渋谷駅前で「フリーおっぱい」服の上から「胸を揉ませる行為」は罪に問われる?

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2017年11月28日 12:32  弁護士ドットコム

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ある女性YouTuberがこのほど、東京・JR渋谷駅前で、服の上から自分の胸を揉ませるという動画を公開して、ネットで炎上している。元の動画はすでに削除されているが、別の動画サイトなどに転載されて拡散しつづけている。


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動画には、この女性がJR渋谷駅前で、「フリーおっぱい」と書いたスケッチブックをかかげて、道行く人たちに胸を揉ませているところが映っている。前からそっと触れたり、鷲掴みにしたり、背後から揉みしだいたり・・・まさに「自由」な様子だ。男性以外も参加しているようだ。


この動画をめぐっては、ネット上で批判が殺到。「犯罪には引っかからないのか」「ありがたいが公然わいせつ罪」といった声も上がった。今回のように、公衆の面前で、服の上から胸を揉ませる行為は罪に問われるのだろうか。西口竜司弁護士に聞いた。


●「公然わいせつ罪」にはあてはまらないが・・・

「最近のYouTuberは何でもありですね。今回のYouTuberに対しては『そこまでやるか』という印象です。さて、今回の問題を法律的に分析していこうと思います」


西口弁護士はこう切り出した。ネット上では「公然わいせつ罪」と指摘する声もあったが、あてはまるのだろうか。


「刑法の公然わいせつ罪は、『公然と』『わいせつな』行為をすることが必要です。


『公然』とは、不特定または多数人が認識できる状態のことをいいます。当然、人通りの多いJR渋谷駅前はこの要件を満たします。


問題なのは、『わいせつ』かどうかという点です。『わいせつ』とは、その行為者またはその他の者について、いたずらに性欲を興奮または刺激させる動作で、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいいます。


悩ましい問題でありますが、おっぱいを露出した場合でも、『わいせつ』にあてはまらないとされていることからすると、今回の行為はただちに『わいせつ』な行為にあたらないと考えることになります。とはいえ、東京都迷惑防止条例違反に該当する可能性が高いと思います」


このように説明したうえで、西口弁護士は次のように話していた。


「YouTubeに動画を投稿する行為は、もちろん悪いことではありません。ただし、法律の範囲内で行動することが求められます。アクセスを稼ごうとしたり、面白半分から、犯罪行為をしてしまうと、取り返しのつかないことになってしまいます。法律の範囲内で、面白い動画をアップして下さい。


ちなみに、私も常日ごろから、YouTubeに動画を投稿していきたいと思っていますが、なかなか重い腰が上がりません」


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(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
西口 竜司(にしぐち・りゅうじ)弁護士
法科大学院1期生。「こんな弁護士がいてもいい」というスローガンのもと、気さくで身近な弁護士をめざし多方面で活躍中。予備校での講師活動や執筆を通じての未来の法律家の育成や一般の方にわかりやすい法律セミナー等を行っている。SASUKE2015本戦にも参戦した。
事務所名:神戸マリン綜合法律事務所
事務所URL:http://www.kobemarin.com/


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