『PUBG』&マルチタスクもサクサク快適ーーゲーミングスマホ「ROG Phone」徹底レポート(後編)

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2018年11月20日 09:12  リアルサウンド

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 “最強”と言えるゲーミングスマホ「ROG Phone」について、その性能を徹底検証する本企画。前編に続き、後編ではさらに便利な機能と、組み合わせて使いたい周辺機器を紹介する。人気バトロワゲーム『PUBGモバイル』もプレイしてみたので、そのレポートもご確認いただきたい。


参考:もう、誰も追いつけないーー ゲーミングスマホ「ROG Phone」徹底レポート(前編)


Game Genieを使えば、もう邪魔は入らない


 Game GenieはASUSのZenfoneシリーズにも搭載されているゲーム向けの機能だ。もちろんROG Phoneでも使用可能で、このGame Genieを使えばもう邪魔は入らないだろう。


 皆さん経験ないだろうか? バトロワで敵と遭遇して撃ち合っているとき、音ゲーでパーフェクトクリアまであと1歩のとき、タイムアタック中で完璧に最適な行動をできているとき。そんな時に前触れもなくやってくるやつら……。


「いま暇?」
「遊びに行かない?」
「あぁぁぁぁぁぁぁああああ! いま暇じゃないし、遊びにも行かねぇよ!!!!」


 ROG Phoneならそんなことはない。Game Genieを起動して、「アラートなし」をオンにするとすべての通知が画面に表示されなくなる。


 さらに着信も自動拒否するように設定も可能なので、勤務時間外に電話を掛けてくる上司にも有効かもしれません。他にもマクロ機能や画面録画機能、画面をストリーミングできる機能なども搭載されているので、ゲームを快適にプレイすることができるだろう。


 ROG Phoneはアタッチメントも豊富で、スマホでありながらスマホという枠を超えた使い方が可能だ。


MOBILE DESKTOP DOCK


 MOBILE DESKTOP DOCKにROG Phoneを差し込むことで、HDMIでの出力が可能となる。USBポートや有線LANポートも搭載しているので、キーボードやマウス、LANケーブル、ヘッドホンなどを接続することで簡易PCとして使うことができる。販売価格は22800円(税別)とそれなりのお値段だが、パソコンを買うことを考えると安いかもしれない。


 USBポートが少なくても良い場合はASUS Professional Dockを買うのも一つの手だろう。価格も約半額の11980円(税別)で購入可能だ。


 ROG PhoneをMOBILE DESKTOP DOCKか、ASUS Professional Dockに接続した時はキーボードをスマホゲームで使うことができるようにキーマッピングが可能となる。


 他社からType-C対応のハブは多数リリースされているが、他社製のハブではこの機能を使うことが出来ないのは少し残念な点だ。


 とはいえ、ゲームごとにキーマッピングを設定することで、キーボードとマウスを使ってPCゲームと同じ操作感でスマホゲームをプレイすることができるのは、ゲーミングPCを持っていない人にとっては、嬉しい機能ではないだろうか?


TWINVIEW DOCK


 TWINVIEW DOCKはROG Phoneに画面を追加する斬新なアタッチメントだ。画像の上画面がROG Phone、下画面がTWINVIEW DOCKの画面だ。上下で別のアプリを起動可能なので、上画面で攻略を見ながら下画面でゲームをすることも可能だ。上画面で放置ゲーを開いておいて、下画面でバトロワなどの動きの多いアクションゲームをプレイすることもできる。


 実際に、上でレースゲーム、下でバトロワゲームをプレイしてみた。どちらも3Dを使うハイクオリティなゲームだが、カクつきを感じることなくプレイ可能だった。ゲームを2つ同時に起動するというだけでも、かなりの負荷がかかっていると思われるが、それでも余裕の動作を見せてくれた。


 さらに、ROG Phoneを装着する上側にはAeroActiveCoolerと同じ様にファンが仕込まれており、冷却しながら2画面でプレイ可能となっている。さらにさらに、TWINVIEW DOCKには6000mAhのバッテリーが内蔵されており、ROG Phone内臓の4000mAhと合わせて、合計10000mAhのバッテリーを使うことが可能だ。


 TWINVIEW DOCK使用時は、AriTriggerの代わりにこちらの物理トリガーを使用できるので、より操作性が上がるだろう。設定はAriTriggerと同じものが適応されるとのことだ。さらに写真左に見えているSDカードスロットにも注目だ。TWINVIEW DOCKがSDカードリーダー代わりになるので、カメラで撮影した写真をSDカードから取り込んで加工することや、逆にスマホで撮影した写真をSDカードにバックアップすることも出来る。ゲーマーにとってそれが必要だったのかと言われると少し疑問だが、できることが多いのに越したことはない。


 2画面でゲームは少し非現実的かもしれないが、片方で動画見つつ、片方でネットサーフィンしたりなど、ゲーマー以外でも捗りそうだ。筆者は最近、Ingressにハマっているので、IngressをPokemon Goを同時にするのも捗りそうだと感じた。


ASUS WiGig Display Dock


 WiGig Display Dockは、IEEE 802.11 adの高速なWi-Fi規格を使った超低遅延のワイヤレスディスプレイアダプターだ。簡単に言うと、Wi-Fiの技術を使って、無線でROG Phoneの画面をテレビやモニターに表示可能、というもの。以前から、ワイヤレスディスプレイの規格は存在するが、どれも遅延が課題で、ネットサーフィンや写真、動画の閲覧はともかく、ゲームには使えるものではなかった。だが、ROG Phoneであればワイヤレスでテレビに出力しながらゲームも可能だ。


