【脳科学恋愛研究所 Vol.02】「プロ=水商売」の女性の落とし方を脳神経外科医と真剣に考えてみた

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2018年04月03日 21:00  citrus

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脳神経外科医の立場から、健康法やメンタルケアに関するさまざまなノウハウをわかりやすく解説し、多くの著作を世に送り出しているドクター菅原道仁と、これまで5000人以上の若者を取材し、今なお「永遠の思春期」を自称するカリスマライター山田ゴメスとの“夢のコラボ”がcitrusで実現! ドクター菅原による脳科学に裏付けられた冷徹な分析と、ゴメスが25年のライター業で蓄積してきた膨大なデータをMIXした、死角ナシ&最強の「恋愛相談」をアナタにお届けします!!

 

【プロフィール】

菅原道仁(すがわら・みちひと)

1970年埼玉県生まれのA型。現役脳神経外科医。クモ膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門として救急から在宅まで一貫した治療システムの提供を目指し、北原国際病院に15年間勤務。現在は菅原脳神経外科クリニック院長。その診療体験をもとに「人生目標から考える医療」のスタイルを確立し、心や生き方までをサポートする治療を行う。「恋愛とは病気の一つ」をモットーとするが、本人は「すぐ恋に落ちてしまう反面、フラれたらすぐ忘れてしまう」という至って健康体?

 

 

山田 ゴメス(やまだ・ごめす)

1962年大阪府生まれのB型。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、さらには漫画原作に省庁仕事まで…記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味とするライター&イラストレーター。かつては『Hot-Dog PRESS』の恋愛・SEXマニュアルも担当していた「恋のマエストロ」。「百の恋愛には百の戦略がある」をモットーとし、「いまだ現役」の実体験から得た千差万別のデータに基づいたリアルなLOVEテクニックは他の追随を許さないが、自分の色恋沙汰になると案外ポンコツな一面も時折かいま見せる。

 

 

【LOVE BRAIN  中年男性編】

♯Case02 おっさんはなぜ、おミズのおねえさんに翻弄されるのか?

 

【本日のお悩み】
1ヵ月前、お得意さまの接待で行ったキャバクラで知り合った24歳の女性にひと目惚れしてしまいました。彼女は現在、昼の仕事を辞めて、週6回そのお店で働いているらしく、北海道出身の一人暮らしで、彼氏いない歴は3ヵ月とのこと。以降、5度ほど一人で通い詰めて、先日ようやく同伴の約束を取り付けたのですが、アフターや休日の店外デートは「その日はちょっと…」と、いつもやんわりかわされてしまいます。やっぱり僕は“都合の良い客”としてしか見なされていないのでしょうか?(43歳・既婚男性/商社勤務)

 

ドクター菅原(以下、菅原):これもゴメスさんのお悩み相談?

 

山田ゴメス(以下、ゴメス):違います! 年齢も肩書きも全然別人でしょうーが。僕はね、キャバクラってとこには意外と行かないんですよ。ぶっちゃけ「オイシイおもい」をした経験がほとんどないので。次から次へと「私もドリンクいいですかぁ?」って半強制的にカシス系の弱いお酒を注文され、調子こいて15分とか30分とかチビチビ延長延長…していたら、いつの間にかお会計が2万や3万になっていて……。


そりゃあ、その成果としてLINE交換くらいはできますよ。でも、いくらラブラブなメッセージを送っても返ってくるのはいたずらにハートマークだけが多い、僕の名前以外は他の客にも送るサンプルメールをコピペしたようなモノばかり! 

 

菅原:いつになく攻撃的じゃないですか。過去によほど痛い目にでも合ったの? 

 

ゴメス:…………(しばし無言)。とにかく! キャバクラには“今後への発展性”がカケラも見えないんですよ。同じ金額を突っ込むなら、デリヘル嬢呼んで個室状態の自分の部屋かラブホでイチャイチャしながら口説くほうがコスパも高い……ってえのが僕の持論です。最悪、トークが不調に終わっても、風俗なら“保険”があるわけですし。

 

菅原:前向きなんだか後ろ向きなんだか、ジャッジしづらい持論ですね(笑)。

 

ゴメス:そーですか!? すごくポジティブで合理的な見解だと、僕は自画自賛しておりますが? ところで、今日の相談者のケースは……結論からハッキリ申しますと、典型的な「カモ」ですな。

 

菅原:残念ながら、僕も同意します。

 

 

 

■おっさんよ、勝てない勝負はすべきではない

 


ゴメス:端からみると、ここまで状況が劣勢……にもかかわらず、なぜ一部のおっさんは、おミズのおねえさんにガチ恋してしまうのでしょう?


