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新しい地図:新SMAPに欠かせない?ファンクラブの”儲けのカラクリ”|平本淳也のジャニーズ社会学

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2017年09月27日 21:40  デイリーニュースオンライン

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デイリーニュースオンライン

写真Photo by Pixabay(写真はイメージです)
Photo by Pixabay(写真はイメージです)

 元SMAPの3人「新しい地図」が始動したことで世間が歓喜に湧いている。ジャニーズを去ってから間髪なく繰り出される新しいニュースに追いつこうとファンの皆さんも忙しいが、これまで干されるとか潰されるとか心配していた動きは全くなく、ネット配信によるテレビ番組やファンクラブに大きな期待がかかる。

 そのファンクラブでは会員限定のCDも特典とされていて、予想を上回る入会者を募っているとスタッフも驚いている様子だった。当初の予想は3万人だったが、それも間もなく10万超えの勢いを見せていることで本人たちもビックリだと思いきや、タレントは基本的に「数字」に疎いので実感はないはず。金額にしたらわかるだろうが。

 つまり、ファンクラブとはそのまま収入源なのだ。入会金1,000円、年会費4,500円、合わせて5,500円だ。これが5万人超となれば3億円近い上がりとなる。しかもそれが数日で、となればすでに中小企業としての年商に匹敵する。特典が付く10月末までに10万人は超えるだろうから、5億円以上は軽く売り上げる計算になる。さすがはジャニーズ出身の元SMAPだ。

 というのは、ジャニーズから独立したのタレントたちはまず、ファンクラブを作るのがお決まりになっている。ファンの「オイシサ」を十分に理解しているからだ。ジャニーズは基本的にファンクラブの組織運営だけで成り立つほどのレベルと規模を誇っている。何十年もかけて、情報の流通からチケット購買などファンクラブ内で終始できるビジネス構築をしてきたのがジャニーズだ。タレントはそれを見てきているので、独立したら、新たなファンクラブは必須と考えるのだ。

 この手法をもっとも理解したのが光GENJIとジャニーズから独立した諸星和己だった。独立して設立した個人事務所で直ぐにファンクラブを組織した。数千円の会費で1万人以上を集め、年間1億円規模の運営費で独立開業に華を添えることができたわけだ。

 近年でも独立したジャニーズの後輩たちの皆がファンクラブビジネスに参戦している。田中聖、赤西仁、田口淳之介ら元KAT-TUN勢も同様で入会金と年会費で6,000円くらいの相場で皆すぐに作った。ファンクラブの入会人数は赤西がトップだが、それでも3万以下。田口はやや苦戦し、田中は解散した。それでも独立一時金としてみたら数千万円からの入金を得ることができるので、活動における資金源として非常に有効なものだ。

 ちなみに、このファンクラブというものは芸能人やタレントなら誰でも出来るというわけでもないし、また運営も決して簡単ではない。それなりの「固定的な人気」と「定期的な活動」があり、そのうえで「有償で発信できる情報と商品」をもって「サービス」ができる組織がジャニーズが言うところの「ファンクラブ」で、当然ながらファンからはその内容と見返りを期待しているの言うまでもない。それが伴わないと、いくらタレントのことが好きでも1年や2年で辞めていってしまう。

 ファンは温かい反面、割とシビアな面もあるので、そこそこの運営を行わないとファンクラブ組織は成り立たない。その点でジャニーズ事務所は優秀だ。ファンのための組織なら、どうしたら満足してもらえるのか、それならファンの皆に聞けば良いというところからはじまり、ファンの皆に喜んでもらえる組織は、ファンの皆で運営してもらえたらと良いとなり、ジャニーズのファンクラブ組織「ファミリークラブ」は運営をお手伝いをするファンの子たちで溢れている。

 ファンには自分たち目線というのがあるので、大人たちが一方通行で運営するより遥かに優れている。この手法を既に50年も続けているのがジャニーズだ。ファンというのは有難く、そういった面でも貢献してくれるし、また無償で手伝ってくれるので運営側からすれば心強い支援者となっている。そんなこともあってかジャニーズ出の子たちはそれを真似ようとファンクラブを組織し、近くにいるファンに手伝ってもらって運営するという考えが基本にある。

 それでも永遠に応援し続けてくれないのがファンだ。「新しい地図:NEWSMAP」の運営側も当然それを承知しているわけで、会員数の上限は今年の10月末頃と考えているだろう。入会数が徐々に増えていくという安易な考えはなく、独立直後の勢いでまとめて数を確保したいのと、ビジネスベース作りを強化しておきたいところだ。

 また個々にそこまでの人気は存在しないので、いずれは会員数も衰退して落ち着くだろうが、勢いは大事で稼げるとき稼いでおかないと後に続かないというのは業界ならではの考えだ。特にファンクラブビジネスの有効性にも賞味期限があり、「今」と「近い将来」では大きく異なる。活動の内容も問われるし、結婚などのタレント個人の事情も色々と関わってくる。

 とまれ、勢い余る「新しい地図:NEWSMAP」ファンクラブへの入会攻勢。W特典がつく10月15日まではカード決済しかできないが、16日以降はコンビニやPay-easyでも決済可能となる予定で、31日までの2週間はクレジットカード以外の入会が増えるはずで、目標ラインの10万人は余裕でクリアできるペース。さらに中国を含むアジア全体で募れば、100万人の達成も見込める。そうなればすぐに数十億円もの入金が確保される。

