メジャーリーグで優勝すると、日本のようにパレードを行うの?

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2018年10月18日 08:02  教えて!goo ウォッチ

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写真メジャーリーグで優勝すると、日本のようにパレードを行うの?
メジャーリーグで優勝すると、日本のようにパレードを行うの?
「優勝を選手と一緒にお祝いしたい」というファンの思いを実現してくれる優勝パレードは、スポーツの人気イベントの一つ。特に、プロ野球の優勝パレードは多くの人が楽しみにしており、昨年日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークスの優勝パレードには、約35万人が沿道へとつめかけた。プロ野球の優勝パレードは国内では恒例となっているイベントだが、野球の本場のアメリカでも行われているのだろうか? 「優勝パレードについて」と「教えて!goo」にも他国の状況はどうなのかと質問が来ていた。そこで今回は、10年に渡って東海大学野球部の監督を務め、メジャーリーグにも精通している伊藤栄治さんに話を聞いた。


■メジャーリーグにも優勝パレードはある

メジャーリーグで優勝したチームも日本と同じようにパレードを行うのだろうか?

「これはアメリカのプロスポーツ全般にいえることですが、『おらが町のチーム』という地元の意識は強く、優勝すると町中が熱狂的に盛り上がります。もちろん、それはメジャーリーグにもあてはまり、優勝パレードが行われます。パレードには選手だけではなく球団職員もチームスタッフも参加し、たとえばボストンレッドソックスが優勝したときには、観光に利用するダックボート(観光用水陸両用車)に乗った優勝パレードが行われました」(伊藤さん)

やはり地域を上げて盛り上がるとのこと。

■優勝記念キャンペーンはない

日本のプロ野球では、オーナー会社による優勝記念キャンペーンや優勝記念セールも恒例となっている。たとえば昨年、日本一に輝いたソフトバンクは総額300万円分の商品券が当たるキャンペーンを実施した。同様にメジャーリーグでも優勝記念キャンペーンはあるのだろうか?

「そもそも、メジャーリーグではオーナー会社が日本ほど前面に押し出されていません。オーナーが所有・経営する会社はありますが、優勝記念キャンペーンや優勝記念セールは印象にないです」(伊藤さん)

優勝記念キャンペーンを楽しみにしている筆者にとっては、少し残念な話だ。

「ただ、チームショップ(チームのグッズ等を扱うショップ)は品数を増やし、商品が割高で売られるケースはあります。これはチームの収益になります。消費者にとっては、日本の優勝記念キャンペーンとは逆ですね(笑)」(伊藤さん)

日本の野球界とメジャーの経営手法の違いが表れているともいえるだろう。

■優勝は地元に力を与える

スポンサー企業ではなく、より地域中心に盛り上がるアメリカ。その情景を、先ほど話のあったレッドソックスを例にさらに聞いた。

「レッドソックスはアメリカで屈指の人気チームですが、2004年の優勝は、じつに86年ぶりでした。そのときはニューイングランド地方のお墓がレッドソックスのグッズだらけになったそうです。レッドソックスは地元ボストンをはじめ、ニューイングランド地方に世代を超えた熱狂なファンがたくさんいて、多くの方がユニホームや帽子などとともに『おじいちゃん、おばあちゃん、やっとレッドソックスが優勝したよ』という報告をしたというわけです」(伊藤さん)

86年ぶりとはすごい。長い歴史があり、チーム数も多いメジャーリーグならではのエピソードだ。

「レッドソックスはその後、2007年、2013年も優勝をしました。ちなみに2013年はボストンマラソンでテロ事件があった年です。レッドソックスは『B STRONG』というスローガンをかかげ(be動詞とボストンのBをかけたもので『ボストン強くあれ!』という意味)、奇跡的な勝利を続けてワールドシリーズを制覇しました」(伊藤さん)

他にも同様のケースがあるという。

「同じように、メジャーリーグでは、シーズン中に起こった災害や事件がきっかけになり、『勝利することで市民を勇気づけよう』という意識が優勝につながっていくケースがあります。たとえば、昨年(2017年)のヒューストンアストロズも、地元が大規模な水害にあい、その災害に負けまいとする選手や地元のファンの意志が優勝の原動力になったという見方もできます」(伊藤さん)

天災や災害は降ってこないことが望ましい。しかし応援しているチームが勝つとファンはうれしくてやる気が出るし、優勝したらパレードや記念キャンペーンで地元は活性化し、その絆をより強くする。埼玉が地元の筆者は、今年は埼玉西武ライオンズが日本一になることを期待している。

●専門家プロフィール:伊藤栄治
1966年生まれ。東海大学卒業後、同大学野球部のコーチ、助監督を経て1997年に監督に就任。首都大学野球リーグで優勝多数の実績を挙げ、明治神宮野球大会では1999年から3年連続準優勝、全日本大学野球選手権大会では2001年に優勝に導くなど、その高い指導力と理論には定評がある。2007年に監督を退任し、現在は同大学体育学部 スポーツ・レジャーマネジメント学科教授。『DVDでよくわかる!野球』(西東社)など、野球に関する書籍の監修も行う。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)



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