ホーム > mixiニュース > エンタメ > 芸能総合 > 「ジュリアナ東京」も大阪で復活! トレンディドラマの再放送や主題歌ノンストップCDも話題に! 90年代バブルの流行を探る

「ジュリアナ東京」も大阪で復活! トレンディドラマの再放送や主題歌ノンストップCDも話題に! 90年代バブルの流行を探る

2

2018年10月23日 01:32  日刊サイゾー

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊サイゾー

写真『Love Story~ドラマティック・ミックス~ Compilation』()
『Love Story~ドラマティック・ミックス~ Compilation』()

 時代はめぐっていく。何度も、何度でも……。

 そんな想いをめぐらせると、リリー・フランキーの軽妙なMCを背景に、横山剣(クレイジーケンバンド)や田島貴男(オリジナル・ラブ)らの多彩なアーティストが、昭和を代表する歌謡曲やポップスの名曲を次々とカバーして歌う『The Covers』(NHK BSプレミアム)へとたどり着く。

 2014年のスタート以来、過去に埋もれてしまった歌謡曲や、人知れず歌い継がれてきた珠玉のポップスの魅力をリリーが切々と語り、そんな楽曲をリスペクトしてやまないアーティストたちがカバー・バージョンを披露する番組構成が人気を呼んでいる。

 そして、この番組が火付け役となって、地上波の音楽番組や音楽フェスのカバー特集にまで、少なからず影響を与えているのも事実なのだ。

 幾度も幾度も繰り返される現象。今また、我々は目の当たりにしている。四季の移ろいの中、街なかを歩いて気づくのは若者たちのファッションの変貌。90年代の若者たちが、こぞって愛用していたデザイナーズブランド風のダボッとしたシルエットのアウターやパンツ。それらをさりげなく着こなす昨今の若者が目立ち始めてきた。

 また、有名スポーツブランドなどのやたらと主張の強いロゴ入りインナーや、いわゆるジャージ風トップスやパンツを取り入れたコーディネートの人気も再燃。

 渋谷や六本木の人気ブランドショップのショーウインドウに目をやると、確かにそれらの組み合わせでモードが展開されている。一時はダサさの極みになっていた90年代ファッションも、今また洗練されたスタイルとして再び脚光を浴びるようになってきた。

 そんなムーブメントは、音楽やファッションの世界だけで起こっているのではない。

 今年9月から関東ローカルで14年ぶりに再放送されたフジテレビ系のドラマ『東京ラブストーリー』は、大方の予想を裏切って大きな話題となった。1991年の本放送時には、視聴率20%超えを連発した大人気のトレンディドラマだったのだ。

 とはいえ、このドラマが再放送されるというだけで、多くの人々がSNSで話題に飛びつき、ニュース番組で報じられてしまうような現象は、いままでに見られないものであった。

 誰もがドラマで描かれた「ねぇ、セックスしよ」みたいなシーンに、甘いときめきを覚えていたわけではない。再放送の話題に集まった数多くの声は、ある種の「ツッコミ」にまみれていた。

 その時代をリアルタイムで体験した世代、特に中年層となった男性は「ドラマのような日常なんて、今はもう……」とため息交じりにつぶやき、ドラマの放送以後に生まれた世代は、肩パットの入った奇妙なシルエットのブランド服や、太眉に代表される90年代の女優メイク、ソバージュパーマなどのヘアスタイルを面白おかしく見ては楽しんでいたのだ。

 だが果たして、それらのレスポンスは嘲笑なのだろうか?実際には、90年代を知る者も知らない者も、そんな個性的な時代が醸し出す“引力”に吸い寄せられていったのではないだろうか。

