押見修造『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』実写化 15歳の2人がW主演

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2017年12月14日 19:21  CINRA.NET

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『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』 ©押見修造/太田出版 ©2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会
押見修造の漫画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』が実写映画化され、7月から東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。

『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』は、上手く言葉を話せないことで周囲と馴染めずにいる高校1年生の志乃と、音楽好きだが音痴な同級生・加代の交流を軸に、思春期の少年少女の葛藤や苦悩を描く青春物語。原作は押見修造の実体験をもとにしているという。

志乃役を演じるのは、劇中で歌声も披露する『nicola』専属モデルの南沙良。志乃をバンドに誘う加代役を蒔田彩珠が演じる。南と蒔田は共に15歳。蒔田は劇中でギター演奏をするにあたってクランクイン前に猛特訓したという。共演者には萩原利久、蒼波純、渡辺哲、山田キヌヲ、奥貫薫らが名を連ねる。

メガホンを取ったのは、林海象や押井守のもとで助監督を務め、同作で長編商業映画デビューを果たす湯浅弘章。脚本を『百円の恋』の足立紳、音楽をまつきあゆむが手掛ける。

南沙良は同作への出演について「小学生の頃から押見先生の作品が大好きだったので、お話を頂いた日は嬉しさのあまり興奮してなかなか寝付けない反面、作品の世界観を崩してしまわないかと少し不安な気持ちになりました。ですが、こんなに早く主演をやらせていただけるとは思っていなかったので、とても嬉しかったです」とコメント。

蒔田彩珠は「私は普段そんなに感情を表に出さないので、加代が感情的になるシーンは自分の奥底にあるものを表現するようで難しかったです。撮影が進んでいくにつれて、加代の気持ちが変化していくのと同じように、二人の距離感も、自分の気持ちも、どんどん変わっていきました」と明かしている。

また原作者の押見修造は「漫画以上に、まるで現実に起こったことをそのまま切り取ったような感触でした」「漫画を超えて、広く心に届く作品を作っていただいたことに感謝します」と太鼓判を押している。

■南沙良のコメント
小学生の頃から押見先生の作品が大好きだったので、お話を頂いた日は嬉しさのあまり興奮してなかなか寝付けない反面、作品の世界観を崩してしまわないかと少し不安な気持ちになりました。ですが、こんなに早く主演をやらせていただけるとは思っていなかったので、とても嬉しかったです。他の人と違う部分やコンプレックス、劣等感、自分の嫌いなところなど、誰もが持っているような〈悩み〉や〈苦しみ〉。志乃と加代、菊地それぞれが、その悩みを乗り越えようとする様子を見た時に感じられるものが必ずあると思うので、是非たくさんの方に観ていただきたいです。

■蒔田彩珠のコメント
志乃、加代、そして菊地。それぞれが自分の居場所を探しています。上手に感情を表に出せない志乃と、上手に人と接することができない加代。私は普段そんなに感情を表に出さないので、加代が感情的になるシーンは自分の奥底にあるものを表現するようで難しかったです。撮影が進んでいくにつれて、加代の気持ちが変化していくのと同じように、二人の距離感も、自分の気持ちも、どんどん変わっていきました。作品を通して、リアルな気持ちの揺れ動きが観てくださる方に伝わればいいなと思っています。

■湯浅弘章監督のコメント
10代のあの頃にだけ存在した感情。あの頃にだけ通用した感覚。危うくて紙一重な当時の彼らの気持ち。その一瞬一瞬を映し出した映画です。南さん、蒔田さん、萩原くんの3人が体当たりで演じてくれたおかげで、今まで観たことのない荒削りで繊細で力強い作品になりました。いま10代の人たちにも、そしてかつて10代だった人たちにもぜひ観ていただきたいです。

■押見修造のコメント
漫画以上に、まるで現実に起こったことをそのまま切り取ったような感触でした。志乃、加代、そして菊地の3人が、生々しく存在していると思いました。泥臭い青春映画でありながら、恥ずかしくなるほどキラキラしていて。そして、むせかえるような思春期のオーラに満ち溢れている。漫画を超えて、広く心に届く作品を作っていただいたことに感謝します。
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