男性の育休取得率「0%」の企業が9割近く 女性の「ワンオペ育児」解決に課題

117

2017年11月13日 12:21  キャリコネニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

キャリコネニュース

写真

厚生労働省は11月7日、育児と仕事の両立をテーマに、企業と従業員に実施した調査結果(速報)を発表した。

調査は、企業と労働者の双方を対象に2017年9月〜10月に行なった。従業員数51人以上の企業635社と、20〜40代の末子が満1歳以上満3歳未満の働く人3094人から回答を得た。

今年の流行語大賞には「ワンオペ育児」がノミネートされた。保育園問題も深刻で仕事と育児の両立は容易ではない。

両立の必要性は男女差開く 育休取得率女性の9割に対して男性は1割に届かず

男性の仕事と育児の両立支援の必要性を「感じている」と回答した企業は55.9%。一方で女性に対しては80.9%と、男女で差が開いている。

育児休業の利用実績を聞くと、「女性のみの利用者がいる」の回答が55.4%で一番多く、「男性・女性両方で利用者がいる」は8.4%にとどまる。男性の育児休業取得率の平均値は正社員4.2%で、「取得0%」という企業は87.6%に上る。対して女性の育休取得率は95.2%で男性を圧倒している。

男性社員の育休取得をしやすい環境づくりについては、「特に実施していない」が70.4%。育児参加促進への取り組みについても「実施していない」という回答が85.2%に上っている。

男性の両立支援の推進の障壁には、「職種・仕事内容・部署によって仕事と育児との両立のしやすさが異なる」が42.4%で最も多く、「職場の理解・賛同・協力を得ることが難しい」(31.9%)が続いた。

育休取得期間が長い男性ほど仕事に工夫 

労働者に行なった調査によると、育児休業を取得した男性社員の48.5%が、「育児への意欲が高まった」と回答している。取得期間も関係しており、「3日以内」では31.9%だが、「1か月より長い」では58.1%が「育児への意欲が高まった」と答えている。

仕事への意欲も高まる。「仕事にやりがいを感じるか」という質問に対して「感じる」と答えた男性の割合は、育休取得が「3日以内」では15.1%だが、「1か月より長い」では31.1%にまで上がる。

仕事と育児を両立させるため、男性社員は仕事のやり方を工夫する。工夫内容も育休取得期間によって異なり、「8日〜1か月以内」では、「業務に優先順位をつける」「スケジュールの共有」が増えるが、「1か月より長い」人では、「業務の棚卸し」や「業務の分担の調整」などの対策をする人の割合が高くなる。

これまでの仕事のやり方を改善することによって、仕事と家庭ともに充実させ、その結果仕事によりやりがいを見出しているのかもしれない。

このニュースに関するつぶやき

  • 休みを取れとはいわないが仕事から早く帰ってきてほしい。家事の間子供を見てくれたりお風呂に入れてくれるだけで全然違う。小さいお子さんのいる家庭の人は早く帰してやってくれ。
    • イイネ!171
    • コメント 10件

つぶやき一覧へ(65件)

ニュース設定