ビジネス&メディアウォッチ『J CASTニュース』によると、イタリア料理のチェーン店『サイゼリヤ』で、注文した料理を大量に食べ残したとして、インターネット上で一斉に批判を浴びたユーチューバーグループが、今回の騒動についての「謝罪動画」を公開した……らしい。
「批判を浴びている」のは『チョコレートスニッカーズ』なる3人組ユーチューバーグループ。なんでも「サイゼリヤで全品頼んでみた」なる企画主旨をもって、店内で広いソファ席を陣取って動画の撮影をしたり、寝たり騒いだりして、しかも注文した全品をほとんど食べ残して去っていったところを、たまたま居合わせたグルメブロガーの女性が告発したのが“炎上”の発端だったという。
そして、この“集中砲火”を受け、『チョコレートスニッカーズ』の3人組は、
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動画の撮影や注文内容については、事前に店側の許可を得ていたなどと釈明をしながらも、「このたびは、動画投稿者の身として、食べ物を残してしまい、本当に申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げて謝罪した。
……ようで、さらに、その翌日には「もう耐えきれません 解散します」とのタイトルで、
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「俺たちが悪いねんな」「耐えきれない」と言及。その上で、「今日をもちましてチョコレートスニッカーズは解散させていただきます。本当に応援してくださった皆さま、ありがとうございました」と宣言し、その直後に、グループ名を「チョコレートスニーカーズ」に変更して活動を続けると伝えた。
……のだそう。
心底クズな連中である。表現者としての「才能」の「さ」の字も感じられない、単なるイチビリ(←関西弁)な素人の集まりではないか。こういうヤツらが、仮にも昨今、小中学生のあいだでは人気“職業”の上位に躍り出る「ユーチューバー」を名乗っても許されるのか? もっと、「再生回数最低○万回以上」だとか「YouTubeの投稿だけで稼ぐ額が最低年収○百万以上」だとかの、公式的な縛りを徹底し、その数字に達しない者は名刺にもネット上でも友人・知人に自慢するときも「ユーチューバー」という肩書きを使ってはいけない……みたいな法令くらい、つくってもかまわないのではないか。実際、どういう団体がそれをつくるのかは、よくわからないが……?
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案の定、「解散宣言」動画のコメント欄やツイッターには、
「全く反省していないことが明らかになった」
「3人ともふざけすぎて誠意が感じられない」
「釣り動画なのかは知りませんが気分が悪いです」
……ほか諸々の罵倒が殺到していると聞くが、反省云々以前に、創っているモノのクオリティが低すぎ、センスが無さすぎる。
「サイゼリヤで全品頼んでみた」って……そんなの一週間くらいバイトしたら誰でもできちゃう程度の半端な金額じゃないですか。コレを本気で「面白い」「クリエイティブ」だと識別してしまう感性ってどうなのよ? 千歩譲って、「頼んだ全品をヒーヒーうめきながら完食する」なら、まだいい。でも、注文するだけ注文して、あとは放置……とは出鱈目にも程がある。さらに、近ごろはラーメン二郎や、ビュッフェの盛り過ぎによる“食べ残し”が社会問題となっているにもかかわらず、あえてのこの蛮行! 世の中のトレンドを読み取る力も不足していると一刀両断せざるを得ない。
よくヒカキンとかがアップしている「〜をやってみた」(※このフレーズをパクる安易さもいただけない)シリーズは、それが面白いかはどうかは抜きにして、とりあえずは常に「くだらないこと」を一捻りする工夫と熱意だけはひしひしと我々視聴者にも伝わってくる。少なくとも顔は間違いなく面白いし。
そして、その「一捻り」の、一見は微細だが、じつは圧倒的な差異を把握できない愚かな有象無象たちが「ユーチューバーでござい」とふれまわる「プロフェッショナル」という概念の欠如は、わりと深刻な問題で、まず第一に「ホンモノのユーチューバーであるヒカキンにも失礼!」だと私は思うのだが(ヒカキン自身はなんとも思っていないかもしれないが)、いかがだろう?