エンターテインメント系のニュースサイト『リアルライブ』で、「カンニング竹山、YouTuberデビューも話題にならず! なぜ芸能人はウケない?」といったタイトルの記事が配信されていた。
4月11日に自身のYouTubeチャンネルを開設し、YouTuberに転向する意向を示した梅宮アンナをはじめ、お笑い芸人のねづっちや波田陽区、元プロ野球選手の板東英二、所ジョージ……ほか、芸能人のYouTubeへの“逆参戦”はとどまるところをしらない。しかし、テレビで名を馳せたからといって、その知名度がそのままYouTubeに通用するかというとそうでもなく、チャンネル登録者数はねづっちで7千人弱、板東英二が9千人弱、所ジョージでさえも2万7千人となっており、波田陽区に至っては2千人にも満たないのが現状。
……なのだそう。
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そんななか、今年1月にこっそりとYouTuberデビューしていたのが、カンニング竹山。知人のディレクター2人とともに「地元福岡で出演オファーをもらう」というコンセプトのもと、コンスタントに動画をアップしているらしいが、チャンネル登録者数は4月13日時点でわずか4千人弱。自身のツイッターで、
「大見栄きって自腹きって男3人で福岡に乗り込むが早くも夢破れ次は再生回数を増やそうとTwitterにてネットニュースに呼びかけたり、若者に呼びかけたりするもまったく効果でず」
「俺、はずかしいです。。。カンニング竹山と申します」
「ネットニュースの皆様このチャンネルをニュースにして下さい!」
「プロ3人で作っていておもしろい自信があるのにこの数字。。。はずかしです」
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……など、自虐的とも取れる発言を繰り返しながら拡散を図るも、チャンネル登録者数や再生回数の増加にはほとんど繋がっていないという。
う〜ん……今回の件に関してのカンニング竹山、なんかイヤな感じだと思いません? 「(数字が取れなくて)はずかしいです」「カンニング竹山と申します」「プロ3人」「面白い自信がある」……これらの言葉の端々からは「テレビで天下獲った俺らが本気になったらYouTubeなんて楽勝でしょ!」的な“驕り”がぷんぷんとただよってくる。まずは、この“上から目線”を一掃し、YouTubeを「誰でも気軽に撮れるテレビ(=動画)の簡略版」と安易に解釈するのではなく、「テレビとはまったく別物の新しいメディア→そこではテレビのプロもアマチュアに過ぎない」と自覚する“謙虚さ”を真摯に受け入れることこそが、一番のテコ入れなのではなかろうか。
そもそも、YouTubeとは
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「テレビを筆頭とする既存メディアではなかなかお目にかかれない“動いているモノ”を鑑賞すること」
……が第一の楽しみ方、存在意義であり、となれば「テレビに出まくっている売れっ子タレント」という要素は、むしろ“ビハインド”とすら捉えるべきであろう。なぜ、名もない市井の人たちが偶然スクープした決定的瞬間だとか、ロクに編集もされないままわいわい騒いでいるだけの剥き出しな“作品”が何万もの再生回数を稼げるのか? ヒカキンの「気持ち悪い」と紙一重な、お世辞にもテレビ向きとは言えない笑顔が小中学生の圧倒的な支持を得ているのか? そういうことを戦略的に分析せずに、“後追い芸能人”によるYouTuberでの成功はあり得ないのである。