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感染性腸炎を生じてしまう原因はどこにあるか考えたときに、日常生活において多くの可能性があります。感染経路は、経口感染が主です。つまり、口から感染するわけです。口から感染するということは、食べ物や食器類そして食事を口に運ぶ自分の手があやしいということになります。
大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在し、そのほとんどは害がありません。しかし、大腸菌の一部は、病原性大腸菌(O157、O26、O111など)と呼ばれ消化器症状を生じます。
感染後3〜8日の潜伏期間の後、腹痛や水様性の下痢を起こします。後に出血性の下痢となることもあります。まれに重症合併症(溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症)を併発することがあります。
感染を予防するために注意することがあります。
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以上のことは、一般的に言われていることで、みなさんもお気を付けになっていると思います。
さらに、トイレが感染源の現場になる可能性にも目を向けた方がいいでしょう。
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想像してみてください。トイレに用を足しに行ったとき、どの部分に触れるかを。ドアノブ、便座、トイレットペーパー、汚物を水で流すときに触れるボタンやノブ。今、挙げた部位は、色々な人がさわります。このトイレが自宅でなく、公共のトイレであればなおさらです。もし病原性大腸菌が付着しているところを触れれば、その手にも付着する可能性があります。
用を足した後に手を洗わないのは問題外ですが、手を洗ってもきっちりとその病原性大腸菌が除去されているかは、手の洗い方にもよるので、もしかしたら残っているかもしれません。その手で、食事をとると感染する可能性があるのです。
このトイレでの行動にスマートフォンを混ぜて想像してみます。一連の触れる部位のどこかに病原性大腸菌が付着しており、その間にスマートフォン操作するとします。病原性大腸菌が付着した手で自分のスマートフォンを操作すれば、スマートフォンにも病原性大腸菌が付着します。そのスマートフォンは、トイレを出るときにかばんやポケットにしまわれます。当然、トイレを出るときにしっかり手を洗います。病原性大腸菌は除去できましたが、その自分のスマートフォンをまた操作します。もう皆さんも分かったと思いますが、また、手に病原性大腸菌が付着するのです。
トイレ中のスマートフォン操作は控えたほうがよいでしょう。感染性腸炎の多い時期はこれから、冬にかけてです。
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