菅原:いい質問です。人間って、結局は永遠にマウンティングの繰り返しなんですよ。動物的な本能として、生き残るためには「Aさんよりも自分は優秀で〜」みたいな考え方をせざるを得ない。しかも、おじさん方々は“経験による裏付け”があるだけに、通常ならマウンティングのテクニックにも長けてきている。社会的評価や立場もそれなりに固まってきて……。


ゴメス:50歳半ばになっても、僕はあんまり固まってないですけど……。


菅原:ははは……素晴らしいじゃないですか、ゴメス兄貴の生き様は。


ゴメス:無駄な褒め殺しはやめません?

 

菅原:(笑)。で、こと恋愛にかぎれば、そういうおじさんでも百選錬磨な女性相手だとフルぼっこにされる可能性だってあるわけで……相手を自分主導でコントロールできない。ゆえに、原則として「教えたがり」である年輩男性の皆さんは、「え〜、すごーい!」の一声が聞きたくて、一見言いくるめやすそうな若い女性になびきがちなんだと思います。


ゴメス:社会学者でキャバ嬢とAV嬢をやっていたこともある鈴木涼美さんが、なにかの対談で語ってました。「すごーい」はキャバ嬢が一番よく使う言葉で、なんだかんだ言って、男性が一番喜ぶ言葉でもある……と。


菅原:もっとも代表的なマウンティングのリアクション、記号ですから。


ゴメス:なるほど。それを若いみそらで、いっそうナチュラルかつ計算尽くに有効利用できるのが、おミズのおねえさんってことか……。


菅原:僕が考えるに、水商売の女性っていうのは「ドラクエのラスボス」みたいな存在で最強なんです。檜の棒で向かっていっても瞬殺ですよ(笑)。いわば、人と人との付き合いのプロフェッショナル──我々が想い描く稚拙な下心なんて、手に取るように予測できちゃう。


ゴメス:ただ、「経験の量」だけで比べれば、若いおミズのおねえさんより、下手すりゃあ彼女たちの倍以上長く生きているおっさんのほうに分があるのでは……?

 

菅原:彼女たちはそれこそ毎日「疑似恋愛」を繰り返しているわけでしょ? 対して、我々“素人”は一生で恋愛できる機会なんて数えきれるほどしかない。踏んでいる場数が違うんです。


ゴメス:相談者の“マドンナ”は「週6」お店に入ってる筋金入りのキャバ嬢ですもんね……。月に一度しか試合をやらない草野球オヤジが、毎日基礎練をこなしている高校球児にかないっこない……って感じですか? 


菅原:まさしく! 野球に例えてもらうと、じつに明快!! さすがゴメス兄貴。


ゴメス:無駄な褒め殺しはやめてください。あと、「疑似」だからこそ、極論“対象”が「人」ではなく「物」に近いため、デューク東郷(=ゴルゴ13)のごとく自分を客観的に、第三者的な目で見つめることができるっていうのも間違いなくある。


菅原:ですね。彼女たちは、あくまで“仕事”として男性と向き合うので、自分の思考や行動・性格などを別の立場から見る「メタ認知」が働きますから、「どう対応したらこう来るだろうな」という“ゲームの流れ”を俯瞰値で眺めることができる。そのいっぽうで、我々男性は、こういう認知心理学の基礎パターンのなかで弄ばれつつ心を掻き乱され、「彼女しかいない!」とハマっていくわけです。


ゴメス:まさに、赤子の手を捻るようなもの……。


菅原:そういうこと。勝てない勝負はするなってことです(笑)。

 

 


■占い師の会話術に潜む「バーナム効果」を学べ!

 

ゴメス:それでもあえて茨の道を突き進み、「恋愛のプロフェッショナルであるおミズのおねえさんを落としたい!」ってことになれば……先生ならどんな手を使います?