 昨年、筆者は『1985-1991 東京バブルの正体』(MM新書)を上梓した。

 この本では、バブル景気に沸いた世相とはなんだったのかを分析した。実のところ、景気動向としてのバブルは1986年12月から1991年2月までと意外に短い。

 だが、文化という側面で見ると長い。前兆となる80年代文化。バブルの余韻と、未来への不安とがごった煮になって疾走した90年代文化。それらバブル景気の前後を含めた時代への、一種の憧れ。それが、昨今のリバイバルの背景にあるのだ。それを感じたのは、本を読んだ読者たちからの感想の数々だった。

 ある者は、会社のカネで「研修」と称した海外旅行に幾度も出かけた感想を。ある者は、会社の経費だけで生活して、給料は全額貯金だったのが当たり前なことを。そして、バブルがはじけて財布の中身が寂しくなってきてもまだ、「刺激的なものは山のようにあった」と。

 1975年生まれの筆者は、バブルの恩恵なるものが記憶にない。

 鮮明な記憶として、テレビ朝日系列深夜の情報番組『トゥナイト』で幾たびも取り上げられた、港区芝浦に存在した伝説のディスコ「ジュリアナ東京」の潜入レポートを初めて観た時の衝撃が忘れられない。

 ハードコアテクノが高鳴るお立ち台で、ボディコン女性たちがジュリ扇(羽付き扇子)を振り回して踊る狂乱の映像は、岡山県の高校生に「何としても、東京の大学に進学せねばなるまい」と決意させるだけの、強烈なインパクトがあった。

 そして、上京した94年の春。ニュースでは日々、景気の低迷を報じるようになっていったものの、東京には無数のメインカルチャーとサブカルチャーが共存していた。労力さえ惜しまなければ、本からも、スクリーンからも、マンガからも大切なメッセージを受け止めることが可能な時代だった。そしてまた、狙いを定めればテレビやラジオ、ライブハウスのチラシや雑誌の隅の小さな情報欄からも、導かれるように貴重な情報が持たらされたのだった。

 そこには、肌身離さぬスマホからニュースや音楽が無機質に流れてくる現代とはまるで違った、特異な嗅覚が存在していた。

 人々は今、90年代特有の、あの空気を再び求めているのではなかろうかと、筆者は考えた。

■恋と、ドラマと、歌と。

 そんなタイミングで、今夏リリースされたCDアルバムが異例のヒット真っ只中との一報が、当事務所の企画制作部・増田俊樹から知らされた。

 それは、鈴木杏樹をジャケットに起用した『Love Story 〜ドラマティック・ミックス〜』というタイトルのノンストップ・ミックスCDで、テレビドラマの主題歌のみを収録したコンピレーションアルバムだった。

 いま、CDという言葉を口にすれば、あとに続くのは「売れない」というワードである。もはや、CDアルバムは音楽マニアのみが買う希少品で、気に入った楽曲があれば配信で購入したり、YouTubeなどの無料動画サイトで聴くもので、CDアルバムにカネを払うという概念自体が消滅しようとしている。そうした時代にあって、過去のドラマを中心に据えた主題歌集で、旧譜のみを収録したCDアルバムが妙な人気を集めていること自体、不思議な感じがした。

 稀有なケースだと伝える増田からの情報を探ってみたところ、ヴィレッジヴァンガードでは全国全店舗でのCD売上1位にランクイン。リリースから1カ月余りで販売枚数は既に5万枚を突破。これに驚いた発売元のユニバーサルミュージックが、急遽テレビCMのオンエアを決定。10月31日からは、若い世代に利用者の多い歌詞付き音楽ダウンロードアプリ「レコチョク」でキャンペーンが始まるなど、関係者も予想外の売れ行きに驚きを隠せないのだという。

 筆者も都内のCDショップへと早速足を運んでみた。数々の店舗を取材したところ、いずれも店頭やJ-POPコーナーの目立つスペースに、このコンピレーションアルバムが平積みされている。