 見た感じで遅延は感じられなかったので、動画を撮影し、遅延を計測してみた。30FPSで動画を撮影してみたところ、最大で1フレーム程度の遅延を確認できた。計算してみたところ、最大で0.03秒程度の遅延があることがわかった。担当者の方曰く、「この会場ではWiGig Display Dockをたくさん使っているので、混線しているので、実際はもう少し遅延が少ないはずです」とのことだ。正直、筆者は0.03秒の遅延を感じ取ることができなかった。これを”遅延している”と言うかどうかは、皆さん次第だ。Wi-Fiの技術を使っているが、ワイヤレスディスプレイにミラーリング中でもWi-Fiや4Gは使用可能なのもポイントだ。


 さらに、WiGig Display DockにはUSB 3.0ポートが装備されており、ここにUSBメモリや外付けHDDを接続すると、簡単にROG Phoneからアクセスすることが出来る。試しにROG Phoneで撮影した4K動画(200MB程度)をUSBメモリーに転送してみたところ、1秒もかからず転送できた。多く見積もって1秒掛かっていたとしても1GBのファイルを5秒で転送可能ということになる。


 外付けHDDを繋いでおいて、写真や動画がいっぱいになったらWiGig Display Dock経由で保存するという使い方も便利だろう。販売価格は34800円(税別)だ。


GAMEVICE FOR ROG PHONE


 GAMEVICE FOR ROG PHONEはROG Phoneに接続可能な専用アタッチメントだ。本体を左右のゲームパッドのようなパーツで挟み込むことでアナログスティック、ボタンでゲームを操作可能になる。ROG PhoneとはType-Cでの有線接続となるので、アタッチメント自体のバッテリーの充電は必要ないのもポイントだ。RPGのリメイク作品などをプレイするのが捗りそうだ。販売価格は8980円(税別)だ。


 筆者はUIにもゲーマー心をくすぐるかっこよさを感じた。スマホゲーマー向けの製品ではあるが、PCゲーマーの心もくすぐってくる出来となっているので、PCゲーマーの皆さんにもおすすめしたいスマホだ。機種変を検討している人は、ぜひとも一緒にROG Phoneも検討してほしい。


実際に『PUBGモバイル』をプレイ!


 ここまでROG Phoneをレポートしてきたが、まだ肝心のゲームをプレイしていない。ということで、『PUBGモバイル』をインストールしてあるデモ機があったので、プレイしてきた。ROG Phoneの性能を確かめるために激戦区に2回ほど降りてみたが、降りた直後のカクつきなどもなく、初動で武器を拾って敵と戦うことができた。


 端末によっては激戦区に降りた時は周りのプレイヤーが多いせいか少しカクつくこともあるが、ROG Phoneはその程度ではカクつくことはなかった。現状『PUBGモバイル』はスマホゲームの中ではかなりヘビー級のゲームなので、『PUBGモバイル』を快適に遊べるスペックだということは、今後もしばらくは安心してよいのではないだろうか?


コンプリートセットはゲーミングPCと迷うことなりそう


 最後になってしまったが、ROG Phoneの販売価格は119500円(税別)だ。値段だけを見ると高いと思うかも知れないが、スペックは現在存在するAndroidスマホの中でトップクラスだということを考えれば妥当ではないだろうか?ゲーミングモニター並みのディスプレイなど細部を見ると、むしろコスパが良いと捉えることも出来るかも知れない。


 ROG Phoneを購入するとAeroActiveCoolerとROG Phone Caseがついてくるので、本体を購入するだけでも普段使いはバッチリだろう。


 周辺機器の販売価格は以下の通りだ。


TWINVIEW DOCK 34800円(税別)
MOBILE DESKTOP DOCK 22800円(税別)
GAMEVICE FOR ROG PHONE 8980円(税別)
ASUS WiGig Display Dock 34800円(税別)
ASUS Professional Dock 11980円(税別)


 ASUS WiGig Display DockとASUS Professional Dockに関してはASUSとわざわざ社名を付けているあたり、ASUSの他の製品でも使えるようになる可能性があるかも知れない。パソコンやスマホ、タブレットをASUS製品で固めている人は購入を検討してみても良いのではないだろうか?


 ASUS Store、ASUS Store AkasakaでROG Phoneコンプリートセットを30セット限定販売販売を実施したが、すでに売り切れとなっている。その気になるお値段は199500円(税別)だ。ここまで来るともはやゲーミングPCと同じくらいの値段となるので、購入を検討している人は、ROG PhoneのフルセットとゲーミングPCで迷うこととなるのではないだろうか? これは、ROG PhoneはゲーミングPCと迷うことになるほどのポテンシャルを持っているとも言えるだろう。


10%お得に購入できるチャンスも


 ROG Phoneの発表を記念して、ASUSオフィシャルLINE@に友だち登録すると、ROG Phoneと周辺機器が10%OFFで購入可能なクーポンがもらえるとのこと。購入を検討している人はぜひともこのキャンペーンを上手く使ってほしい。クーポン配布期間は2018年12月25日までだ。


キャンペーンページ:https://jp.store.asus.com/store/asusjp/html/pbPage.projectrog/


ゲーミングスマホの発展に期待


 国内初発売となったゲーミングスマホ「ROG Phone」だが、海外だと他にもゲーミングスマホが発売されている。スマホゲームに特化したゲーミングスマホや、ゲーム向け機能を搭載したゲーミングスマホがもっと活発に開発されれれば、さらに選択肢も増えてくるだろう。日本のゲーム業界に一石を投じた「ROG Phone」だが、これを機に他のメーカーもゲーム業界へ飛び込み、しのぎを削ってほしいと思う。


(tomokin)


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