若者の間で流行中!?「ストハラ」っていったいなに?

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2018年07月04日 01:00  citrus

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皆さんは、最近おもに若者たちのあいだで、にわかに流行り始めているらしい「ストハラ」なる言葉をご存じだろうか?

 

不勉強ながら、私は全然知らなかった。知らなかったので、あれこれと想像を張り巡らし、ああ、たぶん「ストリート・ハラスメント」の略なんじゃないかしら……あたりの結論に落ち着いた。街を歩いていると、不躾に声を掛けてくる怪しいお店やAV勧誘を目的としたキャッチのおにいさんだとか、「絵観ていきませんか?」のボディコンおねえさんだとか、取材やストスナ(=ストリート・スナップ)で強引に駆け寄ってくるメディア関係の方々だとか、あと職質してくるお巡りさんだとか……。

 

でも、どうやらそれは不正解なのだそう。正解は「ストーリーズ・ハラスメント」。ちなみに「ストーリーズ」とはインスタグラムにある機能の一つで、「通常のフィードとは別枠で短い動画や写真を気軽にシェアでき、24時間で自動消滅する」のがポイントである。

 

「気軽」「24時間で消滅」といった、ある意味「無責任的」な特性がヤング層のハートを鷲づかむのかもしれない。彼ら彼女らはもはや挨拶代わりと言わんばかりに、このストーリーズってヤツを常用していると聞く。

 

ところが、そんなフランクさが一部のお調子者を図に乗らせ、こんな無茶ぶりまでが、少なからず横行しつつあるんだとか……。

 

「はい、これストーリー撮ってる」と言って、カメラを急に向けられて何かをやらなくてはいけなくなり面白くなければ容赦なく文字で「おもんない」と書かれる。

これを僕は“ストーリーハラスメント”と呼ぶことにしました。

 

(※とある若年男性によるツイッターより。原文ママ)

 

私の友人である某中堅お笑い芸人クンも、

 

「飲み会とかで、芸人だからと、いきなり『なんかオモロイことやれ〜!』って言われるのが、じつは一番キツイんですよ〜」

 

……と愚痴っていた。かくなる私も、たまーに「大阪のヒトなんだったら、なんか面白いことしゃべってくださいよ〜」なんて要求をされることがあるけど、せいぜい「なんでやねん!」とボケるのが、能力的には精一杯だったりする。「お笑い」を生業とするプロの芸人さんですら、無防備なところに「オモロイこと」を強要されて、咄嗟にオモロイ言動を捻り出すのが至難のワザなのは言うまでもなく、ましてや素人にそれを期待するのは、たしかにれっきとした「ハラスメント」、イジメ以外の何物でもない。

 

たとえば、アナタが社内会議なんかで上司から突如名指しされ、「なにか画期的なプランを今すぐ3つ挙げろ」と命令されてしまったらどうだろう? 試飲して「美味しいです」と評価したワインについて、ソムリエから「どこらへんがどう美味しいですか?」と公衆の面前で逆質問でもされてしまったらどうだろう? カノジョでもない女子をセックスし終わったあと、ベッドの中で「アタシのこと、好き?」とおもむろに尋ねられでもしたらどうだろう? とどのつまりがストハラとは、これらと同じレベルの悪意をはらんだ“言葉の暴力”だと私は考える。最後の例はちょっと違う気もするが……w?

 

もし、自分がそういう謂われのないハラスメントを実際に受けてしまった場合──私だったら、とりあえずは相手のスマホをもぎり取って「じゃあ、まずはお手本見せてください」と(敬語で)、その要求をまんま丸めて突きつける。目には目を、丸投げには丸投げを……他人に無理難題を押しつけるなら、それがコッチに跳ね返ってきたときの“代案”と“覚悟”を持って押しつけるのが、いくら親しい仲にあるのだとしても、最低限の礼儀なのではなかろうか。

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