トヨタ自動車は、同社の高級ブランドLexus(レクサス)の新型車「ES」にデジタルサイドミラーを採用する。“ミラーレス”の量産車は世界初となる。
外に取り付けたカメラがとらえた映像を車内のモニターに映し出す仕組みで、運転状況に応じて表示範囲を拡大するなど、従来以上の安全性を提供する。まずは日本で10月末に発売する。・5インチディスプレイに表示ESでは本来サイドミラーのある場所にカメラを搭載した細長いユニットを設置している。カメラの映像は、車内フロントの両サイドに設置された5インチのディスプレイに表示される。
モニターにカメラの映像をただ映すだけでなく、右折・左折・後退時には表示エリアを自動的に拡大する機能をもたせているのがポイント。接近車の存在を知らせる機能などはこれまで通りだ。・死角少なくモニターの明るさは自動調整されるようにもなっていて、特に夜間や悪天候時は目視がききにくくなることから、安全性の向上に貢献する。
加えて、物理的にユニットは従来のサイドミラーよりも小型のため、斜め前方が見やすくなり死角が少なくなるというメリットもある。風切音の低減で静粛性も増すという。
ミラーレスと聞くと、漠とした不安を感じるドライバーもいるかもしれない。しかし、現代では多くの人がモニターを見ることに慣れていて、加えて目視以上の安全確認ができるとなれば、社会に馴染むのは意外に早いのかもしれない。
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