紅白出演TWICEにも「慰安婦シャツを着ていた」と炎上攻撃! ネトウヨがBTSの“二匹目のドジョウ”狙う韓国ヘイト

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2018年11月18日 14:01  リテラ

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リテラ

12月26日にリパッケージで発売される『BDZ(通常盤)』

 TWICEが炎上している。TWICEは先日『第69回NHK紅白歌合戦』への出場が決まり、K-POPガールズグループとしては初めての2年連続出場という記録をつくったばかりだが、そんな彼女たちが「慰安婦シャツを着ていた」としてネトウヨから攻撃を受けているのだ。



 たとえば、元北海道議会議員の小野寺まさる氏はこのようにツイートしている。



〈【悲報】原爆Tシャツで日本人を敵に回したBTSがNHKの紅白落選!これは朗報だが、実は2回目の出場を決めたtwiceのメンバーのダヒョンさんが「慰安婦Tシャツ」を着ていたことが判明。このTシャツの売り上げは韓国の理不尽な慰安婦活動の資金源に…。NHKはこんな反日活動家を紅白に出場させるのだ〉



また、その他にもネット上にはこんな言葉が並んでいる。



〈韓国出身の人間を起用する時は常にこういうリスクあるからな〉

〈いや今からでも取り消せよ それくらいの矜持は示せよ国営放送〉

〈他の国で稼げないから日本に来るんだろうし上っ面だけだも親日に出来ないのかコイツら〉

〈日本嫌いなのにお金稼ぐ為に日本に媚売れる精神が理解不能ね〉



 ネットニュースやまとめサイトも盛んに取り上げ、「BTSの『ミュージックステーション』キャンセルに続いて、TWICEも『紅白歌合戦』辞退か?」といった文脈ができあがっている。



 これはBTS騒動の二匹目のドジョウを狙ったもので、その本質は、本サイトが以前から指摘しているように(https://lite-ra.com/2018/11/post-4362.html)、BTS騒動と同じく「韓国ヘイト」である。



 振り返れば、11月9日放送『ミュージックステーション』(テレビ朝日)のBTS出演キャンセルの裏には、レイシストに扇動されたネトウヨ層たちの電話攻撃があった。



 たとえば、韓国人や中国人へのジェノサイドまでをも主張するレイシスト団体「在特会(在日特権を許さない市民の会)」元会長の桜井誠氏は、11月5日に更新したブログで『ミュージックステーション』のスポンサー企業に“電凸”する旨を告知。また、ブログの読者にも同様の行為を行うように煽っていた。



 在特会はこれまで、原爆ドーム解体を主張したり、8月6日に核武装推進を訴えたデモ行進を行うなどしてきた。本当に原爆や核の問題を考えているというのであれば、問い糺されるべきは、ただ単に原爆の写真がプリントされていたTシャツを着ていただけのジミンではなく、桜井氏自身ではないか。



 そして、K-POPアーティストを韓国叩きの道具にしている連中の化けの皮が剥がれたのが、BTSによる謝罪の声明と、その謝罪を受け入れた日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の一連の動きに対する反応である。



 11月14日、BTSの所属するBig Hitエンターテインメントは、〈当社所属の全アーティストの活動において、戦争および原爆等を支持せず、これに反対し、原爆投下により被害に遭われた方を傷つける意図は一切なく、今後もないことを明らかにいたします〉と、原爆に対する考えを明らかにし、さらに、〈当社が事前に十分な監修ができず、当社のアーティストが着用するに至ったことにより、原爆被害者の方を意図せずとも傷つけ得ることになった点はもちろん、原爆のイメージを連想させる当社アーティストの姿によって不快な思いを感じ得た点について心よりお詫び申し上げます〉と謝罪した。



 またさらに、Big Hitエンターテインメントは、単に声明を発表するだけにとどまらず、事務所の代表者が日韓の被爆者団体に直接出向いて説明と謝罪をしている。



●BTSを許した被爆者団体にネトウヨが「反日朝鮮人」と攻撃



 Big Hitエンターテインメントの真摯な謝罪を受け入れた被団協は、抗議の声明は出す予定はないことを明らかにした。そして、被団協の木戸季市事務局長は「こうした表現を巡る問題では、対決や分断を煽るのではなく、対話を通じてお互いの理解を深める方が望ましい。核兵器とはどういうものなのか、何が問題なのかといった点を巡り、話し合いをしていきたい。BTS側にもそう説明し、一致した」と語った。



 こういった一連の動きにより韓国叩きのための道具を失ったネトウヨは、ツイッター上にこんなグロテスクな言葉を書き連ねたのだ。



〈やはり広島被爆者団体の人も反日朝鮮人のようです〉

〈BTSの件、日本原水爆被害者団体協議会は抗議声明出さないようだな。やっぱただの政治団体だったか〉

〈原爆ナチス少年団こと防弾少年団のおかげで、また人権詐欺団体が発覚した。「日本原水爆被害者団体協議会」という団体らしい。ありがたいことだ。人権詐欺団体、ホント嫌い〉