「スズキ山盛りの平積み杏樹」現象は、いつの間にやら90年代にタイムスリップしてしまったかのような錯覚すら覚えたものだ。

 収録された32曲は、90年代から2000年代にかけて、誰もが「知ってる、懐かしい」と想い出すセレクト。『SPEED/STEADY』(テレビ朝日系ドラマ『イタズラなKiss』主題歌)・『米米CLUB/君がいるだけで』(フジテレビ系ドラマ『素顔のままで』主題歌) ・『REBECCA/フレンズ 〜remixed edition〜』(フジテレビ系ドラマ『リップスティック』主題歌)など。そして、90年代を代表するボーカリストである福山雅治から、DREAMS COME TRUE、今井美樹などと、豪華な面々の楽曲も集められている。

 だが、それらの曲は、ただ懐かしさを感じるリアルタイマーだけに支持されているのであろうか。アルバムの6曲目を飾るオリジナル・ラブの『接吻 -kiss-』は、93年に日本テレビ系列で放送されたドラマ『大人のキス』の主題歌だった。

 この曲のリリースと時を同じくして、「渋谷系」と呼ばれる渋谷区宇田川町界隈を発信地としたJ‐POPのムーヴメントが巻き起こり、筆者も上京と同時にフリッパーズ・ギターやピチカート・ファイヴ、そしてオリジナル・ラブなど、それら「渋谷系」の代表的なミュージシャンたちの存在を知ったのだった。

 その後、ドラマ主題歌『接吻 -kiss-』のヒットと「渋谷系」の一大ムーブメントに後押しされ、オリジナル・ラブは「渋谷系」の寵児となっていったのだった。

『接吻 -kiss-』はオリジナル・ラブの創設メンバー・田島貴男の作詞・作曲によるラブソングで、田島自らボーカリストとして独自の美学を表現するスタンダード・ナンバーなのだが、実のところ『接吻 -kiss-』が長きにわたってさまざまな歌手やアーティストに歌い継がれて来た事実はあまり知られていない。

 発表から10年後の2003年、中島美嘉が自身のアルバム『LOVE』にて『接吻 -kiss-』のカバー曲を収録したことは広く知られてはいるものの、その以前や以降も中森明菜、甲斐よしひろ、ハナレグミ、鈴木雅之、さかいゆうなど、ざっと調べた限りでも、CDがリリースされた1993年から2017年までの間、実に様々なアーティストの50タイトル余りのCDに『接吻 -kiss-』のカバー・バージョンが収録されてきたのである。

 この曲に関していえば、当時を知らない世代に向けて、一周回ってその魅力を知らしめている。

 さらに、この原稿の冒頭でも触れた『The Covers』や、フジテレビ系列で放送された『FNS歌謡祭』や『水曜歌謡祭』などでカバー曲を披露し続けた、歌い手としての田島貴男も忘れられない。

『プレイバックPart2』『夢先案内人』(山口百恵)、『勝手にしやがれ』(沢田研二)、『お嫁においで』(加山雄三)、『いとしのエリー』(サザンオールスターズ)、『春よ、来い』『時のないホテル』(松任谷由実)などのカバーではさまざまなアレンジを試しつつ、それらの楽曲を次なる世代に伝えようと切磋琢磨する田島の歌声に筆者は胸打たれてしまったのだ。

 過去の流行が廃れて消え去るなんてことは絶対にあり得ない。いつの時代も流行はまた新たなるスタイルへと変貌し、さらなる発展を遂げていくに決まっているからだ。
(取材・構成=増田俊樹/執筆=昼間たかし)

『Love Story 〜ドラマティック・ミックス〜』
発売元:ユニバーサル ミュージック合同会社
価格:¥2,138税込)
https://www.universal-music.co.jp/p/uicz-8199/

このニュースに関するつぶやき

  • 今日から大阪にオープンかぁ〜 落ち着いたら行ってみようかな!
    • イイネ!3
    • コメント 7件
  • 今日から大阪にオープンかぁ〜 落ち着いたら行ってみようかな!
    • イイネ!3
    • コメント 7件

つぶやき一覧へ(2件)

あなたにおすすめ

ニュース設定