明らかにし、愛煙家が多いことも災いしてか、米・心臓病学会誌『Journal of the American College of Cardiology』は中国の成人4分の3が心臓血管に問題を抱えているとの論文を掲載した。中国の人々における過去と現在の健康状態の変化は世界中の研究者が注目しているのである。