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マネジメント層は知っておくべき、成長する組織に必要な「ワークエンゲージメント」とは?

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2018年08月03日 19:02  新刊JP

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写真『ビジネスパーソンのための折れないメンタルのつくり方』の著者・相場聖さん
『ビジネスパーソンのための折れないメンタルのつくり方』の著者・相場聖さん
プロスポーツ選手やトップ経営者など、高いパフォーマンスを保っている人たちは自分なりのセルフコントロール術を持っている。そんな、「どんなことがあっても動じないメンタル」があれば…と思っている人は少なくないだろう。

そこで今回は、組織活性化やメンタルヘルス対策のコンサルタントであり、『折れないメンタルのつくり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)の著者である相場聖さんに、“折れない”人、“折れない”組織の特徴についてお話をうかがった。

パフォーマンスを高める組織はメンタル面での基盤を整えることが大事。ではそのために必要なことは何なのだろうか?

(新刊JP編集部)

■成長する組織は「ワークエンゲージメント」が高い!?

――本書には27の心のセルフコントロール術が掲載されています。視点の見直しやルーティーン、呼吸や姿勢など非常にオーソドックスな方法が多いと感じました。

相場:はい、それは一つの狙いです。この本では一度聞いたことがある、見たことがあるというものも含めて、日常で皆さんが実際に取り入れやすい手法を中心に取り上げました。一つのことを深く掘り下げて書くのではなく、まずはオーソドックスな方法を数多く紹介することで、その中から自分にあったものをチョイスしてほしい、選んでほしいということですね。

いろいろな方からの相談を受けますが、合うメソッドって人によって全く違うんです。もちろんどんぴしゃりで合うものがあればそれに越したことはありませんが、まずはいろいろと試してみていただいて、自分の心が改善に向かうためのきっかけになればと思って書かせていただきました。それとこの書籍で紹介されている内容は、治療や改善といったことではなく、あくまでも“予防”の観点からご紹介しています。

―― 一気に変えるのではなく、小さなことの積み重ねが大事と。

相場:そうですね。大きいことを一気に取り入れるよりは、小さなことを積み重ねることが大切です。

――今、働き方改革が叫ばれる中でメンタルヘルス面からのアプローチも多いと思います。ただ、「働き方改革」というと「組織を一気に変えよう」という傾向になりがちな気もします。

相場:最近は、働き方改革とメンタルヘルス対策を組み合わせて企業の支援に入らせていただくことが多いのですが、もちろん業務効率化や残業時間削減は必要不可欠なんです。ただ、メンタルヘルス面から言えば、メンタル的に良好な状態で働いていられるかどうかで大切な要素になるのは「ワーク・エンゲイジメント」です。

これは、本の中にも書かせていただきましたが、端的に言えば「やりがい」や「働き方」のことです。この「ワーク・エンゲイジメント」が高まれば本来の働き方改革を成功させやすくなる。効率化にせよ残業代削減にせよ、仕組みだけでは上手くいきません。人が運用するものですから、モチベーションが高い状態なのか、低い状態なのかで全く異なる結果が出てきます。

メンタル面を大切にしていただきながら、仕組みを連動してつくっていく。そうすることで、目指すゴールが単なる「残業代削減」ではなくなり、「こういう働き方にしたい」「こんな組織なりたい」という目標に変わるのだと思います。

――コンサルタントや研修講師として現場からあがってくる質問・相談で最も多いものはなんですか?

相場:それは階層によっても違いますね。若手社員ですと、やはり対人関係です。上司、同僚、お客様。あとは、トラブルが起きたときに気持ちをどうコントロールすればよいか、というものが多いです。

一方で、管理職層から出てくるのは、メンタル的に折れやすいであろう若者たちとどうかかわっていけばよいかということですね。

――個人的に気になるのは、適切な声掛けの方法です。モチベーションを上げる言葉のかけ方といいますか。

相場:これも人によって違いがあるのですが、基本的には、モチベーションを上げるためには「承認」が大事だと言われています。つまり「褒める」「ねぎらう」「感謝を伝える」の3つですね。

その中で何が響くのかは人それぞれということで、関わりの中から見つけていくことが大事になるのですが、「承認」は基本ですね。

――叱咤激励がモチベーションを高めると考えている人も少なくないと思いますが、基本は肯定的な承認が必要になる、と。

相場:そうですね。時代の変化も考えなくてはいけなくて、これまで若手社員が大事に考えているものが、去年から一昨年にかけて「賃金」から「自分の時間」に変わったことが、調査・研究によってわかりました。この変化が良い、悪いという話ではなく、事実として受け止めてその価値観にそぐうマネジメントをすることが必要になるんです。

――では、ハイパフォーマンスを継続して発揮できる組織に見られる特徴を教えてください。

相場:やはり管理職がそういったマネジメントをしているということが大きいのですが、常に成長できる環境面が整理されている組織はパフォーマンスが良いですね。

「常に成長」とはどういうことかと言うと「自己効力感」、「セルフエフィカシー」とも言いますが、簡単に言えば自分の能力に対する自信ですね。今ある課題を乗り越えられると思う自信がある人はメンタル的にも強いですし、組織も強くなる。

――その「セルフエフィカシー」を高めるにはどうすればいいのですか?

相場:成功体験が必要です。ただ、大きな成功体験を得ると言っても難しいでしょう。なので、小さな成功体験を少しずつ積み重ねていく。それが「成長」なんですね。また、結果だけでなく、違う部分にも基準を置いて、少しでもステップアップしていく。そうすればハイパフォーマンスを維持できるはずです。

――「小さな成功体験」というと、どの程度のレベルになるのでしょうか。

相場:ちょっと頑張って達成できる目標が最適ですね。ストレス度としてもそのくらいがベストです。逆にものすごく頑張っても達成できるかどうか…という目標はストレス度が高すぎて、メンタル面にも悪影響です。

また、頑張らなくてもできる仕事も実は成長につながりません。その点は管理職が個々人の負荷をうまく調整できればいいですね。

――では、最後に本書をどのような人に読んでほしいですか?

相場:「ビジネスパーソンのための」と書いていますが、若手からベテラン、老若男女問わず、仕事をされている方すべてに書いています。ぜひ参考にしていただき、メンタルタフネスを高めてほしいと思いますね。

(了)

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