 要するに、彼らにとって「原爆被害者の心情」などどうでもいいのだ。「韓国ヘイト」に使えるものであればなんでもよかったということが、この矛盾からも明らかである。こんな言葉を平然と書き連ねるような連中が「BTSは原爆の被曝者に謝れ」などと言う資格があるのか。



 もちろん、このケースではBTSにまったく問題がなかったわけではない。ジミンが着ていたきのこ雲のTシャツの主題は「韓国解放」であり、ネトウヨたちが騒ぎ立てた「原爆万歳Tシャツ」というのは歪曲だったが、それでも、無慈悲な兵器で多くの人々が殺された悲劇を顧みず原爆を肯定するかのようなデザインのものであり到底賛同できるものではない。この点に関してはBTS側に落ち度があった。



 しかし、TWICEの場合はまったく別だ。問題となっているのは1年以上前にメンバーのダヒョンがプライベートで着ていたシャツ。そのシャツはMARYMONDという、収益を元従軍慰安婦の人たちの支援として寄付するチャリティーブランドのものだった。



 MARYMONDのテーマは、戦時下に起きた性暴力の苦しみといまでも対峙し続ける女性たちに寄り添い、彼女たちの生活のサポートすることにある。女性の人権問題に向き合うことに「反日」の意図などどこにもない。MARYMONDのシャツを着るという行為は、彼女の社会意識・チャリティー意識を称賛されこそすれ、批判される筋合いのものではない。



 つまり、TWICEはBTS騒動に味を占めたネトウヨが「韓国ヘイト」を垂れ流すことの正当化の材料として、無理やりもち出されているのである。



●騒動の連鎖の背景に、ネトウヨに媚びる地上波テレビ局



 所属事務所の謝罪により話題が収束しつつあるBTSの次に「韓国ヘイト」の材料を探していたネトウヨたちが、今度は『紅白歌合戦』出場で話題性のあるTWICEに飛びついたといった構図であるが、このように騒動が連鎖している背景には、バッシングの本質が「韓国ヘイト」にあることを見抜くことができず、そこに加担したメディアの責任も大きい。



 メディアのなかでも特に、状況を悪化させる働きをしたのが、地上派のテレビである。ネトウヨの抗議に怯えてBTSの出演を取り消した『ミュージックステーション』。また、ワイドショーも日韓の対立を煽り、BTSに対する罵倒の言葉ばかりを垂れ流しBTSリーダーの何年も前の韓国独立を祝う発言を「反日発言」と紹介したり、実際には韓国でもBTSのTシャツを諌めるような意見もあったにもかかわらず日本に対して過激に反発する声ばかりを紹介するなどし、日韓対立や嫌韓感情を煽りまくっていた。



 そして、ネットでは、BTSを少しでも擁護しようものなら、たちまち炎上の対象となった。



 たとえば、「人なつっこいし、日本語も上手だし、すごい好きなんだな日本のこと、みたいに僕は個人的には感じた」(11月12日放送『直撃LIVEグッディ!』/フジテレビ)と発言したトレンディエンジェルの斎藤司や、事務所ぐるみでの確信犯的な反日行為だと陰謀論を主張した北村晴男弁護士に対して「意図的じゃない」(11月13日放送『直撃LIVEグッディ!』)と反論したサバンナの高橋茂雄のようなコメンテーターは「反日芸人発見」や「日本から消えろ」などと罵倒を浴びせられていた。



 しかし、一方で、ARMY(BTSのファンの総称)をはじめとしたK-POPファンたちのなかには、本サイトでも指摘したように、草の根で両国の亀裂を埋めようとする動きが起きている。



 韓国の日刊紙・ハンギョレ新聞のニュースサイト(11月12日付)にはこんな社説が出ていた。



〈このような時ほど韓国もまた、日本には多様な考えを持っている人々がいるという事実も記憶してほしい。防弾少年団の出演取り消しに対しては「やぼな対応」であり「残念だ」という声も出てくるという。特に強制徴用問題がここまで来られたのは、日本の裁判所に被害者が訴訟を起こした20年余り前から物心両面で支援を惜しまなかった良心的な日本の市民の力が大きかった。11日、東京で約20団体が集まって結成された「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」がその代表だ。保守化して日本で嫌韓の雰囲気が高まる中でも「強制徴用は植民地支配で奪われた個人の尊厳問題」という信頼のもと、容易ではない歳月を経てきた人たちの声は響く。

 極右勢力と日本政府に対しては堂々と批判して要求するが、日本人たちの良心に対する呼び掛けと連帯の綱は手放してはならない。日本政府も最近、文化・スポーツなどの交流は続くように願うと表明しているだけに、前向きな態度を期待したい。13日から始まる防弾少年団の日本ツアーが、韓日の市民の心に小さな掛け橋をかけることを願う〉



 ハンギョレ新聞が指摘しているように、K-POPは分断を煽るための道具ではなく、分断を乗り越える力を持ったものだ。ネットニュースもテレビも、ネトウヨ的意見に媚び便乗し、差別感情や日韓対立ばかりを煽るのは一刻も早く止めるべきだ。

(編集部)


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  • 歴史問題で謝罪・賠償を永遠に繰り返しておいて、経済協力や文化交流は別でしょと平気で擦り寄ってくるのはホント勘弁です。
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