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写真![]() オフィスに置いても違和感のない飲むカレー |
通販サイト、フェリシモが先ごろ、“飲むカレー”の販売を開始しました。缶入りで飲料のように飲むカレーに、ネットは「気になる」「試してみたい」と騒然。“禁断の飲み物”「フェリシモ 神戸発 飲むカレー CARRY CURRY」はどのようにして生まれたのか、フェリシモに聞いてみました。
●「カレーをかっこよく飲む」ために開発
きっかけはフェリシモの社内でデザイナーの太刀川英輔さんを交えて「新しい食のコンセプト」を議論していたときに、太刀川さんが外出時にレトルトカレーを飲んでいると話したこと。忙しく、食事を満足に取る時間がないこともよくある太刀川さんは、ある時、移動中にレトルトカレーを開封してそのまま飲んでみたところ、意外とおいしくて小腹が満たされることを発見。その後クセになり、飲み続けてきたそうです。
その際に「でもこれ人前ではできないんだよなあ(笑)」と太刀川さんがこぼしたことから、同社の「いかにカレーをかっこよく持ち歩き、飲めるようにするか?」を追求する取り組みが始まりました。
まずは「レトルトパックからかっこよく飲むスタイル」を目指し、飲み口(スパウト)のあるパウチを探すことに。しかし高温高圧をかけて調理するので、飲み口を熱に耐えられる特別な樹脂素材にしなければならず、また試作品はスクリューキャップを開けるのにかなりの力が必要となったため断念。次にガラスびんを検討したものの、重い点や割れる点が問題となり、持ち歩けないと断念しました。
こうして缶に行き着いたものの、カレーの色と匂いが強すぎて、充填(てん)できる工場を見つけるのに苦労することに。「飲みもの以外のものを飲めるように缶に加工する」という試みを面白く思った大和製罐総合研究所が協力を申し出て、「飲むカレー」が誕生しました。発案から実現まで、1年以上かかったといいます。
本格的事業化は厳しいという判断になったものの、ユニークなアイデアであり終わらせるのは惜しいとして、少量生産でスタートすることに。まずは株主にお披露目し、株主からの購入希望への対応や、限定数で一般向けの販売も開始しました。
●飲んでみたら「まさに飲むカレー」
飲むカレーは国産トマトのトマトピューレを使用したトマトベースのカレーで、形のある具は入っていません。編集部でも実際に試飲してみましたが、さらりとしてカレースープのような飲み心地です。味はまさにカレーで、どちらかというと家で作る「おうちのカレー」に近い気がしました。初めはするりと飲めて、あとでピリッと辛さが来ます。ごはんと一緒に味わってもおいしく飲めそうです。
フェリシモによると、トマトベースを選んだのは、「無添加、グルテンフリー、国産による商品」を目指したこと、対応可能な充填機が粒や繊維質の材料を通さなかったこと、フェリシモが食品やカレーの専門メーカーでなく素材集めに苦労したことが影響。そうした中で20種類ほど味を用意し、身体に優しく最もおいしかったのがトマト味だったといいます。
さらりとした飲み心地は、「飲む」ということを意識し、またメッシュを通して製造したため。辛さは「辛すぎず、でもカレー感のある風味」を目指してまろやかな中辛味に仕上げたとしています。
ちなみに常温でおいしく飲めるように作ったそうですが「少し湯せんしてもおいしい」とのこと。
●反響大きく完売に
飲むカレーはフェリシモとJR西日本が運営するECサイト「EVERYTHING FROM.JP」で10月下旬に発売され(3本セットで税別)、反響が大きかったためその後フェリシモの通販サイトでも取り扱いが始まりました。同社の広報担当者は「予想以上の反響」だったとしています。数量限定のため既に完売していますが、再販売が決定。準備が整い次第、予約受付を開始し、2019年3月中には提供したいとのこと。
味については今後、飲んだ人からの声をアンケートで受けて進化させたいと同社。まだ進行中の取り組みはないものの、辛さのレベルを変えたり、チキンやビーフなど風味を変えたりすることをと考えていると語ってくれました。
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