焼き肉で定番の「ハラミ」は、肉の数ある部位の中でも人気がありますよね。好きな人も多いと思いますが、みなさんはハラミがどの部分にあたるのかご存じでしょうか? そこで、今回は意外と知らないハラミについてお教えします。
■実は精肉ではなく内臓肉!
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焼き肉で定番の「ハラミ」は、牛の横隔膜の筋肉の部分にあたり、約800kgの牛ならばわずか2〜3kg程度しかとれない貴重な部位。そんなハラミ、赤身のような見た目から精肉と思われがちですが、実は……内臓肉なんです。
つまり、比較的食べやすい肉質のハラミですが、歯ごたえがあるホルモンの仲間ということになります。これは、肉を卸すときに、肺が付随してくるため内臓扱いになっているとのこと。ですから、ハラミは精肉ではないのです。
また、ハラミは横隔膜の背中側の薄い部分を指すのに対し、肋骨側の厚い部分は「サガリ」という部位になります。こちらも同じく牛一頭からは2〜3kgしかとることができません。
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サガリという名は、その部分が横隔膜からぶら下がっていたことが由来とされていますが、ハラミに比べて脂の量が少ないのが特徴で、よりあっさりした味わいですよね。
■地域によって呼び方が違う!
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と、ここまでの説明を覆すことにもなりますが、実は厄介なことに、同じ部位でも地域によって呼び方が異なるんです!
東京ではハラミと呼ばれる部位も、北海道や東北地方ではサガリと呼ぶことがあるそうです。厳密には異なる部位のハラミとサガリなので、地域によっては注文時に注意が必要かもしれませんね。
焼き肉屋で何気なく注文していたハラミも、実は内臓肉だったり、地域によって呼び方が異なったり……調べてみると新しい発見があって面白いですよね。ほかの部位にも興味深い真実があるかも!?
ちなみに、鶏のハラミは、牛と少し違って横隔膜ではなく、厚さ5mmほどの筋肉の膜である胸腹壁の部分を指します。一羽の鶏からとることができる量はおよそ10gとされ、ある意味、牛肉のハラミ以上の希少部位!? 牛に比べてコリコリとした貝のような食感が特徴です。