ラテアートも昨今、イラストなどに留まらず泡を使った3Dラテアートなどと進化を遂げているが、このほどロンドンで客のセルフィーをそのままラテアートにして提供するカフェが話題になっている。米メディア『New York Post』などが伝えた。
英ロンドンでオックスフォード通りの百貨店内にあるカフェレストラン「ザ・ティー・テラス(The Tea Terrace)」。このカフェを訪れる人の多くが、「セルフィッチーノ」と呼ばれるラテアートを施した飲み物を注文するそうだ。
「セルフィッチーノ」は通常のラテアートとは異なり、来店客のセルフィー(自撮り写真)をほぼ忠実に再現したものだ。客はカプチーノかホットチョコレートのいずれかをセルフィーのキャンバスとして選ぶことができる。このサービスはヨーロッパで初の試みとなり、1杯約7.5ドル(約845円)で提供されている。
注文の仕方は至って簡単で、客はオンラインメッセージアプリを介して写真画像を同店のバリスタに送るだけだ。するとチーノ(Cino)というラテアート・マシンにイメージがアップロードされる。次に泡立った飲み物が注がれたカップをマシンに固定し、味や匂いも無い食品着色料が泡の上に印刷するように描かれていくのだ。
写真を送信してから仕上がりまで4分程度という。「ザ・ティー・テラス」のオーナーであるイハーブ・サレム・シューリーさん(Ehab Salem Shouly)は、メディアの取材に対して次のように述べている。
「美味しい食事や良いサービスを提供するだけでは生き残っていけません。これからはSNSで話題になる商品を生み出すことが必要な時代なのです。」
彼の話を裏付けるように、多くの人がSNSに「#selfieccino」とタグを付けて自分の顔が描かれたラテアートの写真を投稿している。ちなみに「セルフィッチーノ」は今月16日から販売されているが、5日間で400杯以上もの注文があったという。今後は他のグループ店などでも販売を開始し、「セルフィッチーノ」の名を商標登録する予定とのことだ。
同店のようにマシンの導入でクオリティーの高いラテアートを提供できる時代になったが、
今年5月には韓国で小さなスプーンや針などを使い、ゴッホの絵画をラテアートで再現したカフェオーナーが複数のメディアで紹介されたこともある。
画像は『By Ju Abrantes 2017年12月17日付Instagram「Genteee o que é a Tecnologia?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)