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武田鉄矢も北野たけしも陥った? 40代を襲う「中年の危機」

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2018年10月07日 20:52  All About

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写真今まで通りに仕事や家事をしてきたのに、アラフォーになって急に「このままでいいのだろうか」と不安に襲われる……。それはまさに「中年の危機」かもしれません
今まで通りに仕事や家事をしてきたのに、アラフォーになって急に「このままでいいのだろうか」と不安に襲われる……。それはまさに「中年の危機」かもしれません

働く人にも家庭を守る人にも、「中年の危機」は訪れる

「中年の危機」(ミッドライフ・クライシス)という言葉を知っていますか? 中年期に入ると精神的に不安定な状況に置かれることがあり、これを「中年の危機」と呼びます。

たとえば若い頃からがむしゃらに働いてきた人は、中年期に入ると急に仕事の依頼が減っていることに気づいたり、それまで当たり前のようにこなしてきた仕事にどこか違和感を覚え、このまま続けていていいのだろうか? という迷いを感じたりすることはあるものです。そして、もがいてもうまくいかなかったり、今までの役割を失う不安や恐怖に襲われたりします。これぞまさしく「中年の危機」です。

また、専業主婦を続けてきた人も、中年期に入ると子どもに手がかからなくなり、急に時間ができます。このとき、それまで“棚上げ”にしてきたこと、例えばお金の問題、自分の生き方、夫との関係などが急に身に迫って感じられ、「なぜこのことに気がつかなかったのだろう」「これから取り戻せるだろうか」と、突然不安に飲まれたりします。これもまさしく「中年の危機」です。

武田鉄矢も北野たけしも「中年の危機」に苦しんだ

芸能人にも、「中年の危機」を体験している人はたくさんいるようです。

たとえば、俳優・歌手の武田鉄矢さんは、40代からうつ状態に苦しめられていたそうです。武田鉄矢さんと言えば、20代の頃に「海援隊」で歌手デビューをし、20代、30代の頃にはドラマ『3年B組金八先生』(1979〜2011年)で一世を風靡。42歳のときに主演を演じたドラマ『101回目のプロポーズ』(1991年)で、大ヒットを飛ばしました。ここまで山を駆け上がるように第一線を突っ走ってきた武田さん。

しかし、このドラマを終えた直後に急にやる気が湧かなくなり、オフになると仕事がなくなる不安に駆られ、考え方がどんどん暗くなっていったそうです。傍目には分からなくても本人は相当の苦悩を抱え、うつ状態は20年にも渡って続いたと言われています。

また「世界のキタノ」の異名をとる北野たけしさんは、20代、30代で漫才師として一世を風靡し、80年代の漫才ブームをけん引しました。そして1994年、47歳のときにスクーターで都内を走行中、ガードレールの鉄柱に激突。頭蓋骨や顔面に激しい損傷を負い、生死の境をさまよいました。40代に入り『その男、凶暴につき』(1989年)で監督としてデビューし、仕事の質が劇的に変化していた矢先のバイク事故。

事故当時、前年に発表した『ソナチネ』(1993年)の評価がふるわず、自虐的な心境になっていた矢先にあの事故が起きたのだそうです。後にたけしさんは、この時期うつ状態だったことを告白しています。

「中年の危機」は何をきっかけに生じるか分からない

武田鉄矢さんも北野たけしさんも、40代で「中年の危機」にぶつかりました。両者とも、30代まではがむしゃらに目の前の仕事をこなし、ポジティブなパワーで業界をリードしてきた人だと思われていると思います。しかし、40代に入り、武田さんは自分自身の芸能人としてのあり方に迷い、たけしさんは芸術家へと仕事の質を変化させる過渡期の葛藤に直面して、精神的な危機に陥りました。

「中年の危機は誰にでも訪れる」と頭で分かってはいても、器用に回避することなどできないものです。なぜなら、人間は常に目の前の状況や物事にコミットしながら生き、そのことに集中しているときには、次にどのような状況に置かれ、どんなハプニングが待ちかまえているのか、予測がつかないからです。

どんなに予防線を張っていても、「中年の危機」は思いもよらないことをきっかけに生じます。病気や事故、家族の危機、盗難、会社の倒産など、避けようのない出来事をきっかけに生じることも多いのです。

苦しみながらも「動く」――この道程に意味がある

そのとき、この危機とどう向き合い、格闘し、どう答えを導き出していくのか。答えの見つけ方は、人それぞれに異なります。正攻法はありません。他人に相談し、そのなかでヒントを見つけられる人もいますが、相談するほど悩みが深まり、占いなどの感覚的なものに答えを見つけ出そうとする人もいます。身近な人の支えが力になる人もいれば、逆に悩みの共有によって、相手との溝が深くなる人もいます。

大切なのは、葛藤を抱えながらも「動く」ことです。20代、30代の頃のようにがむしゃらに動くのではありません。手探りで感覚を試しながら、自分にフィットしそうなものに近づいていく。人が語った言葉の中で、心にひっかかるものを深く追究してみる。何気なくめくった本の中から目に飛び込んでくる言葉に注目し、なぜ気になるのかを考えてみる。

そうしたものが、暗闇に迷う自分を照らす一条の光となり、「中年の危機」から脱するきっかけをもたらしてくれるかもしれません。

中年の危機の卒業には、長い年月がかかることが少なくありません。しかし、そこを通過する過程で人格は格段に発達していきます。武田鉄矢さんも北野たけしさんも、この中年の危機を経て若い頃とはまったく違う、さらに奥深い人格を手に入れられたのではないかと思います。そして、人生後半の「自分らしさ」を見事に実現することができました。苦しくてもここをくぐり抜けることで、「若い頃には見えなかった何か」をつかむことができるのです。
(文:大美賀 直子(精神保健福祉士・産業カウンセラー))

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