異様な食欲やイライラ、PMSとの付き合い方

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2018年08月30日 00:03  オズモール

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◆月経前の異様な食欲、イライラ、むくみ…PMSとの付き合い方

月経前になると、心身の不調が出現するPMS(月経前症候群)。オズモールが調査したPMSに関するアンケートでは、月経時と変わらないくらいの不調を抱えている人が少なくないという結果に。働く女性がどれくらいPMSの症状に悩んでいるのか、といったアンケート結果や食からのアプローチ方法をご紹介!



月経痛に並ぶほどツラい、7割以上の女性がPMSの症状を経験
オズモールのアンケートでは、7割を超える人が、PMSを経験。その中でも毎月症状があるのは約3割。「その月によって症状があったりなかったりで、差が激しいのがつらい」(ゆいちょんさん/20代・会社員)という声も。月経の1週間くらい前から症状が出はじめる人が多いけれど、なかには2週間近く前から症状があるという人も。また、約2割の人が、月経時よりも月経前のほうがつらいという結果に。毎月のように症状に悩まされると日常生活に支障が出てつらいもの。特にアンケートで多かった症状は、過剰な食欲やイライラ、むくみ。「異様な食欲、食べてしまって怒涛の後悔を毎月のように繰り返しています」(こいけさん/40代・会社員)、「イライラしたり、感情の起伏が激しくなったりして、人にキツイことを言ってしまう」(レイチェルさん/20代・会社員)といった声が目立った。



体質ではなくて女性ホルモンがもたらす病気のひとつと考えて
PMSは月経前になるとイライラや情緒不安定といった精神的な症状のほか、下腹部痛や乳房の痛み、頭痛といった身体的な症状が出現する病気。感情のコントロールがきかなくなったり、うつ傾向になったり、精神的な症状が強い場合はPMDD(月経前不快気分障害)と呼ばれる。特徴的なのは、月経が始まると同時に症状がピタリとおさまったり、軽減したりすること。現在のところ、はっきりとした原因は明らかになっていないけれど、月経前に分泌量が増えるプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響や生活習慣などが関係すると考えられているそう。
PMSの症状がひどく、日常生活に支障をきたす場合は、一度婦人科を受診して。低用量ピルを服用すると症状がおさまることも。



体のリズムを知れば食欲や体重変化も想定内かも
「月経前に食欲が増すのは当たり前のことです」
そう話すのは管理栄養士の鈴木志保子さん。
「排卵後は体温が高くなることによって、エネルギーの消費量が多くなり、その分を補おうと食欲が高まります。つまり、月経前に食欲が増すのは、体の声を敏感に感じとれている証拠なのです」
月経前に食欲が増すのは異常なことではないと理解するだけで、食べ過ぎるたびに後悔したり、落ち込んだりするのは避けられそう。
ただし月経に伴う体温上昇によるエネルギーの必要量は、1日チョコレート2〜4カケ程度(1カケは約20kcal)。
「こうした正しい知識があるだけで、漠然と食べるのを防ぎ、必要以上の食欲をコントロールしやすくなります」(鈴木さん)
また、排卵後から月経までの期間はプロゲステロンの働きにより、体内に水分を貯留しようとするので、むくみや体重増加も異常なことではない。ただし、過剰に食べてしまう人は、それだけ塩分摂取量も多くなり、むくみの症状が強く出てしまうこともあるそう。



イライラを抑えるには甘いものもOK
イライラを抑えるには、適量の甘いものが効果的。ただし洋菓子などの脂質の高い甘いものは、摂食中枢を刺激して食欲をさらに増加させてしまうことも。
「イライラして甘いものが欲しいときは、ゆっくりと消化吸収されるタイプの砂糖(機能性甘味料)をコーヒーに入れて飲むのもおすすめです」(鈴木さん)
イライラしておやつを大量に食べたくなったら、普段の食事の時間ではなくても食事をしておなかを満たすことで、イライラやおやつの暴食を抑えるのも手。
「イライラなどの症状がいつ、どんなときに出たのかをメモしておくと、傾向や予防法がわかることもあります。いろいろと試してみて、自分なりのケア方法を探してみてください」(鈴木さん)



教えてくれた人 
鈴木志保子さん
神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科教授。日本スポーツ栄養協会理事長、日本栄養士会副会長、日本スポーツ栄養学会前会長。マツダ株式会社陸上競技部、パラ水泳日本代表など、数多くのトップアスリートの栄養指導に従事。2018年7月に新刊『理論と実践 スポーツ栄養学』(日本文芸社)が発売。


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