転職活動のとき、企業サイトのどこを見る?

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2017年10月09日 08:12  JIJICO

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現代の就職活動


IT全盛の昨今、就職活動の方法もずいぶん変わりました。1990年代以降のインターネットの普及で、就職情報誌に取って代わり、就職情報サイトの活用が一般的になりました。また、この10年でスマートフォンが普及したことも、就職活動に大きな影響を与えています。スマートフォンと就職情報サイトを活用することで、いつでも、どこでも、就職活動ができるようになりました。


こうして誰もが気軽に情報を手にすることができるようになった反面、インターネット上の情報を見極めるスキルが求められています。実際に企業研究の一環として、求人票や転職情報サイトだけでなく、ホームページなどの企業サイトを参考にしている方も多いでしょう。


では、これからインターネットを活用して就職・転職活動を始める方のために、どんなところに気をつけて見るべきかご紹介したいと思います。


企業サイトを見るときのポイント


それでは、企業サイトを見るときに、チェックすべきポイントは何でしょうか。企業研究の視点から、下記のポイントが挙げられます。


【会社概要】

会社の基本情報の把握
その会社の全体的なイメージをつかむ

【企業理念】

その会社や経営者の考え方を理解する
理念や方針は共感できるものか

【事業内容】

お客様や取引先に向けて、丁寧でわかりやすいものか
世の中に役立つモノやサービスかどうか

【IR情報】

その会社の財務状況や体力を知る
株主など関係者に向けて明確に情報発信をしているか

【採用情報】

求める人材像の把握
人を大切にしている会社かどうか

【読みやすさや更新頻度】

そもそも、お客様や取引先、応募者に向けて、わかりやすく読みやすいものか
ほったらかしのサイトではないか

ビジネスの基本は、「世の中やお客様のお役に立てるために、自分たちにできることは何か」ということです。この視点でホームページが作られているかどうか、ぜひ確認してみてください。


また、就職は給与や福利厚生などのスペックだけで選んでしまうと、ご自身のポリシーに反することを求められたり、せっかくの能力を発揮できず、求める評価を得られないこともありえます。経営者の考え方を知っておくことも重要なポイントでしょう。


「社員を大切にする」の落とし穴


応募を検討している会社のホームページを見ていると、サイト内やブログなどに、会社の行事や飲み会などの写真・記事を目にすることがあります。一見すると「楽しそう」「和気あいあい」などの印象を受け、社員を大切にしている、社内の風通しを良くする工夫をしているとも考えられますが、はたしてそれは本当でしょうか。


先に挙げた企業サイトを見るときのポイントの情報がきちんと網羅された上で、応募者に向けての追加情報として、職場の雰囲気を発信しているのであればおそらく大丈夫でしょう。


しかしながら、事業内容やサービス内容、技術力など、本来対外的に発信しなくてはならないはずの情報が薄く、他に掲載する情報がないため、その隠れみのとして社内行事や飲み会の様子を掲載している場合は要注意です。「社員を大切にしている」というのは、本来は一人ひとりのキャリアパスをしっかりと考え、業務上の適切な責任と評価を与えるというもののはずだからです。


また、その社内行事や飲み会が、本来の目的で開催されているものだったとして、自分がその社風に合っているかどうかの確認も大切です。例えば社内運動会に全社員で参加することが、楽しみな人もいれば、苦痛な人もいるからです。


あえてひと手間かける


インターネット上の情報に偏ることなく判断するためには、実際に働いている先輩や友人・知人に会って話して生の声を聞くことも有効な情報源です。また、だれかに相談したり、アドバイスをもらったりすることも大切です。


そして、その上で最後に判断して決めるのは自分自身です。


自分らしい選択のために、IT全盛の今だからこそ、あえてひと手間かけることも意識してみましょう。



(折山 旭・ライフキャリアカウンセラー)

このニュースに関するつぶやき

  • 概要・理念・事業内容あたりを見るのは当然だが、IRまで見てるんでしょうかね…IRがのせてあって更新頻度が多いとなると大企業になるのでは?
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