ガールズバー経営の夫「税金は払わなくて、大丈夫」ナゾの主張に、妻は唖然

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2018年12月03日 10:52  弁護士ドットコム

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ガールズバーを経営している夫が、税金を一度も納めていないようだーー。心配する妻からの相談が、弁護士ドットコムに寄せられています。


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税金について妻が聞いても、夫は「合同会社を起業してから2年間は納めなくても大丈夫。税理士からもそう聞いている」の一点張り。ところが妻が確認したところ、まだその合同会社は設立していないのに、ガールズバー2店舗・バー1店舗の計3店舗を経営しているそうです。いずれもオーナーは夫だといいます。


妻は「夫は店舗の名義人になっておらず、最悪の場合は逃げるつもりなのか」と不安を抱いています。そもそも「合同会社だから」といった理由で納税を免れることはあるのでしょうか。この場合、妻はどんな手段をとるべきなのでしょうか。高橋創税理士に聞きました。


●夫の言い分「3つの問題点」

ーーこれまで税金を納めずにいることができたとしても、それはたまたま税務署から指摘を受けなかったということでしょうか


「はい。日本の税法では、お金を稼いでいながら申告をせず税金を払わないという選択肢はありません。数年間申告をせず大丈夫だったとしても、それは単に運が良かっただけで、見つかり次第過去の分もまとめて税金を支払うことになります」


ーー相談者の夫の言い分について、どう思われますか


「旦那さんの言い分には3つの問題点があります。一つ目は『合同会社だから』という点。税法では株式会社も合同会社も同じ扱いです。合同会社のメリットは設立にかかる費用が安いという点くらい。そもそも設立していないとのことではありますが。


二つ目は『2年間税金を払わなくていい』という点。消費税ではそういうルールも存在しますが、法人税では特別扱いはありません。最後に『税理士が言っていた』という点。これは勘違いか嘘をつかれているかですので、あらためてちゃんと話を聞くか税理士を変えるかのいずれかをおすすめします」


ーーなかなかまずい状況にみられますね


「そうですね。おそらく旦那さんは奥さんをうまいこと言いくるめようとしているだけですので、なかなか正攻法での説得は難しいと思います。こまめにプレッシャーをかけるか悪いことをしていないことを祈るしかないところですね…


あとあと税金を払うことになった場合、資料がないと必要以上の税額を払う羽目になってしまうこともありますので、資料だけは捨てずにいていただきたいものです」


【取材協力税理士】


高橋 創 (たかはし・はじめ)税理士


資格予備校講師(所得税法)、会計事務所勤務を経て、2007年に独立。


事務所名   : 高橋創税理士事務所


事務所URL: https://takahashi-hajime.jp/


(弁護士ドットコムニュース)


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