現代社会ではたくさん働く女子が、仕事と恋愛のコミュニケーションの違いに悩んでいます。「世の中、ロクな男いないんだけど!?」と嘆くのは、恋愛のコミュニケーションが空回りしている証拠です。彼女らはしばしば、「デートでファミレスやラーメン屋ってどういうこと? ありえない!」と愚痴を言います。「あんなデートなら行かなきゃよかった」「彼は私のことを大事に思っていないのね?」と被害者意識を爆発させ、勝手に怒って相手を嫌いになってしまうんです。「私が好きなら、ステキなレストランのひとつも予約するもんでしょ?」ってね。これがまず、大きな間違い。今回は、あなたの行きたくないお店にデートで連れていかせない、“先手必勝”の方法をお伝えしましょう。
■ダメ出しの「後出し」はご法度です
|
|
早速ですが、気になる相手と二人で出掛けることになったとします。デートの行き先について、相手にどう伝えますか。
A「どこでもいいよ」
B「ショッピングか、映画か、あなたが行きたいところ」
|
|
賢明な読者のみなさんは、きっとおわかりですよね。答えはBです。
相手に「おまかせ」した以上、相手の選択にケチをつけるな! というのが私の意見です。ビジネスのコミュニケーションも同じ。たとえば、「おまかせ」のオーダーから「働く女性向けのPR案」を考えたのに、「あ、おまかせとは言いましたが、『ファミリー層向け』を想定していたのでイチから修正してください」と言われたら、うんざりしませんか? 「条件があるなら、はじめから言ってよ……」と思いますよね。恋愛も、仕事も、ダメ出しの「後出し」はご法度。
とはいえ、Bの文例で答える場合も注意が必要です。ポイントは「どちらに転んでも良い選択肢だけ伝える」こと。ビジネスの場合、「松竹梅の予算別」や「女性向け、ファミリー向けなどのバリエーション」を提案する機会が多いかもしれません。でも、恋愛の場合は違います。あなたは提案者であると同時に、クライアントでもあります。「自分ファースト」な選択肢“だけ”を提案しましょう。
|
|
それに加え、男性は「仕切られている」と感じるのを嫌がりますから、「あなたが行きたいところ」を可愛く付け足すのもポイントです。男性があなたの嫌がる場所を候補に挙げたらどうするんだって? 大丈夫、恋愛でそんなに自己主張する男性、めったにいませんから。「希望に沿います」という男性がほとんど。あるとすれば、「ウチにくる?」くらいでしょうか? いきなり自宅デートは「ラブホテル行き」とほぼ同義なので、「うーん。先に“好き”にさせてくれたらね!」とでもあしらっておいてください。
■お店提案は「食べログの検索ワード」を意識せよ
「デートで食事するお店が嫌だった」との意見も多いので、これも例を挙げて紹介しましょう。ありがちなのが、男性の好きな「ラーメン屋」「安居酒屋」、安上がりな「ファミレス」や「チェーン店」に連れていかれるパターンです。以上を踏まえ、前述の「選択肢」テクニックを応用しましょう。
A「あなたが好きなところなら、どこでもいいよ」
B「中華かイタリアンかな」
C「ゆっくりしたいから中華のコースか、大好きなエスカルゴがあるイタリアンかな」
まず、Aの「丸投げ」は地雷なので真っ先に削除。次にBで挙げた2つの選択肢、これでもOKですが、より満足度の高い食事デートをしたいならCでいきましょう。コースは一定ランク以上の中華料理店にしかないので、「ラーメンも中華でしょ」という理屈は通りません。メニューで指定するのも一手です。もちろん、パスタでも、チーズフォンデュでも何でもいいですが、あなたの望むお店がチョイスされるかどうかだけ、きちんと逆算してください。
選択肢を挙げると、彼は膨大な数の飲食店から何を基準にチョイスすべきか悩まずに済みます。食べログか何かで「エスカルゴ 有名店」「中華 コース」などと調べさえすればいいんですから。その方が、お互い助かりますよね。
■「いきなりラーメンディナー」の危機! そのときどうする?
一方、事前に食事先を決めない場合もありますね。「お腹すいたね」「じゃ、ここでいっか?」と有無を言わさずラーメン屋に連れていかれそうになったらどう対処しますか? 黙って従ったくせに、「デートでラーメンなんて!」と仏頂面になりながらラーメンをすすっていませんか? これは一番ダメ! でもこのパターン、何でもやってもらいたい、エスコートされたい「クレクレ女子」に超ありがちなんですね。
この場合、すかさず「ラーメン屋さんは、もっと仲良くなってからがいいな!」とかわいく断り、前述の選択肢を提示しましょう。断る理由は「ラーメンだと、髪の毛が入っちゃうの……」「湯気で前髪が崩れちゃうんだもん」でも何でもいいんです。かわいく我を通す、上手にお願いする技術をもっと磨きましょう。
そもそも男性って、ラーメンや安居酒屋が好きなんですよ。事前にディナーを予約しないのも、別に妥協しているわけじゃない。「食べられればどこでもいいかな」と本気で思っているものです。なぜなら、女性のようにグルメに興味・関心のない人が多いから。グルメな男性がモテるのは、“少数派”だからです。男性は女性の「当たり前」や「ふつう」が通用しないと知り、あなたがエスコートして、好みを伝えて、育ててください。試しに、周りの男性に「ランチはいつもどこで食べてるの?」と聞いてみてください。だいたい、ラーメン・かけそば・コンビニ弁当くらいのもんですから。
■「どう見ても大切にされる女」を全身で演じなさい!
もうひとつ大事なのが、男性から見て「大事にされてきた女性」だと一目で分かる身だしなみになっているかどうかです。男性は視覚的な生き物なので、これはとても大事。たとえば、男性に近いグレーのセーターにダメージデニムを履いて、黒いダウンを羽織ってデートに行き、「この店もあの店もダメ」なんて言っていませんか?
私も20代の頃、仕事帰りの彼がチョイスした「床ギトギト煙モクモクの赤ちょうちん居酒屋」で待ち合わせたことがあります。真っ白のコートとワンピースを着た私を見て、彼は開口一番「ごめんね、お店変えようか」と言ってくれましたよ。これじゃさすがに服が汚れるって視覚的にわかりますから。
以上、デート先を決める恋愛コミュニケーションのコツをお伝えしました。「彼がデートで何も決めてくれない」「彼がデートの行き先を提案してこない」と愚痴る女性は多いもの。でも、そもそもあなたは何も提案してないし、何も決めてすらいませんよね? イライラする前にちょっと脳を動かせば、いつも大満足のデートを楽しめるはずですよ。