 ネット配信の番組を有料化すれば最低でも3万人以上の有効会員は確保できるだろうから、それだけでも毎月数千万円の収益になる。そうなると自社コンテンツでテレビから映画などあらゆる製作が可能となり、外部からの出資を受けずにエンタテインメントビジネスが成り立つ。在京キー局にも頼らず、また既存の制作会社も不要とした無忖度の自由企業にもなりうるのだ。まあ、これだけの影響力と資本力を備えていれば、まわりから多くの忖度を受けるだろうが。

 ただ先に何があるかと言えば、数値はその都度減ったり増えたりとしながらも、いずれは減ってなくなるのが世の常だ。それでも特別感のある「新しい地図:NEWSMAP」はジャニーズ独立組でも類がないほどの可能性を秘めている。情報発信力の強さが半端ないのはYahoo!トップページをスクロールするだけでよくわかる。世の中、「SMAP」で出来ているかのと勘違いするほどだ(笑い)。

 インターネットに限らず雑誌も加算した価値は数億円は下らない。そしてファンクラブの宣伝にしてもメディアが勝手に広めてくれるからファンでなくてもその存在を知ることになるし、ファンでなくても”入会しちゃう感”まで広がっている。

 これまでのジャニーズ事務所からの独立問題では最も大きかった田原俊彦さんにせよ、スーパースターの諸星にせよ、これまでそんな好待遇はなかったから、やはりネットのチカラは凄まじいと言える。ただし、「新しい地図:NEWSMAP」のネット戦略は最初から計画にあったので、いわば予定通りともいえるでしょう。

 ジャニーズ事務所を敵対すべき組織と見る構図を勝手に印象付けている一部の記者やファンたちからすれば「新しい地図:NEWSMAP」を応援するのは当然としながらも、「ジャニーズに負けたくない」といった気持ちが強くあるから、応援したくなるのもなおさらだろう。そう思えばジャニーズを敵にしたこと(と思わせたこと)で成功する、これまでにない新しいパターンが確立する。

 まあ、SMAPメンバーほどの独立例は今回限りだろうが、「新しい地図:NEWSMAP」の運営側からすれば、ある程度は計算通りとも言える。「反ジャニーズ」のムードが強い今の空気を利用することで、この数ヶ月間で支援者はさらに増えてきた。今回、名前が出てきた「カレン」とファンクラブなどなど一両日で準備できるものではなく、随分と前から計画が練られていたことがわかる。

 そしてネット業界、インターネットテレビの影響は大きい。AbemaTVで72時間の生放送を掲げて、三人揃った「新しい地図:NEWSMAP」がお披露目される。サイバーエージェントからすればCM価値として3億円は叩き出せる計算で、人気企画『亀田に勝ったら1,000万円』を遥かに超える歴史的な視聴者数を記録する可能性がある。

 ついにネット解禁だとか言われているが、そんな意味合いはなく、「新しい地図:NEWSMAP」が今どきのビジネススタイルにスライドしているだけのことだ。しがらみなく今すぐ何かやろうとしたらネットか紙媒体しかないし、とくにネットの場合は影響力はテレビの地上波以上のものがあり、さらにギャラもまったく引けを取らないのが最近の風潮だ。しかも「反ジャニーズ」を匂わせれば「あえてネットを選んだ」という意味付けにもなるので、それはそれで思惑通りだ。

 ただし、ひとつ言いたいのは「ネットNG」についてのジャニーズ事務所の言い分は、あくまでタレントたちを守るためのことであって、ケチだったり、毛嫌いして露出制限している訳ではないということ。NEWSの手越祐也が良い例で、犯罪者との撮影ショットがニュースに取り上げられたりと、ジャニーズがネットと距離を置いていることで有耶無耶にできたこともある。また、SNSを始めたら乗っ取りや成りすましの被害も十分に予想され、個々の扱い一つでタレント本人に思わぬダメージが及ぶ可能性もある。企業として考えれば、完全にネットと距離を置くジャニーズは、危機管理がしっかりしているという見方もできるのだ。

 しかし、「新しい地図:NEWSMAP」は考えた。しがらみのない世界で自由を得たらネットの活用しかない。ジャニーズ事務所の方針に従う必要ないし、世間が大手メディアの「ジャニーズ忖度」を信じているので、写真1枚を公開するだけでインパクトは絶大。ネットテレビに出ると決まれば世間はフィーバーする。「新しい地図:NEWSMAP」はネット時代が生んだ新たな成功者になるだろう。

 そうは言いながらも、40過ぎたオッサンたちに「みんな一緒で良かった」とか「いつまでも仲良く頑張ってね」などと応援するのって、なんとも可笑しな時代になったなあと思わないこともない(笑い)。まるで「新しい地図:NEWSMAP」に対して、今でもファンが小中学生のような扱いをしているのが愉快でもある。

著者プロフィール

ジャニーズ出身の作家

平本淳也(ひらもと・じゅんや)

ジャニーズ出身の作家で実業家。著書34冊のベストセラーを誇る売れっ子の物書きとして、テレビや雑誌など多くのメディアに記事やコメント提供。実業家としてはコンサルティング会社や芸能プロダクション、レコード会社などを運営し、タレントから起業家まで幅広い活動の支援を行っている。http://vjsv.com/

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