妊娠中にはゴールだと思っていた出産は、新たな生活のスタートでした。
産後のダメージが抜けきらないうちに、「待って」と言っても待ってくれない赤ちゃんのお世話に追われる日々。
でも、これが望んでいたこと!母親になったんだから頑張らないと!と自分を奮い立たせていました。
保育士勤務中は、子どもの泣き声を聞かない日はありませんでした。泣いている声が聞こえれば、駆け付けたり、どうしたのかしらと心配したりして、屋内でも屋外でも、むしろ泣き声のする方へと動き回る日々でした。
産後は、泣いている子は1人ですし、泣き声もとっても小さい。でも、その泣き声がこれほど辛いと感じるなんて考えもしませんでした。
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まず、泣く前の「ふにゃっ」という声が聞こえただけでドキッとするのです。眠っていてもパッと目が覚めてしまいます。女性の脳は産後、感覚が通常より鋭く研ぎ澄まされると言われるそうですが、筆者の場合はまさにその通りでした。(※1)
何かを伝える手段が“泣くこと”しかない赤ちゃんです。
小さな口をめいっぱい開けて、小さな手足をプルプル振るわせて、出せるだけの全力で声をあげて泣く姿は、今思い出しても怖いくらいに一生懸命でした。
新生児の生命力に負けていたのかもしれません。そんな当時のわが子の泣き声は「早く泣き止ませてあげなくちゃ」「私のせいで泣いている」と筆者をどんどん追い詰めるものになっていました。
産後の細切れ睡眠と、泣くたびにドキドキする日が続き、わが子なのに目覚めていると怖いとさえ思うようになっていました。
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「お願いだからもう泣かないで」「お願いだからたくさん眠って」と抱っこで寝かしつけて、祈りながら布団に寝かせる繰り返し。憧れていた、楽しい幸せな育児とは程遠い毎日でした。
かといって、可愛いと思わないわけではありませんでした。ただそれよりも、「母親なんだから頑張らなくちゃ!」「でも私もぐっすり眠りたい……」「でもこれが母親なんだから頑張らなくちゃ!」の堂々巡りで筆者の頭はいっぱいいっぱいでした。
週末には両親の仕事はお休みだったので、子どもを任せて眠らせてもらおうとするのですが、同じ家の中では泣き声が聞こえて気になったり、おっぱいが張って痛くなったりするために、結局長くても1時間ほどしか眠れませんでした。
そして産後1ケ月で自宅に帰ってからも、同じ状態が続くのでした。
【参考・画像】
※1 キャサリン・エリソン著(2005)『なぜ女性は出産すると賢くなるのか〜女脳と母性の科学〜』- Amazon
※ Mcimage、 ucchie79 / Shutterstock
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