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相場低迷でも仮想通貨市場に活気──主役は「仮想通貨ヘッジファンド」

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2018年10月11日 17:52  ニューズウィーク日本版

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ニューズウィーク日本版

<金融市場の主役、機関投資家の参入を阻む規制も徐々になくなり市場の整備も進んで、巨額マネー流入の日も見えてきた?>


今年6月、ポリチェーン・キャピタルが仮想通貨ヘッジファンドとしては初めて運用資産10億ドルを突破し、メディアの話題を呼んだ。同ファンドの出資者には、アンドリーセン・ホロウィッツ、ユニオン・スクエア・ベンチャーズ、ファウンダーズ・ファンド、セコイア・キャピタルなど、錚々たるベンチャー・キャピタルが名を連ねる。


サンフランシスコに本社を置くポリチェーンは、仮想通貨市場への参入を狙う多くの伝統的金融機関の1つに過ぎない。仮想通貨価格の低迷をものともせず、仮想通貨で運用する専門ファンドが次々に誕生。新規の設立件数は年末までに昨年の記録を塗り替える勢いだ。


仮想通貨の代表格ビットコインは昨年、最高値の2万ドル前後から7000ドル足らずまで暴落した。だが、そのおかげでヘッジファンドは仮想通貨にますます関心をもったようだ。そもそも強気市場でも弱気市場でも稼ぎまくるのがヘッジファンドの身上。相場の変動は怖くない。昨年には史上最高の130社の仮想通貨ファンドが設立されたが、今年の設立は既に60社を超え、このペースで行けば記録更新はほぼ確実だ。


大手機関投資家の資金も流入


大手メディアや仮想通貨の素人は、相場の下落ばかりに注目し、いつ反転するか、はたまた反転はあり得るかと気を揉むが、彼らが気づかない間に仮想通貨の世界は様変わりしつつあり、先行きを楽観視できる材料に事欠かない。


まず、規制の暗雲が徐々に晴れて、投資家にとって見晴らしのよい環境になりつつあること。仮想通貨を禁止した国やどう扱うべきか決めかねている国も一部にはあるが、アジア、ヨーロッパ、南北アメリカの多く国々はブロックチェーン技術の将来性を理解した。仮想通貨を金融商品として扱うことに難色を示してきたアメリカも、制度や環境の整備に取り組みだした。


これまで機関投資家の参入を阻んできたさまざまな障害も解決されつつある。


世界最大の仮想通貨取引所であるコインベースは今年、「カストディ業務」を開始した。これは投資家の代理人として有価証券を保管し、取引の決済、配当金や元利金の受け取り、議決権の行使などを行うサービスだ。預かり資産は既に200億ドル超に達し、年末までに大手機関投資家100社を顧客リストに加える計画だ。ほかにも数十社の仮想通貨ファンドが小口顧客や機関投資家向けのカストディ業務参入を検討しており、大量の資金流入が見込めるだろう。


リスク管理ツールも提供


機関投資家の参入を促す動きはほかにもある。昨年末、仮想通貨ファンド設立の最初の波が起きたときには、仮想通貨ファンドの立ち上げ方も管轄の役所も、そもそも仮想資産をどう扱えばいいのかも、ほとんどの人が知らなかった。今ではボーバン、ファンドプラットフォーム、オートノマス、ブルーメグなど多くの企業がファンド設立をサポートし、管轄はどこか、立ち上げ時の目標資産規模にいたるまで、至れり尽くせりのアドバイスをしている。


会計部門では、コロラド州に本社を置くブティック型金融サービス企業のMGストーバーが資金・財務管理サービスを提供。同社のマット・ストーバーCEOによると、4年前に仮想通貨中心のヘッジファンド設立を支援したのを手始めに、今では50余りのファンドを顧客に抱えているという。


仮想通貨は相場の変動が激しいばかりか、システム障害やサーバーダウンで頻繁に取引停止に陥る。機関投資家が参入に及び腰になるのも無理はないが、こうした問題に解決策を提供するサービスも生まれている。例えば私たちが設立したキャスピアンは、顧客が取引実行・リスク管理ツールを活用して、単一のインターフェイスで複数の取引所の仮想通貨を迅速に大量購入できるプラットフォームを設計、多くの機関投資家にサービスを提供している。


目先の相場にとらわれるな


機関投資家のマネーを仮想通貨市場に呼び寄せるには、彼らが伝統的な市場で享受してきた痒いところに手が届く専門的なサービスの提供が不可欠だ。


そうしたニーズに応じるベンチャーの立ち上げを支援する動きも活発化している。世界のベンチャー企業への投資額は昨年、2000年以降で最高の1640億ドルを記録したが、世界のベンチャーキャピタルがいま最も注目している分野の1つが仮想通貨関連のスタートアップだ。


仮想通貨専門ファンド設立に3億ドルを投じたアンドリーセン・ホロウィッツから、仮想通貨分野に投資するため1998億ドルを調達したライトスピード・ベンチャー・パートナーズ、間接的に仮想通貨ヘッジファンドに投資しているユニオン・スクエア、セコイア・キャピタルまで、大手VCはこの分野への投資を惜しまない。


今年設立されたクリプト系ファンドのおよそ3分の2はヘッジファンドか、主として仮想通貨に投資するトークン化投資ファンドで、残る3分の1はブロックチェーン関連のスタートアップを支援するVCファンドだ。


弱気市場のせいで先行きが暗く見える仮想通貨だが、機関投資家の参入という新しいトレンドに目を向ければ、今後に大いに期待がもてる。


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ロバート・ダイクス(米キャスピアン投資顧問共同創業者・CEO)


このニュースに関するつぶやき

  • 単なる「新しいおもちゃ」。リーマンショックの時のように、彼らはもしこの「商品」が終了しても儲かる準備もしているから、そう見えるだけ。あの時、大儲けした人達もいる。 https://mixi.at/agjmqrh
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  • 釣られるアホまだいる??自分のお金で何の価値もないものを買うのはアホだけじゃん??
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