暴言に土下座要求、日本の「カスタマーハラスメント」に厚切りジェイソン「アメリカでは店員は対等な立場」

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2018年11月17日 09:11  キャリコネニュース

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店員に暴言を吐き威嚇する、正座や土下座を要求するなど、悪質なクレームが深刻化している。11月12日放送の「クローズアップアップ現代+」(NHK総合)では、厚切りジェイソンさんがゲスト出演し、こうした「カスタマーハラスメント」についてコメントした。

「アメリカだと(客が)店員を自分より低い立場と思っていない、対等な立場だと考えている」

などの発言が、ネットで注目を集めている。(文:okei)

「お客様のキレる視点が、昔とは違う」脅えるレジ担当

流通・サービス業の従業員による労働組合のアンケート調査では、回答した8万人うち7割が、客からの過剰なクレームに苦しんでいた。最も多いのが、「暴言」や「恫喝」だという。

「居酒屋で『靴が見つからない』と怒った客に朝まで正座をさせられ、靴代も弁償」
「弁当を買った客に『たれが車にこぼれた』とシートの洗浄代2万円を要求された」
「女性従業員の体にしつこく触る客に困り、警察を呼ぶと、逆恨みしネットで名前を公開された」

など、酷い事例が次々に上がった。

スーパーのレジ係を務める女性は、ごく普通の中年女性がいきなり怒鳴り出したことを振り返り、「お客様のキレる視点が、ちょっと昔とは違う。『ごもっともです』といえる内容でない部分でキレられる」と脅えていた。組合では、こうした過剰なクレームで精神疾患になった人が600人近くに上るとしている。

こうした事例に対し、厚切りジェイソンさんは、「アメリカではカスタマーハラスメントは聞いたことがない」と語る。

「店員さんが抵抗するからだと思うんですよね。こういう変なことを土下座しろと言われても、『いや、それ関係ないでしょ、やりません』と思い切ってやれる」

そのため、ハラスメントにまでは繋がらないとしていた。会社の手前強く出られないという心配には、

「上司に説明すれば誰も怒らない」
「日本でも誰も怒らないと思いますけど、それでも現場では断れない人はまだ多いんですね」

と感想を述べていた。確かに理不尽なクレームは断るのが当たり前だが、日本は我慢して謝ることが通例になってしまっている。

悪質な客か良い客か「どちらを大事にするのかは会社が決めなくては」

しかし、どんな客にも謝る姿勢は却ってクレーマーを助長させてしまう。関西大学の池内裕美教授は、「過剰サービスによる過剰期待と呼んでいる。やってもらって当たり前、過剰サービスが私たち日本人の標準になってしまっている」と解説。「格差の問題」もあると指摘する専門家もいた。

ジェイソンさんは、「アメリカでもそういう現象(格差)自体はあるんですけど」とした上で、

「アメリカだと(客が)店員を自分より低い立場と思っていない、対等な立場だと考えている」

と話した。日本では何故か「お金を払う方が上」という意識がまかり通っているが、本来は店員と客に上下関係などないのだ。この話に共感した視聴者は多かったようで、ネットではジェイソンさんの言葉を紹介する様々なツイートが拡散していた。

不当なクレームをつける人を減らすには、悪質な客を「会社が断らないといけない」と説くジェイソンさん。ずっと対応してしまうと消費者がやり続けるため、「(企業が)それをやらせてるようなもの」と指摘する。

「クレームをつけている人に対応してる間に、より良いお客様を、3〜4人分は対応できなくなっている。どれを大事にするのかは会社が決めないといけない」

と、企業が客を選ぶ姿勢の大切さを語っていた。

深刻化するカスタマーハラスメントに対して、国も実態調査に乗り出し、法整備が必要か今年から検討を始めている。多くの企業が「悪質な客よりも従業員が大切」という方向に、舵を切ってもらいたいものだ。

このニュースに関するつぶやき

  • これが日本人の民度の低さよ。やりたい放題でも普通の先進国の人間ならここまでの発想がわかない。ちなみに海外でこれやったら想定外で出禁OR警察。
    • イイネ!50
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