【ターニャの映画愛でロードSHOW!!】深夜枠の映画祭だから実現!? 世界中で絶賛された号泣必至のラインアップとは

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2018年06月11日 18:00  citrus

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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ  © New Line Productions, Inc.

 

■深夜枠にしかできない、素敵な映画との出会いを

 

こんにちはー、「金曜ロードSHOW!」プロデューサーのターニャです☆

 

今年もやります!「映画天国LGBT映画祭」。世界的に「LGBTプライド月間」と呼ばれる6月にあわせて、良質なLGBT映画を3週連続でお届けします。昨年初めて開催したところ、おかげさまで大好評! 今年も開催することになりました。いずれも世界の映画祭で絶賛された素晴らしい作品ばかり。ラインアップは以下の通りです。

 

 

6月5日(火)    「人生はビギナーズ」 ★地上波初放送 *放送終了

 


人生はビギナーズ ©2010 Beginners Movie, LLC. All Rights Reserved.

 

6月12日(火)午前2:09〜3:59(月曜深夜)    「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」

 


ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ  © New Line Productions, Inc.

 

6月19日(火)午前2:09〜3:59(月曜深夜)    「チョコレート ドーナツ」

 


チョコレート ドーナツ © 2012 FAMLEEFILM, LLC

 

「映画天国」は関東ローカル番組なので、関東以外の方は、ごめんなさい……なのですが、「チョコレート ドーナツ」はHuluで配信されますし、HuluではLGBT特集も開催されていますので、そちらでご勘弁いただければ幸いです。「人生はビギナーズ」は放送が終了しておりますが、こちらもHuluにてご覧ください。

 

 

■みどころ解説のコーナー、映画本編終了後のAfter Talkも

 

LGBT映画、といってもなじみのない方も多いかと思います。そこで、今年も去年同様、映画の放送の前に、LGBT当事者による解説コーナーをつけて放送します。メンバーは、ゲイの目線からの映画評論にも定評がある映画ライター・よしひろまさみちさん、企業団体向けのLGBT研修やコンサルティングなどを行うNPO法人「虹色ダイバーシティ」代表・村木真紀さん、それに恥ずかしながら……私、です。それぞれの立場から、より映画が楽しめるような解説をお届けしますので、お楽しみに。さらに、今年は、映画本編が終了した後、After Talkとして、見終わったときにしか語れない映画のメッセージなどを語り合っていますので、お見逃しなく!

 

 

■自分を好きになれない人へ……絶対的自己肯定の映画「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」

 

今夜お届けするのは、愛を求めるロックシンガーの生きざまを描いた「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」です。1990年代にNYのオフブロードウェイで公演された舞台が原作で、かのマドンナやデヴィッド・ボウイも虜にしたという伝説的名作です。

 

主人公は、分断下の東ベルリン出身のトランスジェンダー女性・ヘドウィグ。駐留していたアメリカ兵と「結婚」するため、性別適合手術を受けますが、失敗。男性時代の「痕跡」が残るままになってしまいます。それでも、無事に結婚し、アメリカへ移住するも、アメリカ兵はすぐに別の相手と浮気をしていることが判明、絶望しながらも、たくましく歌とともに生きていきます。

 


『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』© New Line Productions, Inc.

 

この作品は、圧倒的なビジュアルのインパクトと美しさ、音楽映画としても一級品な音楽も本当に素晴らしいのですが、私、ターニャのお勧めは、この作品の「テーマ性」です。ヘドウィグは、常に「自分の片割れ」を探し続けています。男性から女性への移行にはじまり、共産圏の東ドイツから西側のアメリカに移住して環境も移行、ただしそもそもの故郷東ドイツはベルリンの壁が崩壊し、アイデンティティ・クライシスにも陥りそうになるのです。そんな彼女が何よりも求めているのは、愛です。愛があれば、「完全な自分」になれると信じ、探し求め続けます。探して探して、その先に彼女がたどり着く境地とは──私は初めて観たときに、流れる涙を止めることができませんでした。

 

ネタバレしないように書きますと、「絶対的な自己肯定」なのです。自分は、これでいいんだ、これが自分なんだ、という確信にたどり着くのです。ビジュアルの激しさやトランスジェンダー女性が主人公であることなどから、「キワモノ」的に思われる方もいるかもしれませんが、決してそうではなく、これは、自分を好きになれないすべての人が観るべき、美しい自己肯定の映画なのです。

 

 

■号泣必至の感動作

 

今年の「映画天国LGBT映画祭」のトリを飾るのは、「チョコレートドーナツ」です。小規模公開作品ながら、口コミで評判が広がり、日本では興行収入1億円以上を記録した作品です。

 


チョコレート ドーナツ © 2012 FAMLEEFILM, LLC

 

舞台は、1970年代のNYブルックリン。主人公は、ゲイのカップルです。2人が親から育児放棄されたダウン症の少年と家族になろうとする物語は、愛にあふれた「家族」の幸せの風景を描いていきます。3人に血のつながりはありませんが、本当の家族のような絆で結ばれていくのです。でも……時代は1970年代、LGBTへの理解は現在とは全く違います。やがて冷たい社会の現実が3人を容赦なく襲います。

 


チョコレート ドーナツ © 2012 FAMLEEFILM, LLC


現代の日本でも、同性カップルによる養育里親の議論が始まっています。その意味でも、極めて今日的なテーマを含んだ映画です。号泣必至の感動作を、ぜひ。

 

今年お届けする3作品は、どれも選りすぐりの名作です。今回の出会いを通じて、みなさまの何かの気づきのきっかけになれば、こんなに嬉しいことはありません。

 

それではみなさま、心に残る忘れられない映画体験を☆

 

 

 

■放送スケジュール

 

「映画天国LGBT映画祭」

 

6月12日(火)午前2:09〜3:59(月曜深夜)    「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」

 

6月19日(火)午前2:09〜3:59(月曜深夜)    「チョコレート ドーナツ」

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