92歳の料理研究家・桧山タミさんの言葉が温かい 大切なのは「美味しいものを食べさせてあげたいって思う心」<動画あり>

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2018年10月19日 18:23  Techinsight Japan

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火加減を見る桧山タミさん
92歳で今もなお現役で活動する料理研究家・桧山タミさんが、料理に込めた思いについて語る動画がこのたび公開された。何十年も台所に立ち続けてきたであろう桧山さんが料理しながら発する言葉のひとつひとつが、温かくも核心をついている。

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桧山タミさんは、福岡市中央区で「桧山(ひやま)料理塾」を開き、20〜70代の幅広い世代の生徒たちに「ほんもの」の美味しさを伝えている。この料理教室をひそかに「人生塾」と呼ぶ生徒もいるほど慕われている桧山さんだが、2017年には初の著書『いのち愛しむ、人生キッチン』を出版した。調理のコツや使い心地の良い道具を紹介するとともに、料理を楽しむための助言をまとめた同書は好評で、「宝物になりました」「感動しました」「とても優しい気持ちになりました」などの声が読者から寄せられている。


その桧山さんのドキュメンタリー動画『火のあるくらし「桧山タミ先生」篇』が西部ガスにより公開された。土鍋で火加減を見ながら白米を炊き、炊けたご飯を茶碗によそい、ニンジンやタケノコを包丁で乱切りにして煮物を作り、ジューッという音を立てながら卵焼きを作る桧山さん。


「大変だから、そういう時は、ご馳走じゃなくていいですよ、あるもんで。おにぎりでも作ってやって」「大変と思うと、ご馳走やないよって」「だけんね、楽しんで作ったのはご馳走」「私ね、頑張らんでいいよって」と語る桧山さんの言葉は、しっかりしているが穏やかだ。疲れているときにも家族のために頑張って料理しなければ―という考えにとらわれていた人たちは、これらの言葉を聞くと肩の力が抜けるのではないか。

おにぎりを手のひらで転がしながら、「美味しくなれ、美味しくなれ」と言いながら何回も力強く握る桧山さんは92歳とは思えない。「美味しくなれ」と言って握ると「ちゃんと美味しくなります」と明かす。「握ると、やっぱりなんか、違うんですよ。エネルギーが入って来るのと、来ないのの差かなってぐらいで。だから、思いって通じるんですよ、必ず」と手から料理人のエネルギーや思いが伝わることを断言した。


そして「だから、料理っていうのには、本当決まりってないんですよ。その日の気候と食べる人によって、変えてあげれば、良いんですよ。いつも家族のことを思ってやる」「美味しいものを食べさせてあげたいって思う心が一番、大切やないかなって」と桧山さん。長年料理に携わってきた桧山さんの料理の本質を捉えた言葉だ。

頑張らなくていい、愛する人や大切な人を思いながら料理を楽しむ―大先輩の説得力のある言葉には、料理するときの気持ちが改まり、温かい気持ちになってくる。



(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)

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