tofubeatsがおすすめ!高校生が「高校時代に読んでおくべき本」

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2018年06月08日 09:32  スタディサプリ進路

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スタディサプリ進路

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書店や図書館で手にとることができるだけでなく、今やスマホでも読むことができる小説やエッセイなどの書籍。 さまざまな作品があるからこそ、「どれを読んだらいいんだろう?」と迷う人も多いはず! そこで、スタディサプリ進路では俳優や女優、アーティストや有名企業社長に“高校生の今だからこそ読んでおくべき本”を紹介してもらうことに! 第1弾には、音楽プロデューサー&DJのtofubeatsさんが登場! 「楽曲制作に悩んだときに読書する」というtofubeatsさんがおすすめする4冊を紹介してもらった! tofubeatsがおすすめ!高校生が「高校時代に読んでおくべき本」 (https://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2018/06/ph01.jpg) ●tofubeats 1990年生まれ、神戸在住の音楽プロデューサー&DJ。 2013年4月、スマッシュヒット曲『水星 feat.オノマトペ大臣』を収録したアルバム『lost decade』を自主制作にてリリース。同年秋にはメジャーデビューを果たし、これまでに3枚のアルバムやヒット曲を制作。 今年1月、TVドラマ『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-』の主題歌『ふめつのこころ』を手がけ、また、劇中音楽の監修も行った。 tofubeatsさんがおすすめする本! 学校で教わった知識を深める方法がわかる! ▼『知的生産の技術』(梅禎忠男 著/岩波書店) tofubeatsがおすすめ!高校生が「高校時代に読んでおくべき本」 (https://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2018/06/ph02.jpg) 京都大学理学部出身の著者が、長年の経験に基づく「メモの取り方」や「文章の書き方」などの実践的な技術を解説する一冊。 学校で教わった知識を生かして、さらに知識や情報を増やす方法を知ることができる。 「僕が通っていた中学校ではこの本を必ず読まされていたのですが、大人になった今でもたまに読み返す本です。『学校は知識は教えてくれるが、知識の獲得のしかたは教えてくれない』と本書はいいます。 高校生くらいの年齢から『自分でどのように知識を獲得していくか』ということはどんどん大事になってきます。 人それぞれ選択肢も枝分かれしていきますし、大学生や社会人になったら、そもそも能動的に動かなければ何も獲得することはできません。今のうちにこの本を手にとっておくのもいいと思います。 文章を書くのが苦手な方にとっても、いいアドバイスが書いてありますよ」 ギター職人の考え方を通して、将来を考えたくなる! ▼『僕らが作ったギターの名器』(椎野秀聰 著/文春新書) tofubeatsがおすすめ!高校生が「高校時代に読んでおくべき本」 (https://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2018/06/ph03.jpg) 著者は、世界中のアーティストが愛用するギターを設計し、日本のギターブランドを80以上も立ち上げてきたギター製作者。 「国産ギターを生み出すときに、どのようにして海外のギターの良さを取り入れたのか」などの“ブランド立ち上げ”に関する話や、そこに携わった職人たちの“ものづくり”に対する考え方などを綴った一冊。 「『Vestax』という世界的なDJ機器メーカーを立ち上げた椎野さんが書いたこの本は、誠実に“ものづくりすること”の大切さを教えてくれます。 僕はギターは弾けないし詳しくありませんが、この本は非常に楽しく読むことができました。 あとがきに見え隠れする『音楽への愛情が深いからこその発言』に、とても考えさせられます。 高校生でなくても、生きているとさまざまな困難にブチ当たるものですが、そんな困難を乗り越える方法やヒントは、プロフェッショナルな方々が与えてくれることが多いです。だからこそ、プロの仕事を追うTV番組は人気になるのかもしれません。 もし『好きなことを仕事にしたい』『自分でなにか仕事をおこしたい』とボンヤリ考えている人なら、ぜひどうぞ」 「将来の人生」や「運命」について考えたくなる! ▼『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ 著・土屋政雄 訳/早川書房) tofubeatsがおすすめ!高校生が「高校時代に読んでおくべき本」 (https://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2018/06/ph04.jpg) 介護士・キャシーは自他ともに認める優秀な人物。彼女はあるとき、病室のベッドに座ったり、車を運転したりしながら、施設での“奇妙な”日々を思い返す。そんな彼女の回想が、施設の驚くべき真実を解き明かしていく。 「僕が高校3年生か大学に入ったばかりの頃、DJ出演のために東京へ行ったときに書店で買った小説です。カセットテープが描かれた表紙を見て、何となく買ったこの本を、神戸に帰る新幹線の中で読んだことを覚えています。 “何となく”で買った本ではありますが、読み終えた瞬間、なぜだかわかりませんが涙してしまい、車内で恥ずかしい思いをした一冊でもあります。今のところ、小説を読んでいてそんなことになったのはこの一冊のみです。 ストーリーは『これからの人生』や『運命』について否応なく考えさせられる内容なのですが、そんななかで、表紙にも描かれているカセットテープが登場するシーンが本当に美しく、恐ろしく、たまりません」 経済学や社会学で心が少し豊かになる! ▼『クリエイティブ都市経済論-地域活性化の条件』(リチャード・フロリダ 著・小長谷一之 訳/日本評論社) tofubeatsがおすすめ!高校生が「高校時代に読んでおくべき本」 (https://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2018/06/ph05.jpg) アメリカの都市経済学者が考える“クリエイティブ経済論”の基礎が書かれている一冊。「ハイテク」「才能」「寛容さやアメニティ」が互いに作用することで都市が大きくなるメカニズムを、詳しく説明している。 「この本は“クリエイティブ・クラス”という、新しい職業の存在と、都市の発展との関係性を論じています。 ざっくり書くと『専門性の高い仕事や芸術家など、新たな価値を生み出すことができる(=クリエイティブな)職種の人々が集まる場所ほど、都市が発展する』というものです。 そして、そういう人々が集まる場所には“寛容さ”や“柔軟さ”が必要、とフロリダ氏は説きます。『創造的かつ優しい人が増えることで都市は発展する』という意訳は極端で夢見がちかもしれませんが(また、優しい人は総じて創造的です)、この理論を知っていることで、心が少し豊かになる気がします。 僕は高校時代にこの本を読んだことで、経済学部への進学を決めました。 この書籍は経済学というより社会学の話も多いので、その直球な選択方法は大学に入ってから『間違いだった』とも思いましたが、この理論にまつわる本は今でもときどき手に取ります」 本は自分が進むべき道を教えてくれる! 最後に、tofubeatsさんが“読書”で得たものについて聞いてみた。 「先ほど挙げた『クリエイティブ都市経済論』のときにも話しましたが、僕は本との出会いがなければ経済学部に進んでいなかったと思っています。それまでは、“エスカレーター式”の学校のしくみを使うことで、大学の宗教学や哲学の授業を受けるような高校生活を送っていました。 そんな僕に、ある大学生の先輩が授業で使う『クリエイティブ都市経済論』のテキストを渡してくれたことがあって、そこから経済学に興味が湧いてきたんです。僕を高校生扱いせず、大学生のテキストを渡してくださった先輩には本当に感謝しています。 同じように、『自分が“将来やること”を本が決めてくれる』ということは、皆さんにもあるかもしれません。僕は『高校生は大人とあまり変わらない』と思っていますが、自分のことを高校生扱いせず、興味がある本はなんでも読んでみると、きっとよい方向に進むことができると思います」 小説から論文まで、“将来”について考えさせられる書籍を紹介してくれたtofubeatsさん。書店やネットで、彼のおすすめ本を探してみては?

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