「妊娠中に火事を見ると赤ちゃんにあざができる」
と日本では昔から言われているそうですが……。
生まれた赤ちゃんに病気があると、お母さんが妊娠中に何かよくないことをしたせいだと捉えている人が少なくないようです。
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先日妊婦さんと話していたところ、その方のお母さんが先天異常の子どもを産んだあとで産婦人科医に「飲んでいた水が悪かったのでは」「交通事故にあったせい」などと言われてお母さんはずっとそう思っていたそうです。
うーん、昔の医者は適当なことを言っていたのだなあ……。
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しかし、お腹の赤ちゃんに病気が疑われることを妊婦さんに告げると、かなりの方が、
「どうして病気になったんですか? 私の何が悪かったんでしょうか?」
ととっさに質問されます。
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赤ちゃんの病気は、偶然起こるものがほとんどで、遺伝子の異常によるものもありますが、母親が何かしたせいで(食べ物とか)起こるというものは非常に少ないです。
ちなみに、イギリスで働いていた時の経験では、お腹の赤ちゃんの病気を告げられた妊婦さん(いろんな国の方がいらっしゃいました)は、「これからどうしたらいいですか?」と未来のことをまず心配され、原因についての質問が最初にくることはありませんでした。
海外でのその経験を通じて、
「日本の母親はあまりにも多くのものを背負わされている」
ということに気づきました……。
繰り返しになりますが、お母さんのせいで赤ちゃんに病気が起こるわけではありません。赤ちゃんの病気を「因果応報」のように捉えないでくださいね。
流産にも言えることですが、自分のせいじゃないのに責められる(もしくは自分を責める)人が減りますように……。