限定公開( 1 )
英国王室は個人アカを持たないのが暗黙のルール?
英国のハリー王子との婚約を発表してから数カ月後の今年1月、当時米国の女優だったメーガン・マークル(現メーガン妃)はインスタグラムのアカウントを削除した。その時点で、英国王室で個人のインスタ・アカウントを持っている人はいなかったため、ファンも諦められる部分があったかもしれない。
しかしその数カ月後の今年3月、英国王室で個人のインスタを開設したメンバーが出てきたことで、少し様子が変わってきた。「メーガンのインスタ復活」を希望する声が湧き上がってきたのだ。
英紙エクスプレスによると、王室のソーシャルメディア(SNS)に関する「公式ルールは特に知られていない」。しかし世界的な著名人たちなのに個人的にSNSをしていないため、王室メンバーはアカウントを持たない、というルールがあるのは簡単に推測できる。
その代わりに英国王室は、インスタグラム、Facebook、ツイッター、YouTubeのアカウントを運営しており、公式なニュースはこうしたアカウントから発信される。また、ウィリアム王子の家族とハリー王子夫妻に関しては、それぞれの家族が暮らすケンジントン宮殿の公式アカウント(インスタグラム、ツイッター)が最新情報を発信している。
|
|
プリンセスがインスタを開始
しかしその流れを変えたのが、ユージェニー王女だ。エリザベス女王の次男、アンドリュー王子の次女で、王位継承順位は9位になる。英国王室で初めて、個人のインスタ・アカウントを開設したのだ。初めての投稿は国際女性デーの3月8日。それから約3カ月、6月4日現在のフォロワー数は16万5000人に達している。
メーガン妃がわざわざ削除したのに、ユージェニー王女はいいの?という疑問が湧いてくる。インスタグラムなどSNSの個人アカウントを許される王室メンバーとそうでないメンバーの違いはどこにあるのだろうか? 前述のエクスプレスによると、ユージェニー王女とメーガン妃の最大の違いは、「王室の活動が公務か否か」のようだ。
インスタを始めたユージェニー王女 Kirsty Wigglesworth-Reuters
ユージェニー王女はアートギャラリーでフルタイムの仕事に就いている。王室メンバーとしてスピーチなどを行うこともあるが、アートギャラリーの仕事が本職だ。ユージェニー王女は、王室の活動を公務として行なっているわけではない、とエクスプレスは説明する。しかしウィリアム王子夫妻やハリー王子夫妻は、王室の公務が本職なのだ。
|
|
6割以上がメーガン妃のインスタ復活を希望
しかし、メーガン妃のインスタ復活を求める声は多い。米誌バニティ・フェアは5月22日、「メーガン・マークルにインスタを返せ」という記事を掲載した。
インスタのアカウントを削除するまでは、メーガン妃はインスタにおしゃれな写真をアップしたりインスピレーションを与えるような言葉を引用したりするなどして、身の回りのことをファンと共有していた。インスタのアカウントに先立ち昨年4月には当時頻繁にアップしていたブログ「The Tig」を閉鎖しており、インスタはメーガンの思いが発信される唯一の場所だった。
バニティ・フェアは、メーガン妃が真の「みんなのプリンセス」(People's Princess:故ダイアナ元妃を表現する有名な言葉)になるには、インスタを通じて、自分の言葉で発信するべきだ、と訴えている。
メーガン妃のインスタ存続を望む声は、ふるさとの米国からだけではないようだ。エクスプレスでは「公務を行う王室メンバーも、ユージェニー王女のようにインスタグラムが許されるべきだと思うか?」というアンケートを掲載している。
|
|
6月4日時点で約1000人がアンケートに答えており、「はい」が62%、「いいえ」が38%となっている。
なお、世界には個人でSNSを楽しんでいる王室も多くあり、ハローマガジン(米国版)は5月23日、そうした世界の王室メンバーを特集。モナコのシャルレーヌ妃やブルネイのマティーン王子など、美男美女の王族のアカウントが紹介されている。
松丸さとみ
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 阪急コミュニケーションズ 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。