女優の小泉今日子さんが事務所の独立にともない、同じタイミングで俳優の豊原功補さんとの「不倫」を公表したことについては、今もなお、あちこちでさまざまな意見を聞きます。
「一部の週刊誌などで報道されている通り、恋愛関係でもあります」と堂々と宣言をした小泉さんに対して、「なぜ、あえて発表したのか?」という疑問や批判の声もあれば、「キョンキョンらしくて潔い」という好意的な声もあり、私の周りでも賛否両論。小泉さんのお相手の豊原さんも、彼女の宣言に応えるように、「志を共にするパートナーシップであり、恋愛感情も伴っております」と述べていたのも印象的でした。
小泉さんは、独立や告白の理由について「50代になり、残りの人生を意識したときに、このままでいいのか」などと心のうちを明かしていました。
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今のところ小泉さんと豊原さんは、いわゆる「不倫の仲」。これからも、まだ先の見えない男女の関係なので、こうした変則的なカミングアウトも二人の関係をキッパリさせるにはアリなのかもしれません。ですが、一般的な夫婦においては、パートナーの突然の“カミングアウト”が夫婦関係を悪化させるきっかけになることも少なくありません。というのも、もしも夫婦間に秘密が生じてしまった場合、相手に打ち明けず、隠しておいたほうがうまくいくケースもあるからです。
たとえば、「勤め先の上司とたった一度だけ魔がさして浮気をした」という秘密を抱えてしまった妻の場合、夫にそれを正直に打ち明けることが必ずしも得策とは言えない場合もあります。それが、妻の秘密を打ち明けられた夫の側の気持ちをくんだ結果かどうかは、その夫婦の関係やお互いの性格、状況によって差があるものです。
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「よく決心して打ち明けてくれたね。ありがとう」と夫が寛容に受け止めてくれる例はまれなこと。多くの場合、その場では大騒ぎにならなかったとしても、カミングアウトの後、時間がたつにつれ「どうしてだろう?」と、受けた傷は深くなり、深刻な問題になっていくものなのです。
夫婦間の秘密はつくらない、が鉄則。でも、もしもどうしようもない秘密を抱えてしまった場合は、パートナーに正直に打ち明ける前に一度「自分の苦しさを吐き出すために相手にカミングアウトすることで、相手を苦しませることにならないだろうか?」と考えてみる必要があるのも事実。実際、夫婦のどちらかが相手に秘密を打ち明けた後、結果的に関係がうまくいかなくなり、離婚にいたる結末を迎えるケースも多いのです。