「アジアのベストレストラン50」で日本勢が大躍進!

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2018年04月11日 12:11  ニューズウィーク日本版

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ニューズウィーク日本版

3月27日(火)、マカオのカジノリゾートホテル、ウィン・パレスで、サンペレグリノとアクアパンナがスポンサーを務める「アジアのベストレストラン50」2018年版授賞式とアワードレセプションおよびアフターパーティーが開催された。


Asia's 50 Best Restaurants 2018: the highlights


前日には、4つのトピックスに関してシェフたちが自ら壇上に立って語る「50ベストトークス」と題したトークイベントも開催。中でも特に注目を浴びたのは、今年2月に惜しまれながらシンガポールの「アンドレ」(2017年版2位)をクローズしたばかりで、本年の「ダイナースクラブ(R)ライフタイムアチーブメント賞(特別功労賞)」を受賞した台湾人シェフ、アンドレ・チャン。東京で少年時代を過ごし、フランス、シンガポールでシェフとして活躍してきた人生の節目に「台湾人としてのアイデンティティーを考えるようになったことが、昨年、台北に『ロウ』(2018年15位)をオープンさせるきっかけになった」と語った。今後は若い才能を発掘しながら新たなレストランをオープンしていくという。


「50ベストトークス」で万感の思いを語るアンドレ・チャン(右)。


日本からは志摩観光ホテルの樋口宏江総料理長が登壇し、志摩の雄大な自然と食材、それを生かした美食について満場の観衆に語りかけた。


日本人女性シェフ初の登壇となった志摩観光ホテルの樋口宏江総料理長。


そして授賞式当日。レッドカーペットに続々と招待客がブラックタイとカクテルドレスに身を包んで登場。プールサイドでのカクテルレセプションは、さながら「食のアカデミー賞」と呼びたい華やかさに。


【参考記事】スペイン「アサドール・エチェバリ」日本人シェフの美食哲学


この日、会場に集まったアジア全域のシェフたち、飲食関係者や美食家、メディアにとって、格好のネットワーキングの場になった。


いよいよ始まった授賞式は、新登場が8軒、再登場が2軒あり、全体の順位も昨年から大きく入れ替わった。日本からは過去最多の11軒がランクイン。他国にある日本食レストランや日本人シェフも続々とランクインし、日本の食文化へのリスペクトに満ちた夜になった。


1位はバンコクの「ガガン」が4年連続の受賞。2位東京・神宮前の「傳」、3位東京・神宮前の「フロリレージュ」が、昨年から急上昇してトップ3入りを果たし、会場を大いに沸かせた。


Asia's 50 Best Restaurants 2018: the list in pictures


授賞式で喜びを爆発させるシェフたち。中央が1位「ガガン」のオーナーシェフのガガン・アナンド、その右が2位「傳」の長谷川在佑シェフ。


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日本勢は部門賞でも活躍。「最上位の新規入賞レストラン賞」を大阪・本町の「ラシーム」(17位)、シェフ同士の投票による「シェフズ・チョイス賞」を東京・南青山の「NARISAWA」(6位)のオーナーシェフ、成澤由浩が、「アジアのサステナブル・レストラン賞」を同じく東京・西麻布の「レフェルヴェソンス」(20位)が受賞するなど、まさにジャパンナイト。この結果を見て、日本を目指す世界の美食家がますます増えそうだ。


他の国別では香港からは7位にフィガロジャポン2月号「24時間、香港中毒。」特集でも紹介した「アンバー」を含めた9軒、タイ9軒、シンガポールが7軒、台湾と韓国が3軒。中国本土やスリランカ、インド、マカオ、インドネシアからも個性あふれるレストランがランクイン。エンターテインメント性が高いレストランが並ぶこのアワードから、次の旅のデスティネーションになりそうな、思い出に残る食体験が約束された一軒を見つけて欲しい。


texte:Miyako Kai, Photos:Asia's 50 Best Restaurants 2018, sponsored by S.Pellegrino & Acqua Panna


※当記事は「mademe FIGARO.jp」からの転載記事です。




※madame FIGARO.jpより転載


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