年俸2億円で“古巣”巨人へ… まもなく43歳の上原浩治が「高評価」された3つの理由

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2018年03月14日 19:00  citrus

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出典:「読売巨人軍公式WEBサイト」より

巨人は3月9日、米大リーグのシカゴ・カブスからFA(フリーエージェント)になっていた上原浩治投手(42)と契約したことを発表しました。契約金1億円、年俸2億円プラス出来高払い。背番号は「11」です。

 

「一生懸命、がむしゃらにやるだけです。優勝への勝ち星に貢献したいと思います。巨人に10年間、お世話になって、FAで出て行ったにもかかわらず、誘っていただいて感謝しています」

 

上原はプロ入りの1999年から2008年まで巨人に在籍し、2009年にメジャーへ移籍。オリオールズを皮切りにレンジャーズ、レッドソックス、カブスと渡り歩いた9年間で22勝95セーブを積み上げました。そして、2008年以来10年ぶりの巨人復帰です。

 

いくら古巣とはいえ、4月2日に43歳になる右腕に対して年俸2億円は高評価でしょう。ここで、その理由を探ると、以下の3つになります。

 

1つ目は、投球フォームです。3月11日のジャイアンツ球場で上原は二軍相手にフリー打撃登板をしました。対したのは亀井、ドラフト4位の北村(亜大)、宇佐美、石川の4人。3スイングをめどに打者が入れ替わるルールで、1巡目は全て直球、2巡目以降は球種を予告して投げる形式でしたが、結果は41球でヒット性の当たりは7本しか許しませんでした。

 

選手たちは「球種が分からなかったら絶対に打てない」、「球種を言われなければ全部振っていた」と目を丸くしていました。これがメジャーで22勝95セーブをマークした男の凄さです。その凄さの秘密は、右腕をギリギリまで自分の体に隠し、ストレートもスプリットもスライダーもリリースポイントの位置と腕の振りの速さを同じにすること。これは打てません。しかも、抜群のコントロールで、ストライクゾーンからボールになる球ばかりなのですからたまったものではないです。

 

2つ目は、球の回転(スピン)の多さです。球離れの際のボールへの指の切れが強いため、上原の球は通常の投手よりは回転が多いといわれています。そのため、初速と終速があまり変わらない現象が起こります。かつてヤンキースのクローザー、マリアノ・リベラがまさにこのタイプで、全盛期には球がホップするイメージがありました。上原もMAXが140キロそこそこにもかかわらず、それ以上の「速さ」を感じさせるのは、球の回転(スピン)の多さにあるのです。

 

3つ目は、指導者として素質でしょう。フィジカル、メンタル両面の素晴らしさはもちろんですが、もともとエリートではなく、下から這い上がってきた根性、故障の経験、日米での体験、若手から慕われる要素など指導者としては申し分ありません。

 

役割としてセットアッパーが有力ですが、2013年に守護神としてレッドソックスを世界一へ導いた経験からクローザーも十分考えられます。10年ぶりに目が離せない男が日本に帰って来ました。

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