結婚しないと割り切っている未婚の人は意外と多くない?求められる「自然な出会い」

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2018年03月23日 07:32  JIJICO

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東京フォーラムで結婚に関するディスカッションが行われた


2018年2月20日に東京フォーラムが開催されました。フォーラムの主旨は、「未婚率の高まりなどを受け、結婚に向けた課題について議論しましょう」というもの。


小池知事の旗振りの元、コーディネーター関根勤(タレント)本田朋子(フリーアナウンサー)コメンテーターとして、石坂茂氏(株式会社IBJ代表取締役社長)や「婚活」という言葉を生み出した山田昌弘氏(中央大学文学部教授)も参加してのディスカッション。


関根勤さんは、娘でタレントの関根麻里さんが韓国の歌手・Kと結婚して好感度タレントとしても有名ですが、彼は、高校時代からすでに結婚相手を探していて、今の奥様と出会ってからは「逃げられないように努力していた」とか。


その「積極性」が今の幸せのスタートだとすると、積極的に行動することの大切さを述べています。


また、女性が子育てしやすい環境作りの必要性や山田昌弘氏の唱える「結婚に対する経済的な不安は、大きく特に子育への経済的な支援は結婚にもつながる」という意見も、最近の男性の年収の上がり幅の少なさを考えると将来のことを考えて結婚に踏み切れない若者を散見している身としては納得です。


あらためて未婚率のデータを読み解く。新しい動きもある?


現在、生涯未婚率は、2015年の生涯未婚率は男性が23.37%、女性は14.06%です。単純に考えると男性は10人中2人、女性は1〜2人未婚です。これが2010年調査と比べても男性は約3.2ポイント、女性は約3.5ポイント上昇です。



※未婚率とは「45〜49歳」と「50〜54歳」未婚率の平均値から、「50歳時」の未婚率(結婚したことがない人の割合)を算出したもの
参照:公益財団法人 生命保険文化センター


しかし、一概に世の中の流れが未婚へと流れている訳ではないようです。年代別未婚推移表(別添参照)をみると、ところが2010年の新しい動きとしては、20代後半や30代前半の未婚率の上昇幅が、男女ともに、大きく縮小しています。


2015年には男女とも20代後半で、やや未婚率が上昇していますが、30代前半では男では低下へと至っています。これをみていると近い将来、未婚率の上昇が反転するのでは、という淡い期待も婚活サポートをしている身としては考えたくなります。


結婚年齢こそ上昇はしていますが、その結婚適齢期になれば多くの人は「結婚」というものに気持ちが動くのではないでしょうか。


婚活の催しは引き続き盛況で潜在的な「結婚希望」は多いのでは


各地で行われている婚活パーティーやアプリ婚活は盛況です。実際には、未婚率低下という数値に現れている以上に結婚を希望している人達は多くいるのであろうと考えています。


ただ、「自然な出会い」を希望する人が多くいる中では、実際には、男女が普通に出会うという場が極端に少なくなり、安心して婚活ができないのではないでしょうか。


女性は適齢期を過ぎ仕事に打ち込む選択し、恋愛に不慣れな人は恋愛に傷つき自信を失い、独身を選択しているという結果になっているのかもしれません。


昔は、適齢期になれば近所の仲人が、身上書と写真を持って走り回り、そして、日本人特有の消極的な気質でなかなか出会いから交際、結婚へと進みづらい二人の背中を押すことで結婚をしたご夫婦は、実はたくさんいらっしゃいます。


このようなに考えると、男女が出会う場の提供が今のように画一的ではなく、結婚を考える「その人に合ったサービス」を選択できるようになれば、「自然な出会い」が増えていくのではないでしょうか。



(自念 真千子・産業カウンセラー)

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