ポルノ女優がトランプとの情事を暴露──脅されながらも「正義」の鉄槌

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2018年03月26日 17:42  ニューズウィーク日本版

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ニューズウィーク日本版

<これでトランプ政権の勢いは止まるのか? 一人のポルノ女優が、トランプの倒錯した性癖と暴力と金による口封じの手口を全米に告発>


ドナルド・トランプ米大統領と不倫関係にあったとされるポルノ女優ストーミー・ダニエルズ(本名ステファニー・クリフォード)が日曜夜(3月25日)、米CBSの報道番組「60ミニッツ」に出演した。トランプとの間に本当に何があったのかを話すとあって、全米の注目が集まった。


番組でダニエルズは、過去にトランプとの関係を暴露しようとしたときには見知らぬ男から脅迫を受けた、と語った。今回は、トランプの弁護士から2000万ドルの損害賠償を請求すると脅された。そんなリスクを冒しても、世間はこの話を聞くべきだと、ダニエルズは言った。


ダニエルズによれば、トランプと不倫関係にあったのは2006〜2007年。2006年7月に米カリフォルニア州タホ湖で著名人が参加したゴルフトーナメントの際にトランプと性的関係を持ったという。当時ダニエルは27歳、トランプは60歳。トランプはメラニアと結婚してわずか1年、息子のバロンも生まれたばかりだった。


トランプは、雑誌の表紙に写真が載ったことがあると自慢したという。それが気に入らなかったダニエルズは、トランプに後ろを向いてズボンを下ろし、彼女が跨がれるよう四つん這いになれと言った。トランプは言われた通りにした。ダニエルズは、その雑誌でトランプの尻を叩いた。「ジョークよ」と、彼女は言った。


セックス中に娘を思い出す?


「それから先は、彼は完全に別人になった」と、ダニエルズは言った。「彼は自慢話するのをやめて、お互いにして欲しいことを求め合った。ずっとまともになったの」


その最中、トランプは長女イヴァンカの話をし始めた、とダニエルズは言う。「君は素晴らしい。娘を思い出すよ」「賢くて美しくて手ごわい。君が好きだ、好きだ」


コンドームは使ったのか司会者が聞くと、「いいえ」と、ダニエルズは答えた。「頼みもしなかった」


ダニエルズが家族のことを尋ねると、トランプは肩をすくめ、「心配しなくていい。妻とは寝る部屋も別々だ」と答えたという。


ダニエルズは2011年にもこの関係をメディアに話そうとした。だが幼い娘を連れてジムに行こうとしたとき、ラスベガスの駐車場で見知らぬ男に声をかけられた。「トランプに構うな。雑誌には喋るな」と、男は言った。最後に覗き込むように女の子を見て、「きれいな子だ。ママの身にもしものことがあったら大変だな」と言ったという。


今回のインタビューに応じたことで、ダニエルズはトランプから巨額の支払いを求められる可能性がある。今年1月に報じられたところでは、ダニエルズはトランプ側から13万ドルの口止め料を受け取っている。関係を口外すれば1回につき100万ドルの損害賠償を求める訴訟を起こしているのだ。


ダニエルズも訴訟を起こしている。大統領選直前の2016年10月に彼女が署名した口止め合意は、トランプ本人の署名がないから無効だと主張する。


危険を冒してもあえて告白したのは、事実をはっきりさせるためだとダニエルズは言う。


「みんな私について好き勝手に言っている。黙っていても全然構わなかったけど、嘘つき呼ばわりされたり、金目当てと言われるのが嫌だった」


セクハラを告発する「#MeToo」運動の一環なのか?と聞かれると、ダニエルズは違うと言った。「私は(性的)被害者ではない」


同じく60ミニッツに出演したダニエルズの弁護士のマイケル・アベナッティは、この話は後に大統領になる男とポルノ女優の情事、という次元を遥かに超えたものだ、と言った。


「隠蔽に次ぐ隠蔽だ」と彼は言った。「トランプと彼の顧問弁護士を務めるマイケル・コーエンは、彼女を黙らせ、言いなりにするために脅迫する手段に出た。これは権力者による暴力だ。アメリカの民主主義にそんなものが入る余地はない」


(翻訳:河原里香)




ジェイソン・ルミエール


このニュースに関するつぶやき

  • これって単純に嫌がらせでしょう。大統領になる以前に、合意のもとの行為だったら、リベンジ〜みたいなもんじゃんね。
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