■他の男性に、夫にない魅力を感じたとき
夫がそばにいないということは、見つかる心配も減るということ。妻の心に隙があるのだ。
「夫の単身赴任中、恋をしたことがあります。家庭を守らなければという気持ちはあったけど、オンナに戻れる時間でもあったんですよね」
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そう話すのはナオさん(37歳)だ。彼女が恋したのは子供のスイミングスクールに新たにやってきたコーチだった。
「10歳近く年下だったんですけどね、子供のことでいろいろ話していたら親身になってくれて。彼は子供が生まれたばかりだったので、私は子育ての相談に乗ったり。彼のソフトな雰囲気とムキムキの筋肉に惚れました。彼は彼で、出産直後でセックスに積極的でない妻に不満があったみたい。気持ちより体に比重があったかもしれませんね」
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だからこそ夫の単身赴任が終わると同時に恋も終わった。
「後腐れなくてよかったと今になると思います。お互いのニーズが合ったということでしょうか。でも、いい恋だったと思いますよ」
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■開放感から自制が効かなくなって
日頃から夫の抑圧を受けていると、単身赴任は妻の気持ちが解放されることになる。マサコさん(42歳)は、夫が単身赴任すると決まったとき、内心うれしかったという。
「もちろん最初から浮気してやろうなんて思ってはいませんでした。でも、日常的に夫がいなくなって心からほっとしたのも事実。うちの夫は本当に細かくて口うるさいタイプだったので」
2人の娘たちとの生活は穏やかで楽しいものとなった。そんなとき職場の同僚と酔った勢いで関係をもってしまった。
「私、自分で言うのも変ですが、きまじめなほうなんです。そんな私でも浮気なんてできるんだと思ったらちょっとうれしかった。夫とはほぼセックスレスでしたから、女として満たされた気分にもなりました。相手も家庭があるのですが、お互いに体だけと思っているわけではなかったし」
関係が始まったのは3年前。夫は半年前に帰ってきているが、ダブル不倫は今も続いている。夫は変わらないが、マサコさんが以前より夫の顔色をうかがわなくてすむようになったという。
「以前は神経質な夫にビクビクしていたんですが、今は夫に何か言われてもスルーできるようになりました。それも彼がいるという安心感からだと思います」
誰かに愛されている―――その事実が女性を強くする。だから単身赴任をする夫たちは、ふだんからの夫婦関係を見直してから出かけたほうがいいのかもしれない。