三陽商会がビジネス領域拡大へ約100億円投資 M&Aも視野に

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2018年10月30日 21:42  Fashionsnap.com

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代表取締役社長 岩田功氏 Image by: FASHIONSNAP.COM
三陽商会が10月30日の今日、2018年12月期第3四半期累計(1月〜9月)決算を発表した。売上高は413億8,900万円(前年同期比6.5%減)、営業損益は22億5,900万円の赤字(前年同期28億1,400万円の赤字)、経常損益が22億900万円の赤字(同29億3,300万円の赤字)で、保有不動産の三陽商会青山ビルなどを売却したことで四半期純利益は15億6,000万円に落ち着いた。 

 夏の猛暑や9月以降の天候悪化が影響し売上高は減少したが、粗利益の改善と販管費の削減などにより業績が改善。3月時点で伸び悩んでいたECは、ラグジュアリーブランドのEC戦略やオペレーションを行うRUBY GROUPを4月に子会社化したことで社内のECチームとの連携が強化され、9月には当初予想を8億円上回り40億円に到達したという。 
 今後の成長戦略について、広告や販売促進部門、EC、直営店を強化し、2020年までに約100億円を投資すると発表。具体的には、マーケティング投資や都市型商業施設などへの出店による販路拡大で認知度を高めることで、展開ブランドの「プレミアムブランド化」を目指す。EC戦略ではABEJAとの業務提携により店舗とオンラインでの購買をシームレスにし、パーソナライズされた商品提案を促す。そのほかデジタル技術を駆使することで生産の全領域を対象にコストの削減と効率化を図るという。また、直営ECサイトの「サンヨー・アイストア」と各ブランドの公式サイトを1つのサイトとして運営することも検討。岩田功代表取締役社長は「新たなビジネスモデルを構築することで、ブランドの認知度を含め全体的な魅力を高めていく」と事業領域の拡大についても触れ、M&Aや資本業務提携を積極的に行う考えを示した。
 なお、今年9月に募集を開始した希望退職者約250人分の特別退職金と再就職支援にかかる費用について今期の決算の特別損失として計上する予定だったが、11月下旬に応募数が確定するとして、発表は12月以降に見送っている。

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