ミルクを入れたり砂糖を入れたりと色々な楽しみ方ができるコーヒーですが、大人の男性であれば、コーヒー本来の味が楽しめるブラックで飲む人が多いのではないでしょうか。
コーヒーをブラックで飲めるのはかっこいい。そう思って、がんばってブラックのまま飲んでいた若かりし日の思い出……多くの人にあると思います。
しかし「コーヒーをブラックで飲むのは日本人だけで、本場の人は普通に砂糖や牛乳を入れている」という話、どこかで聞いたことありませんか? 今回はそんな世界のブラックコーヒー事情についてご説明していきたいと思います!
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■ブラックはあまり飲まない? 世界のブラックコーヒー事情
結論から言うと、「コーヒーはブラックじゃないと」という考え方は、世界的にはあまり一般的ではありません。というより、ブラックでコーヒー本来の味を楽しもうという概念自体がほとんどないんです。
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例えばコーヒー大国であるイタリアでは、濃厚すぎてトロトロのコーヒー「エスプレッソ」に、砂糖をどっさり入れて飲むのが一般的。デミタスカップに入ったわずかな量のエスプレッソに、多い人だとスプーン5杯の砂糖を入れるのだとか! イタリア人にとって、コーヒーは砂糖を入れて初めて完成するものなんだそうです。
アメリカもコーヒー大国として有名ですが、ブラックで飲もうという人はあまり多くありません。スタバ発祥の国なだけあって、カフェラテやカプチーノのようなアレンジコーヒーを好む人が多いそうですよ。
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そしてコーヒーの産地でもブラックで飲まれることはほとんどありません。それこそ世界一の産出国であるブラジルの人は、砂糖とミルクをたっぷり入れないと苦くて飲めないんだとか。ただ、ブラジルで生産されるコーヒーのうち高品質なものは、アメリカや日本に輸出されるので、国内で飲まれるコーヒーは安くてエグみの強いものばかり――という背景も関係しているようです。
■ブラックコーヒーが世界中で流行! その背景には純喫茶が!?
「コーヒーはブラックでないと」という考え方がガラパゴス的なもの……というわけでもありません。今逆に、世界中でブラックコーヒーブームが巻き起こっているのです!
現在、世界中で流行している「サードウェーブコーヒー」。そのスタイルは「高品質なコーヒーをブラックで飲んで、コーヒー本来の味を楽しもう」というものなのですが、ルーツになっているのはなんと、厳選した豆を一杯一杯手で淹れる日本の純喫茶文化。世界中のコーヒーマニアにとって、日本はいわば「コーヒーの聖地」なんですよ。
なので「ブラックで飲むの日本だけらしいよ」なんて言われたら、こう返しましょう。「むしろこれが最先端なんだぞ」と!