MRスペクトロスコピーによる脳診断
インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームは、「Lancet Neurology」にて、新生児に対して、MRスペクトロスコピー(核磁気共鳴画像法(MRI) の手法のひとつ)にて検査することにより、脳診断の正確性が高まり、2歳までの発達度合いが推測可能になると発表した。
MRスペクトロスコピーは、脳の視床(情動や行動に深く関わる領域)にある細胞の正常性を診断できる。脳の酸素が欠乏した場合、主に、この領域が損傷を受ける。
アメリカ、イギリスの医療機関7ヶ所にて、生後4〜14日の新生児200人以上を対象に検査を実施したところ、診断精度は98%であった。
MRIとMRスペクトロスコピーの相違
MRIでは、白黒の脳画像にて色が薄く見える部分が損傷部であると判断する。医療関係者は、脳画像より、損傷程度、長期的影響を推測する。
診断精度は60-85%であるが、脳画像が不鮮明では正確な診断はできない。それゆえ、脳画像の撮影には放射線技師・レントゲン技師の技量が問われる。
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一方、MRスペクトロスコピーは、15分程度の検査により、N-アセチルアスパラギン酸を解析する。ニューロン・神経細胞の機能はN-アセチルアスパラギン酸の総量にて判断でき、9〜10は正常、3〜4損傷と診断可能となる。
(画像はプレスリリースより)
Imperial College London
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