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「世界一のレストラン」で修行した山田チカラが串揚げでNYに挑戦する理由

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2018年06月04日 23:23  Excite Bit コネタ

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Excite Bit コネタ

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ニューヨーカーにとって串揚げは新たなトレンドになるのか。世界各国の美食がしのぎを削るニューヨークで、串揚げをひっさげ挑戦をしようとしているのが、料理人・山田チカラさんだ。

山田さんは『ミシュランガイド』で三つ星、『世界のベストレストラン50』でも幾度となくトップを飾ったスペインのレストラン「エル・ブリ」などで学んだ後、南麻布に自身の名前を冠した創作レストラン「山田チカラ」をオープン。同店のオーナー・シェフを務める。日本航空の国際線ファーストクラスおよびビジネスクラスなどにもメニュー提供する日本のスターシェフである。

その山田さんが今年5月から、「串揚げ」という日本で広く親しまれている料理をコンセプトの中心に置いたニューヨークの新店舗「Yamada Chikara New York」を立ち上げた。なぜ「ニューヨーク」そして「串揚げ」なのか。二点をつなぐ理由を、山田さんにうかがった。

素材の縛りなく多彩な見せ方ができる串揚げ


――山田さんのキャリアを紐解くと、静岡のフレンチレンストランから始まり、東京のフレンチとイタリアン、静岡・湯河原の料理旅館、スペインのエル・ブリと、軸足はアメリカよりは常にヨーロッパに向いていたと思います。今回なぜニューヨークを新しい挑戦場所に決めたのでしょうか? 
「ニューヨークという街が好きだから」というのが正直な理由です。今まで私は、仕事を含め、世界中いろいろな場所を訪れました。中でもニューヨークは特に印象が強く、この街が持つ活気に、私の心は強く惹かれています。多様性あるこの街に自分の店を開きたいと思いました。

――ニューヨークは確かに様々な文化への関心が高く、日本食も人気です。近年、日本の外食産業のニューヨーク進出も増えています。串揚げをコンセプトとすることは南麻布のお店「山田チカラ」とは異なったメニュー構成ですが、なぜ数ある料理の中から串揚げだったのですか? 
きっかけはスペイン料理の「ピンチョス」です(筆者注:ピンチョスとはスペイン語で串の意味であるピンチョに、小さく切ったさまざまな具材を刺したフィンガーフードのこと)。料理修業として私が最初に降り立った地はスペインのバルセロナでした。そして私は、スペイン料理のお店で研鑽を重ねてきました。串揚げを今回のコンセプトに選んだのは、その頃からよく親しんでいたピンチョスにインスピレーションを得ています。ピンチョスを日本食で展開したら串揚げだと思ったからです。

――「Yamada Chikara New York」では串揚げを中心としたコース料理を提供します。ニューヨークでは高級寿司のおまかせコースの人気は出てきていますが、ハイエンド路線での串揚げコース料理のお店はまだ見かけません。
確かに日本では、串揚げと聞くとカジュアルなお店を連想するかもしれませんね。串揚げをハイエンドなコース料理の主役に選んだのは、日本でも串揚げが、とても面白い存在になってきているから、という理由もあります。具材に縛りもなく、いろいろな材料や見せ方でお客様に提供できる。だから串揚げを、今回のテーマの中央にすえました。


お客さまと双方向でいろいろなことを共有したい


――串揚げのコース料理をニューヨークで展開するという発想も新鮮ですが、コース料理の終わりにはお抹茶が出てきます。しかもそのお抹茶を、食後は中庭に移動していただけます。
じつは、私の実家は静岡にあるお茶農家です。実家のお茶を厳選して、こちらで提供しています。私は自分の料理が、お客さまにとって、いろいろなことを知るきっかけになればいいなと常に思っています。例えば懐石。例えばお茶。私はニューヨークという好奇心旺盛な人たちが集まる街で、純粋に料理を楽しんでもらえる人たちに、自分のレストランを訪問してほしいです。その時に本物のお茶も楽しんでもらえれば、なお良いと思っています。

――海外へ出て新たなことを始める、紹介するということは、日本とは勝手が違います。今回のオープンするにあたり何かそういったことで、不便は感じましたか? 
過去にバルセロナでお店を立ち上げたことがあるので、プロセスの細かさや時間軸に多少の違いはあれど、海外に出店すること自体に大きな障害は感じませんでした。ただ、私が日本のお店(筆者注:南麻布の「山田チカラ」はカウンターが全6席で、毎日山田シェフがお店に立っている)で日々大事にしていることは、お客様との会話です。これをニューヨークでも実践するにあたり、しっかりとした語学力が必要だなとは痛感しています。

――日本で日本人のお客さまに料理を説明するのと違い、同じ文化背景を持たないということを前提でのコミュニケーションですから、説明も日本以上に細かなフォローが必要ですよね。
例えば、銀ダラの串揚げを出したとします。その際に、一方的に「これは銀ダラの串揚げです」と、ただお客様に説明して提供するだけでは、全くだめだと思っています。そこでお客さまから「銀ダラとは何?」「銀ダラをどうしてこう調理したの?」と質問をいただく。私も答える。そこでどんどん会話が掘り下がっていきます。母国語だと、ごく当たり前のやりとりに聞こえるかもしれませんが、外国語でもこういうコミュニケーションをきちんと丁寧に行えるかどうかは実はお料理を出す立場としてはとても大事です。そしてこれは、今回の課題でもあります。

――ニューヨークのお店がオープンしたばかりで少々気が早いですが、今後アメリカ国内始め新しい展開は考えていますか? 
今夏にハワイにも「山田チカラ」を出店する予定です。特に日本食においては、アメリカでは当たり前でない文化やルールなど、まだまだ知られていない部分も多い。そういったものを、おいしい食事を通じて教えてあげられる場所になれたらと思っています。
(迷探偵ハナン)

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