BLにラノベ風、『鬼平犯科帳』ポスターが話題 既存読者のネガティブな反応に出版社「アンチが出てきてこそ」

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2018年11月29日 13:41  キャリコネニュース

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時代劇画『鬼平犯科帳』の25周年を記念したポスターが話題を呼んでいる。11月27日にキャンペーンを開始すると、ネット上で「斜め上過ぎる」「最高だな」などの反応が相次いだ。

ポスターは、少女漫画・ラノベ・BL・ハリウッド風の4種類と、池袋版、秋葉原版を合わせ全部で6種類。少女漫画の表紙風ポスターでは鬼平の周りに花びらが舞い、帯には「超絶エリート、しかも妻ラブ。お江戸のスパダリ(編注:スーパーダーリンの略)に萌えませんか」の文言が並ぶ。

ラノベの表紙を思わせるポスターでは、タイトルがひらがな4文字で「おにへい!」、サブタイトルが「俺の剣がチートすぎて今日もお江戸が平和な件」、帯に「ツンデレ美少女はいませんが、俺TUEEEEEEEは味わえます」と、ラノベの「あるある」を詰め込んだ形だ。

「時代劇に興味のない、若い世代をターゲットにした」


同作は、池波正太郎さんの時代小説を原作・原案として、『ゴルゴ13』などで知られる劇画家さいとう・たかをさんが描く、火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公にした時代劇画だ。

ポスターは作品のイメージとだいぶかけ離れているが、リイド社の担当者はあえてそうしたと明かす。

「これまでの広告・宣伝は、メインの読者層である50代〜70代に合わせて固めの感じにしています。今回はその真逆を目指し、これまでにやっていないことをやろうと考えました。時代劇に興味がなく、それこそ『ゴルゴ13』もうっすらとしか知らないような若い世代に目を向けてもらい、作品を後世に残そうという思いで作りました」

元々は、11月27日からユーチューブで公開されているウェブCMがメイン、ポスターはサブの位置付けだったという。ポスター画像に目をつけたツイッターユーザーのツイートは29日13時時点で、2万件以上のリツイートがされている。一方、動画の再生回数は同時点で9000回程度。ポスターとの注目度に若干差がある。これについて担当者は、

「動画にも注目してほしい気持ちはあるが、動画もポスターも、既存読者層以外に広めようと思って始めたもの。メインがサブに食われた形ではありますが、結果的には良かったと思います」

と語っていた。

池袋版・秋葉原版は「実際に書店で見られたらレア」

ポスターのデザインは思い切った挑戦だったようだが、既存の読者からのネガティブな反応は少ないという。

「特に電話で苦情などは入っていません。ツイッターでは『こんなことしなくても』『やり方の方向性が間違っている』などの声は見ましたが、こうした宣伝はアンチが出てきてこそだと思うので、見ていただいてありがたいと思っています」

ポスターは今後書店に送られ、12月以降、各店舗で掲出される予定だ。掲出の最終的な判断は各書店によるものの、話題になったこともあり、見る機会は多そうだ。

ちなみにリイド社の担当者によると、若い女性を主なターゲットにした池袋版と、男性をターゲットにした秋葉原版は、それぞれ20枚しか印刷していないという。書店も数店舗にしか送っていないので、「肉眼で見ることが出来たらレア」だと話していた。

ツイッターでは、ポスターのプレゼント企画も行っている。12月11日までに同社広報アカウントをフォローし、リツイートした人が対象。当選者は後日、リプライで連絡される。

このニュースに関するつぶやき

  • >こうした宣伝はアンチが出てきてこそだと思うので           炎上CMが制作される理由。だなぁ。
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