菅原:僕だったら……って、むっちゃ答えにくい質問だなぁ(笑)。脳科学的な戦略としては、う〜ん……。


ゴメス:とりあえず、一つ確実なのは「おミズのおねえさんとはお店で出会った時点で、すでにアウト」なんですよ。


菅原:すなわち、相手のホームグラウンドで戦ってはいけない……。


ゴメス:アウエーの場で、敵(?)の気がフッと抜けているときに、メキシカンボクサーよろしく、あり得ない方向からパンチをあびせるんです。おミズのおねえさんって、総じてプライベートじゃ出不精だったりするので、意外とアウエー慣れしていないんですよ。


菅原:そのときの心理状態は仕事モードじゃないから、たしかに有効……ですが、今回の相談者は、おそらく「店内での口説きテクニック」のことをおっしゃっているんでしょうね。世の男性の大半は、ゴメスさんのように「水商売の女性とプライベートで知り合うケース」なんて、そうざらにないから。……となれば、まず重要なのは「相手の心に100%刻まれる爪痕を残す」こと。


ゴメス:僕は爪痕だけじゃなく、いろんな種類の体液も残したいのですが。できれば、お金を払わずに。

 


菅原:これ以上ゴメスマターで語っても、なんの解決にもならないので(笑)、一般的なレベルに戻して話を進めます。オマケに相談者の方はれっきとした既婚者ですし……。


ゴメス:あ、ホントだ! じゃあ、不倫のドロ沼に浸からない程度のふわっとしたアドバイスを(笑)。


菅原:我々おじさんは「年の功」という名のバックボーンは一応有しているので、それをフル活用して「占い師っぽいこと」をやればいい。


ゴメス:ほう!


菅原:具体的には、女性の悩みを聞いて、誰にでも当てはまるような答えを言ってあげる。たとえば「あなたは気丈に振る舞っているけど、本当は優しい人ですよね…」みたいな。


ゴメス:あ〜! それね!!

 

菅原:そうすれば「この人は私のことを理解してくれるかも」「私のことをちゃんと見てくれている」……って、相手の意識も変わってくる。この「バーナム効果」(※誰にでも該当するような曖昧で最大公約数的な性格をあらわす記述を、自分だけに該当する性格だと捉えてしまう心理学現象)と呼ばれるジャブを何度も打ち続ける……。


ゴメス:わかるわ〜! どこにでも、わりとおっとりしたしゃべり口調の女子っているじゃないですか。「マイペース」だとか「天然」だとかって周囲からレッテルを貼られがちな子。そういう子に「キミってせっかちだしね…」と当たり前のようにさらっと流せば、「そんな風に言われたの初めて…」と、いきなり形勢が逆転するの。


菅原:正解! そうやって自分を「他の男性と差別化」できれば、もう勝ち。なにを言えばいいのか迷った際は、見た目や第一印象と正反対のことを言う。人間は、かならず相反する二面性を持っている。几帳面な部分もあれば大雑把な部分もあるし、明るいときもあれば暗いときもある……。だから、ハズれることは絶対にありません。「ハズれることがない」なら、多くの人たちが彼女に抱くイメージの逆を攻めたほうが、深い爪痕を残すことができる。さらに「逆からの攻撃」を継続するによって、一つでも多くの情報を引き出していって、相手の悩みの本質へと辿り着くことができればベストです。


ゴメス:最高!!!!!


菅原:そして、このバーナム効果をもっと巧妙かつ高度に使いこなすのが「占い師」という職業なんです。


ゴメス:僕ですね……こういう姑息なテクニックを40代のころまではけっこうマメに駆使していたんですよ。なのに、最近はあんまりしなくなっちゃって……。


菅原:それは功を焦っているから。最小限の努力で最大限の効果を得ようとしすぎている。生半可“実績”があるぶん、回り道が億劫になってきている。やっぱり何歳になっても「地道な下積み」は不可欠ってことです。


ゴメス:返す言葉もございません……。

 


【今日の結論】
見た目や第一印象とは真逆の形容をぶつけて“敵”を揺さぶるべし!

 

 

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  • オスが悦ぶメスの記号を容姿及び接客において演じ、源氏名の女性をその空間に作り上げているホステスやキャバ嬢の「演技」に惚れたとか抜かす男に、彼女らが本気になるとでも思ってるのかね?
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